初っ端からグロ注意。
らだおさん(幼少期)が可哀想な目にあっています。
それでも良い方はスクロールをお願いします。
夜の闇が家を覆い、全てを静寂が支配していた。
俺はまだ小さな子供で、布団の中にぬいぐるみを抱きしめていた。
棚の上に置いたもう一つのぬいぐるみが、部屋の薄暗さに溶ける。
眠気と安心感の隙間に、恐怖が忍び寄った。
「いやああっ!やめて!い゙やああっ!」
胸の奥が締めつけられ、背中が冷たい汗でびっしょりになる。
布団に潜り込んで耳を押さえても、声は止まらない。
怖くて怖くて…でも確かめずにはいられず、俺は布団から這い出した。
廊下を踏みしめる度、血と鉄の匂いが鼻腔を刺し、吐き気が込み上げる。
台所の扉を押すと、視界に飛び込んだのは、言葉にならない光景だった。
両親の体は引き裂かれ、胸は抉れ、腕や脚は不自然に折れ曲がり、声だけが虚ろに残る。
床に広がる血は濃厚で、鉄の味が口の中に流れ込む。
背後の気配。
冷たく、重く、確実に俺を見つめるモノ。
振り返ると、青く光る巨大な目。
無言で無表情。
深淵の瞳が俺を捕らえる。
「ひッ…や、やめ……」
嗚咽と震えが全身を支配する。
だが、アレは止まらない。
ゆっくりと近付き、腕が伸びて俺を押さえつけ、顔の高さに頭を持っていく。
最初に、右手が握り潰される感触。
骨の軋み、皮膚の裂ける感触が全身に伝わる。
続けて左手もがれる。
痛みが脳を貫き、泣き叫ぶ声も赤く染まった血に飲み込まれる。
次に、右足、左足……順にちびちびと肉が裂かれ、骨が砕ける音が耳に刺さる。
全身が硬直し、呼吸は苦しく、肺に血が流れ込み、胸の奥が熱く、冷たく、圧迫される感覚。
上半身と下半身…力の入らないまま半分に裂かれる。
内臓の一部が漏れ、血と肉が混ざった匂いが鼻腔を突き刺す。
体は完全に動かなくなり、ただ触覚と痛覚、音と血の匂いだけが世界を支配する。
そして…口。
青鬼の口に全身を押し込まれる感覚。
湿った粘膜が体を覆い、牙の感触が皮膚に押し付けられる。
肺に血が流れ込み、呼吸のたびに痛みと吐き気が全身を駆け抜ける。
視界はなく、ただ赤と黒の圧迫感と、血と肉の匂い、咀嚼の音、心臓の鼓動だけが現実として存在する。
「あ゙…ぁ……ッぅ……」
声は掠れ、涙と血が混ざり、咳が止まらない。
喉を通る血が粘つき、呼吸する度に肺が血で満たされ、苦しみが全身を震わせる。
青鬼は無言のまま、口内で体を押し潰し、確実に捕食を続ける。
骨の軋み、筋肉の断裂感、内臓の圧迫感、血の熱さと冷たさ。
それら全て意識に押し寄せ、絶望が濃密に絡みつく。
微かに残った命の感覚が、血で染まった肺の奥で震えている。
痛みと恐怖が全身を支配していた。
この夜の惨劇は、永遠に俺の中に刻まれた。
両親の絶叫、血の匂い、青鬼の無言の目、そして口の中での捕食。
全てが、次の邂逅への序章だった。
1話終わり。