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おねむさん

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おねむさん

1 - おねむさん

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2022年08月23日

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*こちらstxxx様のnmmn作品です


*桃赤の腐表現アリ


*ご本人様と関係はございません


*このお話はフィクションです


*終始イチャコラしてるだけです。ご了承ください


*誤字脱字は笑って脳内変換してください












キッチンでコーヒーを用意していると、突然背後からぎゅっと抱きつかれる。

小柄な彼は丁度俺の肩の辺りに顔を摺り寄せた。


「どうしたんですかりいぬサン」


敢えて振り向かないでゆっくり問うと、んん、と唸って更に顔を背中に摺り寄せてきた。

ぎゅっと腰に回す腕の力も強くなる。

俺は丁度お腹の所へ来ている莉犬の手に自分の手を重ねる。


「…作業、やろうと思ったのに、めっちゃ眠い」


そう本当に眠たそうな低い声で言う。

莉犬の手を自身の腰から解き、向かい合って抱き締めた。

すると今度は喉のあたりに莉犬のふわふわの髪の毛が当たって少し擽ったい。

セットをしていなくて四方に跳ねた髪を抑えるように梳くと、ぐたっともたれかかる。


「りいぬさーん。寝るか?」


「…寝たら、作業終わんないから、」


とその続きに何かを言いかけたがやめる。

中途半端に切られた言葉はそのまま疑問として残って、どうしたのと問おうとすれば莉犬はつま先を床に立て背伸びをし、俺の首に腰へ置いていた腕を回した。

その反動に驚いた声を溢しながら少し前のめりになる。


「りーぬ」



「…はー……バカだおれ…」


俺の首筋で息衝く。

それから急に体の力が緩くなったから、俺は莉犬の腰を持ち上げてソファーに座った。


「……さとちゃん体あったかいしいいにおいするし、余計眠くなったわ」


「もう寝ちまえよ」


「……夜通し作業するのヤダ」


「なんかりぬきち見てたら俺も眠くなってきたから一緒に夕方くらいまで寝ようぜ」


夜作業するの嫌だって、と言う彼の言葉には耳を傾けず、細身の体を抱き上げた。

寝室のドアノブを捻って、二人でベッドへダイブする。

むすっと不貞腐れた顔で俺を見つめた莉犬の頬をつつくいておく。

横になった事で、彼の瞳はもう今にでもとろけそう。


「…さとみ、作業てつだえ」


「はいはい、手伝いますよ」


ゆっくり閉じていく瞼に微笑すると、穏やかな寝息を立て始めた莉犬。

変な所で寝てしまった莉犬を抱き上げ、ちゃんと枕に頭を乗せさせてあげる。

それから胸の辺りまで布団を持ってきて、お腹をとん、とん、と数回叩いておいた。


隣に寝転んで、深い眠りに落ちて動かない莉犬の顔を見つめた。

睫毛なげえ、そんなことを思っている内に、瞼が重たくなる。

莉犬の背中に左手を添えて、俺も夢の中へと意識を預けた。







***







「……んぅ…」


真っ暗だった所から脳が覚醒して、瞼の裏に光を感じる。

ぎゅうっと強く目を瞑ってからゆっくり重い瞼をあげると、少し乱れたシーツが波描くように皺になっている。


その上を手のひらで謎るとピンと張られたシーツに戻る。

俺はゆっくり体を起こし、近くにあったさとみくんのスマホを見る。

液晶に浮かぶ十六、の数字。


「うわあ……さいあくだ、やらかした…」


結局さとみの言った通り、昼の十二時頃からこんな夕方の四時まで眠ってしまった。


あぁ、俺の昼間に作業終わらせよう計画が崩れる音がする。


回らない頭を軽く抑え、ベッドから降りる。

リビングへ入ると、コーヒーの香りがぶわっと広がり、キッチンには彼が立っていた。


「お、莉犬起きたか」


「もーマジでさいあくだよ」


そう不満を垂らしながらソファーにどかっと倒れるように座り込む。

さとみくんはいつもの魔王笑いじゃなく、ふふふと控えめに笑いながら赤と桃色のマグカップを両手に抱え俺の横に腰掛ける。

ソファーが少し揺れた。それから赤いマグカップを差し出される。


「まぁいいじゃん?頭スッキリしただろ。最近ずっと夜根詰めで寝てないの知ってるからな」


びくりと肩を震わせた。

まぁさとみくんもさとみくんで夜作業する訳で。

毎日のようにオールしては仮眠を取るだけ、の生活がバレていたようだ。


「…」


俺はさとみくんの言葉に返す事はせず、黙ってマグカップの中身を流し込む。

温かいけど熱すぎないホットミルクがすぅっと流れる。美味しい。


「…さとみ、今日の動画は?」


「もうあげた。夜は莉犬の事手伝ったげる」


「ん…ありがと」


またマグカップの縁に唇を重ねようとした時、強引に顎を捕まれさとみくんと目が合う。


「……なに」


「…ちゅーしていい?」


「……さとみくんきもちわるい」


そんな事を言うと少し首を傾げたさとみくんが近づいて来て、ちゅっとリップ音がしてから反射的に目を瞑った。

数秒そのまま時間が経って、名残惜しそうにさとみくんが離れると、ふっと熱い吐息が唇にかかる。


「……いいなんて言ってない」


「キスしてほしそうな顔してたから」


ポンポンと頭を優しく叩かれるから、調子狂う。

この後作業しようと思ってたのに、そんな事されたらさとみくんから離れられなくなっちゃうじゃないか。


「さとみのバカ」


ベシンとさとみの膝を叩いてやった。


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コメント

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ブクマ失礼します!

ユーザー

すき、、、 ぶくしつです、!

ユーザー

マジ最高です!!フォロー&ブクマ失礼します!

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