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漫画に出会ったのは小学生の頃。母親が読んでいた漫画を勝手に見たのが始まりだ。あの時の衝撃は今でも忘れられないほどの小学生には刺激の強いエロティックなシーン。(まぁ今となったらあんなの序の口なんだけどね)小学生の私にはかなりのインパクトで、それでも話の内容はすごく面白くてそこから漫画にどハマり。高校生になってバイトが出来るようになってからはバイト代の半分は漫画、半分は貯金と自分なりに最高なお金の使い方をしていたと思う。そして初めて買ったTL漫画に心臓を撃ち抜かれた。こんなにもおエロいシーンがリアルな漫画見たことない! (そもそもリアルを知らない癖に)そして大人の男性キャラクターの魅力も最高でしばらくTL沼から抜け出せなくなっていた。
漫画で素敵な男性ばかり見てきたせいかリアルな男の子ってのはどうも幼稚に見えてしまい、高校一年生になって初めて付き合った彼氏ともすぐに別れてしまった。(そもそも好きでもなくて興味本位で付き合ってしまったのがいけないんだったと思う)
しばらく恋愛から遠ざかり高校三年生で新しいクラスになってからクラスメイトの男子と告白され何となく付き合った。やっぱり何となくで付き合ったからいけなかったのか、二次元ばかり見ていたからなのか、その時付き合っていた男子に抱きしめられた時のあの雄丸出しの汗臭い匂いに鼻がねじ曲がり、悪寒と吐き気がした。もう一生こんな汗臭い匂い嗅げるか! と、その男の子には本当の理由は言わず別れた。リアル三次元って怖すぎ……と自分に根付けられた出来事だった。
社会人になってから押し負けて付き合った人が一人だけいたが、何となく隠していたオタクだという事がバレた。「お前って顔だけが取り柄なのに中身オタクだったら人生終わってんじゃん、俺と付き合えただけ良かったんじゃない? つかBLってゲイって事だろ? 男相手に勃つとかキモすぎるわ、そんなの読んでるお前も相当ヤバイよ」と私に強く言い放った。自分がエリート商社マンと自負しているのか普段からその人は人を罵る事は多かった。自分の事を罵られた事はそれほど腹は立たなかったがまさかのあんなに清く脆く一途な恋愛が多く、尊いBLをキモいと言われた事が一番腹がたった。お前なんかこっちから願い下げだよ! と言ってやりたかったが面倒な事になりそうなので素直に別れに応じた。
でも同性愛は受け入れられる人と受けられない人がいるのは分かっている。それでも自分の好きな物を否定される事ほど辛い事はない。私はオタクということをバレないように日常を過ごし、特にBLが好きということはSNS上の同志にしか言わないと決めた。自分が傷つかない為に。好きな事を隠す事に逃げたのだ。
そんなこんなしていたら二十八歳になってしまったわけで。もうリアルな恋愛は諦めかけていた時に隆ちゃんに出会ったのだ。