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少し、少しだけ。
羨ましくて、望ましい存在が1人いるんだ。
でも羨ましいだけじゃなくて、良かったねって、
安心出来るような人で。
前までボクと同じだった存在の類が、羨ましい。
クラスで孤立して、変人扱い。
そんなのが嫌になって、屋上に来た。
死ぬ気はないよ。死ぬほど嫌だけど。
そうやって、教室に行かずにずっと屋上、なんで日も多々あった。
もうそろそろ、学校でさえも行かなくていいんじゃないかなって思い始めた頃。
類が来た。
偶然。本当に偶然で。こんなの…溜まり場だ。
類「やぁ。やっぱりここに居たんだね。」
そう言って勝手にボクに近づいてきた。変な人。
それに、初対面の癖に名前を知ってるなんてもんだから、余計に変な人って感じ。
ていうか声、優しすぎじゃない?
類がここにいるのは確か…頭が良すぎるって理由だっけな?
もう…今が眩すぎで、わかんないよ。
それからは何回も類と屋上で鉢合わせた。
毎回、ため息が出てしまうくらいに。
瑞希「あの、先輩。邪魔しないでください。」
類はいつでもボクに寄ってくる。しつこい程に。
だから言ってやったんだ。なのに類はね。
類「ねぇ、瑞希。もう呼び捨てにしようか。」
え?急に距離が縮まってて気持ち悪いんだけど?
瑞希「は…?なんでですか?」
類「瑞希はクライスメイトが、学校が嫌で今、ここにいるんだろう?」
瑞希「そう…ですけど?それなら先輩もでしょ?」
類「あぁ。だからこそだ。」
瑞希「いや、意味わかんないですって。」
類「君が学校を嫌う、密的な理由は知らないけれど……」
類「屋上は最早、学校ではないんだから。」
瑞希「は?」
類「学校なんて授業をするためのところだろう。そんな中だ。僕たちは今、屋上でのんびりと空を見つめているではないか。」
瑞希「あー。はいはいわかった。」
瑞希「つまり、学校の『上下関係』をなくそうってことだよね?類。」
類「!!!ふふ。大正解!」
もう疲れたから、吹っ切れてやった。
意地張りのつもりで言ってやったんだ。
「もう来ないでね」って意味合いで。
でも、どうせ類はまた来るんだろう。
類「…瑞希!?」
瑞希「せ、せんp_類!?」
その日、ボクはちゃんと学校に行ったんだ。
学校、、じゃない。教室にだ。
クラスメイトにどう言われるかなんて知ってた。
想像した。でも行ってしまったのは何で…?
クラスメイト「お、暁山じゃんw」
瑞希「………。」
クラスメイト「なんか言えよーオカマw」
クラスメイト「✖︎の癖に✖︎みたいな格好してて気色悪ぃんだよ。」
……せっかく、せっかく来たのに。
今なら行けるんじゃないかなって…思ったのに。
やっぱり、ダメだった。類がいなければ……良かったのに。