TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

「失礼しまー…あれ?凪野くんもここで練習してるの?」

「え…?冬熊さん…?」

俺はいつものように練習場で魔法の練習を一人でしていた。教えてくれる人が誰もいなかったし、自習も大事だし…

と思っていたら、冬熊水梨さんが入ってきた。

「あ、使ってたんですか?ごめんなさい…」

「え、いや…一緒にやりましょう…」

「ありがとうございます。あと、敬語じゃなくて大丈夫ですよ。私の方が年下ですし。凪野くん高校生だって聞きました。私は今中3で…」

「そうなんだ…?わかった。じゃあ水梨…」

「いきなり呼び捨てですか?」

「え?だめ?」

「別にいいですけどー…」

なんだろう…気のせいかな。ちょっと寒い気が…

熱でも出たかな。昨日雨降ってたのに傘忘れてびしょ濡れで帰ったから…

「はぁ…」


数日前。

「ふーん?つまり、話をまとめると水梨ちゃんは…凪野くんが好きってこと?」

「ちょ…あんまり大声で言わないでくださいよ…教官。恥ずかしい…」

「あら、ごめんなさいねー。大丈夫!私に任せて!これまで数々の人間を虜にしてきたこの私がお手伝いしてあげる」

「そんな…いいですよ、告白するつもりとかないし…」

「そうなの?じゃあまずは、距離を縮めることね。頑張ってー。後輩の恋愛をサポートするのは教官としての務めだもの!」

「そうなんですか…?」

「そうなの!」


〈水梨視点〉

と、いうわけで、教官直々にアドバイスをもらったのだけれど…

不安しかない。

だってひらりさんに聞いたもん。教官は仕事でしか恋愛をしないんだって。仕事ですら本気じゃないし。初恋すらまだなんだって!

この恋が成功したら教官の手伝いもしよう…!

教官に好きな人がいるかどうかはわからないけど。ま、なんとかなる!

「ところで水梨って、どんな魔法が得意なんだ?」

「え?そうですねー…水属性系が得意ですかね。まぁ、誘惑科ですから、誘惑もしますけど。でも。たまに魔法科のお手伝いもするので、魔法は全般得意です」

「ふーん…?俺なかなか上手くできなくて…まずは基礎的な魔法から頑張ってるんだけど」

「でも相性がありますからね、魔法には。片っ端から頑張ってみましょう!」

「はぁい…」

でも凪野くん、なんだか魔法を使うのがあまり好きじゃないみたい。なんていうか、そう見えるんだよなぁ。

私だって人間だから、人を殺すために魔法を使うのは抵抗あるけど…でも、魔法はなんだか、楽しいものなんじゃないかな、って感覚もある。私は魔法が好きだから。

「じゃあ、私の得意魔法をちょっと見せますね。ちょっと寒くなるかもですが…氷魔法〈アイス〉」

「寒っ…すごい…」

「いやいや、私なんてそんな…教官の方がもっとすごいですし…あ、今度教官と練習してみるのは…」

「もう誘われた。でも、その前に岸さんとの練習があって…」

凪野くん、岸さんのこと苦手なのかな…?ちょっと共感…

「出会ってすぐ殺されそうになったんだよ。今でもあんまり俺のこと気に入ってないっぽかったし。やっぱり人間だからかな…」

「あらら。物騒ですね。頑張ってください!」

「うん…」

凪野くんが他の女性と二人きりで練習するのはちょっと抵抗あるけど…仕事だしね!

「その…二人きりで?」

「え?違うよ。フェルマータもいるし」

「え?」

「あいつ口悪くてさぁ。ほんと嫌になる…今日は留守番させてるけど」

「あ、そうなんですか…」

ちょっと安心。フェルマータさん、頼んだぞ。

でも教官は凪野くんのこと気に入ってるっていってたなぁ…まさか。

教官も凪野くんに気があるんじゃ…?いやでもそれなら私の恋を応援するわけないか。あの人ならライバルね!とかいいそうだし。うん。その説はないね。

そう言ってたし…

「じゃ、頑張ろっか」

「はい!」

マジカルシークレット

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

0

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚