テラーノベル
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新を見つけた数日後俺は進のいる事務所に向かっていた
二人の解散の理由を訊くために、そして二人をより繋げるヒントをみつけるために、事務所の個室につき、俺は補聴器をの位置を調整して進の声を拾おうとする
「もう話すことなんてありませんよ」
頑なに口を割ろうとしない進
「君ねぇ、ちょっと聞き分けが悪すぎる・・・」
そこまで後藤がいった時俺は静止する
俺は進に二人を会わせた理由を話した「そこまで話したがらないってことは、お前はあいつを信じてないんだろ」
「・・・!!」
進は驚いて立ち上がる
下を向き拳を握る進 ポツリポツリと話し出す
「俺の怪我が原因なんです・・・。それでもあいつは俺を待とうとしてくれた。でも俺は、もうできないと思ってた・・・!今さら無理なんです!復帰なんて!俺らはもう・・・」
進の目には涙が滲む
俺は少し説教くさいセリフをいった
「自分の責任を事情に持ち込むな。いいか 俺はこんなになってもまだ仕事ができている、それは後藤や友人たちのおかげでもある。進、一人ではいつかお前が耐えられなくなるぞ」
睨みつつも俺の話をしっかり聞いている進
おれの後ろで後藤が微笑んだ
「おれは・・・」
迷う進を背に俺は新の元へいく
新に進の話を問うと間違いではなかった
「今さら無理なんだよ。俺は確かに何度も誘った。でもあいつは変わらなかった 俺、一生あいつの隣で踊るつもりでいたのに・・・」
俺は新の肩を叩き、まだ遅くはないと言った。横から進がでてきて新と顔を合わせた
「進・・・!」
「お前には、俺のために止まってほしくなんかなかった、俺だって一生お前とやれると思ってた。だけどお前は!」
「それは・・・早くお前に追い付きたかったんだよ。お前は俺よりダンスのセンスあるから」
俺は二人を仲裁する
「二人ともそこまでだ。後はこの前の続きで決着つけろ」
俺は事務所のスタジオに二人を呼び戻しもう一度勝負をさせる
二人の動きはシンクロしていきやがて重なる
まるで久しぶりの再会を喜ぶように
踊りきった二人の目には大量の涙が浮いていた
二人はお互いの名を呼び合い、謝罪し包容しあった
そして俺は二人にもう一度告げる
「二人とも合格だ」
俺の言葉を聞いた二人はゆっくりと頭を下げ、しゃがむ
しかしふと進があっ、と声をあげる
「俺帰れないじゃん」
「は?」
進は持ち家がなく今まで事務所で寝食していたため、帰る場がなくなった
ただ、俺には心当たりがあった
二人をある場に連れていく
「ここは・・・」
「俺のうち?」
新の家だ 玄関のチャイムを鳴らすと一人の男がドアから顔を出した
男は手を動かしながら二人に言葉を伝える。男の言葉に声はなかった
『おかえり、新。進くん 待ってたよ』
「ただいま、兄ちゃん」
こいつは新の兄貴の真人(まさと)だ
真人は俺とは違い両耳が聞こえない
だから会話する時、真人は手話で話すのだ
「えっ・・・」
状況が飲み込めない進
『驚かせてごめんよ。園田は俺の昔からの友達なんだ』
真人がした手話を一つずつ通訳する新
俺は真人に事前に家に三人で行くことを伝えていた。そして進の面倒を見ることを真人は引き受けたのだ
進は改めて真人に挨拶をし、よろしくお願いしますと頭を下げる
『よろしくね。さっ、お腹減ってるだろ?ご飯にしよう』
三人は笑顔で食卓を囲む。その姿を俺はコーヒーを飲みながら横目で見ていた
ーーー
夜も更けて、すっかり満腹になった二人はソファで頭を寄せて眠りこけてしまっている
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こと
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俺は残りのコーヒーを真人とすすりながら話していた
「すまなかったな。突然連絡して」
『ほんとだよ。何年ぶりだよ。でも良かった。新がほんとに楽しそうだったし』
「お前を俺の仕事に巻き込む形になってすまないが、二人を頼む」
『全然大歓迎だよ。二人のプライベートは俺が責任持って守るよ』
「ははっ、ああ」
『お前も泊まってけよ。どうせ帰んないだろ?』
「ばーか、俺は俺なりに仕事させてもらうよ」
真人が冗談を言う俺たちはお互いに笑いあう
俺たちの夜の時間は日を跨ぐまで続いた
コメント
1件
えっと…読んでて、胸がぎゅーってなりました。進と新、お互いのせいだと思ってたのに、どっちも相手を想ってたんだね…。最後にダンスでシンクロして、涙流しながら抱きしめ合うシーンが尊すぎて。真人さんも出てきて、あたたかい夜になったのがほんとによかった。お互いを思いやる気持ちって、時にすれ違っちゃうけど、ちゃんと伝わればこんなに美しいんだなって思いました🌙