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コメント
3件
え、大好きです(は?
うわ、第1話からめっちゃエモい……!いきなり戦時っぱなしの別れのシーンで持ってかれたわ。清と帝国の間に流れる空気が重くて、でも優しくて、「行かないでほしい」って気持ちが痛いほど伝わってきた。菊と龍の国って設定だけで世界観の厚み感じるし、二人の距離感と切なさが刺さる。続きめっちゃ気になる……!
※ 戦争を賛美・肯定する意図、および政治的な意図はありません。
※ この作品は史実とは一切関係のないフィクションです。
誤字・脱字がある場合があります。
駄作ですが、それでも大丈夫という方のみお進みください。
「 …….え」
年が明けてすぐの出来事だった。
着物の上に外套を着て、手袋をつける。
私は船に乗るため港へ赴き、桟橋で待っていた。長期間の滞在となるため、最後に景色を見ようと一本前の便でついた。そこに、本来いる筈のない国がいた。
「久しぶりだな、帝国。お前も大西洋まで?」
菊色と迫力のある龍を宿したもう1人の帝国。
以前の様な華やかさはなく、その簡素な身なりに今の国際情勢を再認識させられた。
「あぁ、3ヶ月ほど遠征に。貴方は?」
「…我も同じようなものだ」
同じようなもの、そう言っているが本当は違うのだろう。このまま進めば消えてしまう、そんな気がした。
「……どうだった、日本は。」
波打つ海を見ながらゆっくりと聞いた。
「そうだなぁ、賑やかで皆楽しそうで街ゆく人々は笑顔だった。まぁ、我の町の方がもっと賑やかで安全だな。 毎日一揆やら打ち壊しやら、戦はないからな。」
シガレットを口にし、どこか遠い場所を見るような目をしていた。
「褒めているのか褒めていないのかよくわからないな。」
苦笑しながら、清が自分のことをよく見ているのだと感じた。
そうは言っても、自分もずっと見てきた。貴方の背中を、貴方が歩いてきた道を、隣で。
でも、今日で終わってしまう。
仕方のないことだとわかっている。
どうしようもないことだと。
私がどうにかできる問題じゃない。
それでも、本音を言うなら行かないでほしい。
だからここ居てもらったんだ。
行かないで欲しかったから。
「それに、ありがとう日本。この景色を私に見せてくれて。」
「…… ありがとうだなんて、これは私の我儘なんだ。 貴方に感謝されるようなことなんて、 なにも――」
清がこちらに体を向ける。
すると、笑顔でこう言った。
「お前を誇りに思うよ。」
その時、港には汽笛が低く響き出航の合図が出された。
「そろそろか、 次会う時は “ これ”、吸えるようになってるといいな。」
シュガレットを手に歩きだす。
別れが近づいてくる。
ダメだと言うのに気持ちが溢れてくる 。
手を伸ばしたら、ダメだと言うのに。
「なぁ、もう少しここで過ごさないか!」
清は振り向かない。
ただ前へ、歩いていく。
まだ間に合う筈だ。
私がどうにかする。
それまでここで一緒に過ごそう。
数々の言葉をつなげる。
それでもやっぱり、清は振り向かない。
まるで、自分の運命を受け入れているかのようだった。
汽笛が、再び長く鳴る。
別れの時間だと、そう知らせているようだった。
乗船した清は、私の方を見ていた。
そして最後に、こう呟いた。