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「シロナ様、そろそろです」
そう言うと召使いが部屋に入る
「はーい今行きます」
そう言うと少女は紅茶を飲み干して席を立った
召使いが少女の髪を編みながら話す
「十時に大広間へ、その後は自由にしていいです」
「やった!」
少女が頭を動かそうとすると召使いがそれを手で固定する
「しっかりと交流出来たらですよそれに年相応にならなければ両親に顔向け出来ないですから、出来なかったら稽古をつけますので」
「はい、わかりました」
髪に飾りをつけて最終確認をすると大広間へ向かった
大広間の奥に豪華な椅子が二席、煌びやかな服を着た風格のある男女が座っている
男は銀髪、女は金髪だ
「シロナ、こちらが王子のウェンティ様だ」
そう言うと男は少女の横に立つ
羽の生えた少女だ
「シロナ様、久しいですね」
王子が微笑むと少女の表情が固くなる
「久しぶりでございます、ウェンティ様」
「より美しくなって、胸が熱くなってしまいます」
少女を見つめながら王子は言うと少女は顔を青くした
「あの時私を助けてくれた人がもう少しで妻になるなんて夢みたいですよ」
「わ、私は…認めていません」
「何故ですか?」
「言いましたよね、『私に時間を下さい、私が貴女を異性として見るのは少し時間がかかりそうなので』と」
「あぁ、照れ隠しでしたんじゃないのですか?」
「それにウェンティ様は女性ですよね?」
「王族では男が生まれなければ女性でも王子になるんですよ」
「そうですか…」
「それじゃあ私は行きますね、シロナ様また会いましょう」
「ええ…また」
王子が帰った後、少女は自分のベッドに飛び込んだ
「どうしよう、結婚するつもりなんて無いのに」
しかも王子といえど女と