お久しぶりです
剣「ふわっち、昨日結局見つけれたの?」
不「見つけはしましたよ」
「、なんか他人みたいな接し方されましたけど」
加「久しぶりに会って忘れてるとか気まずい、などの可能性は?」
不「あいつに限ってそれは無い、はず、、」
剣「まぁ進捗があっただけいいでしょ」
不「結構傷つきましたよ〜、流石に」
「哀れみで接されてたんかな、俺」
加「他人である私たちには分かりませんが、」
「、、そういえば、その方とどうやって知り合ったんです?」
剣「あぁ、確かに。聞いてなかったわ」
不「んあ〜、昔話っすか」
加「まぁそうなりますね、お願いします」
みなと『おとーさん、どこ行くん?』
『またお仕事?今日はお休みちゃうの?』
不破父『、、もうお父さんじゃない、湊』
みなと『、ぇ、?、、なんで?、おとーさんはおとーさんやろ、?』
不破父『、、、ごめん、湊。、、元気でな』
ガチャッ
みなと『お父さんっ?!、ッまって、ッ置いてかないでよ、おとーさんっっ!!!』
六歳の頃、両親が離婚して父が出て行った
理由も話されず、母にも聞けなかった
母は俺の為によく働いてくれてた
過労で倒れかけていた時だってあった
シングルマザーやからちょっと貧乏やったけど
十分幸せやった
湊『、、、え、?』
小学六年の夏
突然呼ばれ、急いで向かった病院先で
母の事故死を告げられる
トラック運転手の不注意だったらしい
そのショックで周りの人間と距離とって
壁作って、自分を塞ぎ込むようなってしまった
学校に限らずどこでも話す相手はおらんし
親戚に預けられても暗い奴やから相手にされへんかった
いつも一人で公園のベンチでぼーっとしてた
何も考えてへんよ、ただおるだけ
そんな事してたからかな、暗い顔してたからかな
甲斐田だけが話しかけてくれた
はる『あの、、何かあったの?
ずっと毎日一人でここに座ってるよね?』
久しぶりに優しく話しかけられた
最初は警戒して無視してたけど
健気に毎日話しかけ続けてくれて。
あったかくてさ、いつのまにか泣いてた
まだ心の傷は癒しきれてなかったけど
毎日話してくれたり、聞いてくれたりしたから
かなり楽になってた。
ずっと優しかった、一個しか歳変わらんのに
すごい大人に見えた
あの時寄り添ってもらえんかったらずっと暗い
まんまやった、絶対
だから次は俺が守る番って心に決めた
それで甲斐田が目指してた軍育成する学校を俺も志望して、同時期に試験を受けた
一緒におりたかったのが1番やったけど
不「結局甲斐田は落ちてもーたけどな。」
剣「あー、なるほど?」
加「、でも、、不破さんは甲斐田さんと同じ場所に行きたかったんですよね?」
「今甲斐田さんは軍に関係のある仕事をしている感じでもなさそうですが、、、?」
剣「なんで幹部になれるぐらい彼のいない場所で頑張ってんの?」
加「ちょっと言い方、、」
不「そうそう、そこが1番大事なんすよ。」
「当時の軍育成用の学校って入るの難易度高すぎたんすよね」
「筆記も実技もいろんな分野で高得点取らなあかんし、実技の方のハードル高すぎたし」
「あいつは体術は苦手やけど、魔法使う系の術に突出した才能があった」
剣「、、軍に特化した学校は、体術の出来が合格不合格を左右するルール、」
「言えば、他がどれだけ良くても体術とかの
物理実技が合格点に届いてなければ不合格確定
とかいう超鬼畜ゲーだもんね」
不「そう。だからあいつは落ちてもうた」
「試験当日までずっと勉強も稽古も人一倍に頑張っとったけど、結果はついてこんかった」
「人には向き不向きがある。魔法に特化した体なら、自然と運動音痴になりやすい」
剣「、、それを悟って諦めた、と」
不「そんなん勿体無いやん?、だから俺がルールごと変えて、あいつが報われる環境にする」
加「、素晴らしい想いだとは思いますけど、、
現段階での私たちの立場では厳しいのでは、」
剣「あ〜、不正入学を防ぐ為にだっけ?」
不「、、、」
「じゃあ、幹部以外の立場の強い奴を片っ端から潰す。そうしたら俺らの方に権利が渡るやろ?」
そういった不破の目は
何も映さず、伽藍堂のように暗く、
けれど深くギラギラと堕ちた瞳に変わっていた
剣「うっわ、、ふわっちが虐殺マシーンになりかけてる、」
加「目が本気なのが余計怖いですね、、」
不「、、あいつ以外の奴が、四人目の幹部になる事はありえへん。出しゃばってくる奴は消す」
加「、不破さんがずっとそう言ってるのを
信じて四人目の座を守ってるんですから」
剣「僕らが納得できる人材じゃ無いと許さないからね、ふわっち」
不「、、もちろん、俺が保証する。
あいつは、誰よりも強いねん」
憧れで、恩人で、大好きな人
コメント
7件
悲しいぜ不破さんは、甲斐田を幹部に仕様と頑張ってるけど、甲斐田が幹部になるのを諦めてるのがなんとも皮肉だな~
めっっちゃ好きです!なんでそんなに文才に溢れてるんですか??まじで応援してます!