それから約1ヶ月後
やはり予定通りヒートが来た
「んぅ、っ、…すまほ、すまほ、…」
体をうねらせながらベッドに置いてあるスマホに手を伸ばす
「かいざっ、かいざぁ、っ、」
1番上に書いてある名前をタップし、電話マークを即座に押す
「世一??」
「かいざっ、あのっ、…」
「ヒートか?すぐ向かう」
そう言われてプツッと切られた
どうしよう、今までのヒートなんて自分でおさめるだけで良かったのに
今からαが来ると想像しただけで愛液がつー、と垂れた
「かいざぁっ、はやくっ、…んっ、」
何故だろう、あいつの名前を口にしてるとなんとも言えない安心感に包まれる気がする
プロになるための契約なのに、
そう考えていると玄関ががちゃ、と音を立てて開いた
そういえば合鍵渡してたんだっけ、
快楽に溺れそうな脳の中でそうふと思い出す
「世一??どの部屋だー!?!」
「……かぃ、ざぁっ、」
「…ここか」
ドアノブが回るとコートを羽織ったカイザーが立っていた
「うっ、…かなり匂いすごいな、」
「かいざっ、はやくっ、はやくきてっ、!!」
息も上がりクラクラする頭の中でそう必死に懇願する
「はいはい、世一よく頑張ったな」
俺を撫でながら自身のものに薄い膜を付けるカイザー
その大きい手が俺を錯覚させる
「かいざぁ、おれ、えらいえらい、?」
「あぁ偉いぞ 」
「…もう解れてるか?」
「うんっ、だからっ、はやく、っ、」
ずぷっ、と音を立てて入ったカイザーのものは圧迫感はあったものの何故か幸せに感じた
「んんぅっ、…!!あっ、…!」
ゆっくりとピストンを始めるカイザーに全てを奪われる、そんな気がした
「あんっ、!!んぁっ、~!!」
「世一、噛むぞ、」
「かんでっ、かいざーの、っ、ものして、!!」
うなじにカイザーの温もりを感じた時、電気が体を走ったような衝撃に包まれた
「あ”っ、……!!」
その瞬間、俺は意識を失ったように視界が白に奪われた
「………ん、」
目を覚ますとカーテン越しに朝の光を感じた
「…おれ、カイザーに、」
うなじを触ると、確かに歯型が埋め込まれていた
「…お、世一おはよう」
なんとも言えない気持ちになっていると、
マグカップを二つ手にしたカイザーがベッドルームへと向かってきた
「はいこれ、簡単だがコーヒーいれたぞ」
「あ、ありがとう、……」
牛乳で甘くなったコーヒーがまるで昨晩のことを示しているようで顔を下げた
「身体は大丈夫か?痛いとこあるか?」
「いや、大丈夫だよ、」
「…そうか、なんかあったら言えよ」
そう言って近くのイスに腰掛けテレビのリモコンを手に取る
「……カイザー、あのさ、」
「ん??」
「昨日は、ごめん、…」
「変なところ見せた、よな、」
「正直、好きでもないやつと番になるなんて嫌だと思う、」
「無理になったらいつでも言ってくれ、
」
「その時は番をかいしょ…………」
番を解消しよう、と言いかけた時俺の唇はカイザーへと奪われた
「んんっ、…」
「世一、お前はアホか?」
「はっ、!?俺は本気で……」
「俺がそんなこと思うわけないだろ?」
「そもそも元々嫌いだったらこんなのとっとと断ってたぞ?」
「え、、、いやでも、、…」
「なんだ?それとも世一はもう解消したいのか?」
ベッドに座る俺を覗き込むように見てくるカイザー
「俺は………、」
「まだ、分からない、」
「だからっ、!これからカイザーのこと、もっとたくさん知りたい、」
「…笑 素直で可愛い世一ちゃんでちゅね~♡」
「やめろ、、、、」
「俺は離すつもりねぇぞ♡」
そう言い放ちおでこにキスするカイザー
「なっ、…!!」
ほんと、どこまでずるい男なんだ、
思えば、あの時が1番幸せだったのかもしれない
…… ᴛᴏ ʙᴇ ᴄᴏɴᴛɪɴᴜᴇ
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