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紫陽花
「……ちょっと、だけ。私から言ったことだけど、イグニスってば、激しくしすぎだし…一週間分、一気に返された気分だわ……」
「す、すまない。アデレードがあまりにも可愛いことしか言わないから…つい、興奮して加減を忘れてしまった」
「い、いいけどね。イグニスにされるのやっぱり気持ちよくて…幸せだったし…」
まだぼんやりとした頭でなんとか返事をすると、彼は満足げに私の額を撫でる。
それから再び正面から向き合い、お互いの瞳を見つめ合った。
「でも、1週間接近禁止なんてしたけど、意味あったのかしら…」
「……いや、意味はあったよ。俺がどれほど君を渇望しているか、身に染みてわかったからな。…まあ、熱が落ち着くどころか、逆効果だったが」
「ふふ……。私も、気づいちゃったわ。もしかしたらイグニスより、私の方がイグニスのこと大好きなのかもって」
「いや、それはありえない。俺の方が君を愛している」
「私の方が好きよ…!イグニスのこと想って、ひとりで…あんなことしちゃうくらいなんだから……!」
私が顔を赤くして主張すると、イグニスは不敵に笑い、私の腰を引き寄せた。
「それを言うなら、俺こそ君とできないときは、君をオカズにしているというのにな。……毎晩、君の姿を思い出して、自分を慰めていたのは俺も同じだ」
「へっ?!うそ…!わ、イグニスも私で…?」
「君以外いないだろう。君じゃなきゃ、俺は興奮できない。……って、朝から俺たちは何を言っているんだろうな」
「あははっ、本当に……私たち、すごく変ね」
「ああ…なあアデレード……。さっきから我慢していたんだが、もう一度、キスしていいか?」
「き、急に?」
「…アデレードの発言が可愛くて、すぐキスしたくなってしまうんだ」
「キス、だけだよ…?」
「ああ…」
「んっ、ぅ…」
最初は啄むような、羽のような軽いキス。
けれど、それが次第に熱を帯び、舌を絡ませる深いディープキスへと発展していく。
お互いの唾液を交換し合い飲み込むと
相手の味を感じ取れるからなのか、不思議と多幸感が生まれてくるような気がした。
「……ねえイグニス」
「なんだ?」
「……今まで通り、たくさん触れて?私、もう意地なんて張らないから。これからも、ずっと大好きでいてね」
「ああ。もちろんだ。……アデレード、愛しているよ。誰よりも、何よりも」
「ふふっ、私もよ」
朝の柔らかな光が差し込む中で
私たちは再び、終わりのない溺愛の海へと溶けていった。
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