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7月14日(火)
次の日の昼休み。
蘭は、捺といるまのところへ向かう。
(さすがに昨日のはやばいよね)
(どうしよう…)
(でも俺がこさめを守ってあげないと)
空気は朝よりさらに重い。
蘭「もうやめて!」
静かだが、はっきりした声だった。
捺が顔を上げる。
一瞬だけ、意味を理解できない表情をする。
いるまがすぐに反応する。
いるま「……なにが?」
蘭は続ける。
蘭「昨日、××公園でこさめのこと…」
捺の表情が変わる。
捺「なんでそれ知ってんの……!」
声が少し上ずる。
いるま「お前に関係ないだろ」
いるまの声は冷たい。
その瞬間、初めて“敵意”という形がはっきり現れる。
蘭は引かない。
蘭「関係あるよ」
一瞬の沈黙。
そのときだった。
こさめが廊下を通る。
偶然だった。
けれど、視界に入ってしまった。
蘭が、捺といるまに話している。
それだけ。
会話の全体は見えない。
ただ“途中”だけが切り取られている。
こさめの頭の中で、何かが勝手に繋がる。
(やっぱり……)
言葉にならないまま、理解が固定される。
こさめは何も言わない。
ただ、視線を外してその場を通り過ぎる。
蘭は気づかない。
捺も気づかない。
いるまだけが、その視線の意味に一瞬気づく。
でも、止められない。
何も言わない。
◇◇◇
放課後
蘭はこさめに声をかける。
蘭「昨日さ、たまたま通りかかったんだけどさ、」
蘭「やっぱり、あれは大丈夫じゃないよ」
こさめの目が少しだけ冷たくなる。
こさめ「らんくんも、そっち側なんでしょ?」
白玉くん
67
66
ことみ
74
蘭「え?」
意味が分からない。
こさめ「やっぱり、裏切ると思ってた」
蘭「何のこと?」
こさめ「さっきなつくんとまにきと話してたじゃん!!」
そこで蘭が気づく
蘭「違う、そうじゃない」
蘭「俺はただ止めたかっただけで!!」
こさめ「言い訳はいいよ」
こさめは目を合わせない。
こさめ「もう、こさに関わらないで」
その一言で距離が確定する。
蘭「でも俺は本当に助けたくて!」
こさめが少し笑いながら言う。
「なつくんも、最初は優しかったよ。」
蘭は気づく。
届いていない。
ではなく、届く余地が消えている。
正しさではない。
事実でもない。
すでに“見え方”がすべてを決めている。
自分の行動は
「止めるため」だったはずなのに
「裏切り」に変わっている。
◇◇◇
帰り道
蘭は一人で歩く。
夕方の道はやけに長い。
頭の中で何度も整理しようとする。
「俺が言わなければよかった?」
「でも言わなかったらもっと悪化してた?」
止めたかった
正しかったはず
でも届かなかった
むしろ壊れた
結論だけが残る。
「俺が間違ってたのか……?」
答えは出ない。
こさめの言葉が頭に浮かぶ
(なつくんも、最初は優しかったよ。)
「俺はどうすればいいんだ…」
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コメント
7件
すれ違いすぎてる… え、また仲良くなれるん? これ見ながら聞いてんの 「好き」のかくれんぼ なんよw 相変わらず、めーは書くの上手いねぇ( ᐕ) めっちゃこの連載も好き♡
お互いにすれ違ってるのつらすぎる、、 🌸🌸もだめな方向に行っちゃいそう、? 毎日更新していただけるので、一日の楽しみの一つになってきてます♪ 続きも楽しみに待ってます!
読み終えました……いや、これは胸が痛む回でしたね。蘭の行動は明らかに正義感からで、こさめを守ろうとしたのに、結果的にこさめの中では「裏切り」として映ってしまった。あの「届く余地が消えている」という感覚、すごくリアルでした。相手がすでに決めた見方の中で、どんな正しい行動も悪意に変換されてしまう――そういう閉塞感が伝わってきました。もどかしいし、読んでるこっちまで苦しいです。続きが気になります。