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#キャラ崩壊
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第7話 あの時から
閉店後。
店内には、二人しかいなかった。
潔はコーヒーを飲みながら、向かいに座るバニーを見た。
最近のバニーはどこか様子が変だ
それなのに、潔を見る時間だけは増えていた。
潔「……バニー」
バニー「何?」
潔「一つ、聞いていいか」
バニー「うん」
潔は少し迷い、バニーの顔に残る傷へ視線を向けた。
潔「その傷……昔から残ってるやつ」
バニーの表情が止まる。
バニー「……今さら?」
潔「昔から気になってた」
バニー「じゃあ、なんで今まで聞かなかったの?」
潔「話したくないなら、無理に聞くことじゃないと思ってた」
バニー「……そう」
バニーは視線を落とした。
潔「身体の傷も、まだ残ってるのか?」
バニーが顔を上げる。
バニー「……潔。そこまで聞くの?」
潔「嫌なら答えなくていい」
バニー「またそれ?」
潔「……」
バニー「昔からそうだよね。俺が何も言わなくても、潔はずっと待ってる」
潔「……」
バニー「俺が話したくなるまで、何も聞かない」
バニーは自分の顔に触れた。
バニー「この傷も、身体に残った傷も……全部、潔は見たことあるでしょ?」
潔「……」
バニーの目が僅かに揺れる。
バニー「……やっぱり」
潔「何が?」
バニー「覚えてたんだ」
潔「まぁな」
バニー「俺は忘れられなかった」
潔の手が止まる。
潔「……何を?」
バニー「俺があの場所にいた時、誰も俺を見ようとしなかった」
潔「……」
バニー「傷を見て、可哀想だと言う人もいた。面倒そうにする人もいた」
バニーは潔を見て
バニー「でも、潔は違った」
潔「……」
バニー「俺の傷を見ても、何も変わらなかった」
潔「だから?」
バニー「だから……俺は、あの時から潔だけは特別だった」
潔は何も言えなかった。
バニー「潔が来る日だけ、安心した」
潔「……バニー」
バニー「潔が帰ると、また来てほしいと思った」
潔「それは昔の話だろ」
バニー「俺にとっては違う」
潔「……どういう意味?」
バニーは答えず、真っ直ぐに潔を見た。
バニー「俺が今こうしてるのも、たぶん全部あの時から続いてる」
潔「……」
バニー「潔が俺を拾ってくれた日から」
店内が静まり返る。
潔は、ようやく理解し始めていた。
自分にとっては、昔保護した一人の少年であり 仕事の中で出会った、一人の担当選手。
けれど、バニーにとっては違った。
あの日からずっと、潔という存在そのものが特別だった。
潔「……バニー」
バニー「何?」
潔「俺は、お前を助けたからって――」
バニー「分かってるよ」
バニーが遮る。
その声は穏やかだった。
バニー「それでも、俺が潔を特別に思う理由にはなるでしょ?」
潔「……ちょっと席外す。すぐ戻るから。」
椅子を引き、立ち上がる。
バニー「……すぐ?」
潔「….うん。あ、そういえば明日から予定が入って海外に行くことになってて店閉めるから….しばらくの間会えないからな」
潔はそれだけ言って、店の奥へ向かった。
扉が閉まる。
静かになった店内で、バニーは潔の飲みかけのコーヒー見つめて
バニー「…..ようやく、俺とずっと一緒に居られるね潔」
この日から、、、、
後の自分たちの関係を大きく変えることを。
この時の潔は、まだ何も知らなかった。
次回 ここにいて
コメント
1件
第10話、読み終えました……。 この回、ずっしりと重くて、心がぎゅっとなりました。閉店後の二人だけの空間、潔がようやく「その傷」について触れた瞬間の張り詰めた空気がすごく伝わってきました。バニーにとっての「特別」が、潔にとっては単なる「助けた過去の少年」だったという認識の差が切ない……。 「それでも、俺が潔を特別に思う理由になるでしょ?」というバニーの台詞、刺さりました。そして最後の「ようやく、俺とずっと一緒に居られるね潔」という一文が怖いくらいで……。次回が気になります!