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桃赤(赤桃)
両片思い
R12?
6⁄15 再掲です。
【桃side】
昔から、男性だろうが女性だろうが好きになれば一途な方ではあった。
恋愛的にでは無いけど、メンバーのことも好きだし。
まぁ、一際違う感情を抱えてるのはりうら1人だけだけれど。
赤「ないくん、これどーする?」
桃「あ、どうしようか、……俺の家でお酒飲みながらダラダラしちゃう?笑」
前々から計画していた台本、そろそろ完成させなきゃねーなんて話していた。
りうらをお誘いする絶好のチャンスかも、なんて淡い期待。
赤「え!いいじゃん〜楽しそう!きまり!」
誰にでもチョロいのは君の悪い癖かもね、
なんやかんやあり、オフィスからそう遠くない家に帰る。
桃「狭いとこだけどゆっくりしてってよ。」
赤「おじゃましまーす!」
ガサガサと袋の中のアルコールが動く、まるで俺の心臓の高ぶりに比例しているように。
ほんのり冷たい缶は熱の篭った体に丁度いい。
赤「よし、早速作業しよっか、ソファー失礼しまーす」
桃「はーい。」
いつもと変わらないと言えば変わらない。
りうらを家に呼ぶのはもう何回かも覚えてないし。
でもいつもよりドキドキするのは、彼への恋心を自覚したからだろうか。
真面目に台本を考えている彼の顔を眺める。
眉をムッ、と潜め、口をとがらせてシャープペンシルのノック部分を顎に当てる、……見慣れたいつもの癖だ。
赤「……そんなに見られると恥ずかしいんだけど…顔になんか着いてる?」
桃「あっ、ううん、違うよ、ごめん……笑」
……ダメだ、どうしても顔に熱がこもる。
赤「……ないくん、もう酔っちゃったの?笑」
実際、俺はまだノンアルコールを一口しか含んでないのだけれど。
桃「んへへ、酔っちゃったかも笑」
少し嘘をついた。
赤「ん~~~っ、……疲れたぁ……」
桃「お疲れ、お腹すいてない?」
赤「お腹すいたぁ」
桃「なにか頼もうか、何がいい?」
赤「え〜なんだろ、ピザとか?笑」
桃「いっつもピザじゃん笑」
在り来りな会話、なんならほかのメンバーともした会話
でも、それでもりうらと話すとなんだか胸が熱くなる
ほんのりと香るバラの匂い
きっと彼の服からだろう、あぁ酔ってしまいそう
赤「ねぇ、ないくん」
桃「なぁに」
先程より落ち着いた声色で、じっとこちらを見つめてくる
心臓が波打つ
赤「……あのさ、」
『ピンポーン』
桃赤「!」
いい所で遮ってくる配達
でも何故か、少しほっとした俺がいた
桃「取ってくるね、」
赤「あ、うん」
ピザを食べ進め、メンバーの配信の話だとかプライベートの話だとか、世間話を繰り返す
気の所為かもしれないけど、なんとなくぎこちない。
とりあえず白ワインを口に含み、重い雰囲気も胃へと流す
赤「お腹いっぱい、」
桃「ね、」
少しの沈黙
この少しの沈黙すら苦しい
赤「さっきの続き、」
桃「……」
赤「……ないくんって、男もいける口なの?」
……?
桃「へ?」
イマイチ理解が出来なかった
赤「……えっと、質問の仕方変えるわ」
赤「……男同士の恋愛、どう思う」
……
桃「え、といいと思う……よ、?」
赤「ほんと、よかった。……りうらね、好きな人いるの」
少しだけ、胸が痛い
桃「へぇ、そうなんだ……どんな人?」
こんなこと聞いたって自分の首を絞めるだけなのに
赤「……いつも元気でね、りうらより年上で……お茶目なとこもあるんだけど笑」
あぁ、幸せそうな顔。
いいなぁ、こんな顔向けられる人は。
きっとりうらが好きになるんだからりうらと同じくらい素敵な人なんだろうな、
赤「……いれいすのメンバー。」
桃「えっ?」
赤「メンバーに、いるの。りうらの好きな人」
まさかメンバーだとは思わなかった。
誰だろう、誰でもりうらとはお似合いだな、……本来ならもし結ばれれば喜ばしいことなんだろう、きっと。
……一緒に歩いていく仲間に嫉妬はしたくないなぁ。
一気に彼の匂いが近づき、さっきよりも心臓が痛む
桃「り、うら」
静かな部屋に響く軽くて甘いリップ音
爽やかな白ぶどうの匂いと、バラの匂い
クラリ、と酸欠だか匂いに圧倒されたのか分からない目眩
赤「……無理やりにでも、手に入れたかったの」
桃「……いいよ、溺れて。」
俺たち、似たもの同士だったのかもね
コメント
6件
あぁぁぁぁぁぁぁぁ............好き.....
毎回最新話楽しみにしてます!♡ 今回も神作でした...!本当に大好きです!