コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
.
「この時間帯って緩いよなぁ、いいのそれで。」
「っはは、お客様成人してますよね?」
「いや、してねぇけど(笑)」
.
人の気遣いに合わせてくれ、頼むから。
6:15 P.M.
先程の半間と稀咲が戻ってきては結局煙草を買うという
それなのに未成年ではなく成人だもんね?と言ったように、此方が未成年に煙草を売ったという事実を隠蔽しようとしてるのに
目の前の彼はそれを粉々にしてくる。
.
「あの、それでしたら売れません。」
「あ”?」
「ひっ、えぇっと、……………あのっ、」
「あはっ、からかいすぎたって、悪いって〜〜。涙目になんなよ、石崎ちゃん。成人してるって、煙草ちょーだい?」
.
半間はDV彼氏の典型的なのかもしれない。
差が激しい、さっきとの差が激しい!!!こいつも情緒不安定かよ!!なぁ!?なぁって半間!!!!
先程の威圧的な 「 あ”? 」 から 優しいような声にビビってしまう。
あと石崎ちゃんとか呼ばないでくれ、怖い。
.
「ロング、ですか。」
「ロング、せーかい、覚えとけよ〜〜。」
「えっ」
「んだよ、その ” えっ ” は。もう来んなって言いたそうだな?」
.
──────これは新しい脅しなのでしょうか。
.
いや、もう二度と来ないで欲しい、よりかは来ないと思っていた。
もしかしたら、私が入っていない火曜日とかには来ているのかもしれない。それならば納得は行くけれど、週5勤務してるのだから、遭遇率バグでは。
ごくりっ、と息を飲んではお会計をする。
.
「そうですね、来て欲しくないです。」
「どストレートに言うじゃん、店員がそんなこと言って」
「怖いものは怖いんです、未成年かと疑って殴られたらどうしようとか。ナイフとか持ってるのかもとか。クレームで怒鳴り散らされたらとか。……………怖くて泣いたこともあります、入りたての頃とか。バイト行きたくなくて、10分の距離、吐くんじゃないかってぐらいの拒絶反応も。」
にっこり笑ってやる。
「だから、正直、お客様とか来ないで欲しいって思いますよ。楽して生きていきたいので、私。ありがとうございました、またの御来店お待ちしております。」
.
私の人生終わったかもだけど、悪い気はしなかったかも。
.