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#ブラフラ
なみゃ
20
skbn
11
て ぃ あ ら 。
2,081
8
夜の冷たい風に身を震わせないように二人でブランケットに包まれながら俺達は身を寄せ合った。夜はとても静かだった。星が静かにまたたき、風が木の葉を湯足す音、車が走る音がやけに大きく聞こえるほどに。
夜が静かなのは、世界が眠っているからではない。たくさんの言えなかった言葉が行き場をなくして暗闇の中で立ち尽くしているからだ。もし世界のどこかに、「言えなかった言葉」だけを集めた場所があるなら、そこはきっとどんな海よりも深くて静かな場所だろう。
そんな、静かな場所では思考がぐるぐると回転するものだ。
今朝の寛奈のあの表情が何度も頭の中をよぎってしまって、その理由を必死に探していた。
「ねぇ、最近体調どう?」
急な質問につい驚いてしまった。
「急にどうしたの。」
俺が少し笑いながらそう言うと、彼女は星を眺めながら語り始めた。
「最近ずっと忙しそうで今日だって“作”が出てきたから。」
―出てきた…?俺はずっとそばに居て仕事をしていたはずだ。ずっと…。
俺はこのときは知らなかった。彼女が俺、朔ではなく“作”と言ったことに。
「俺はずっと居ただろ?まぁ、少し寝てたが…。」
彼女はあの時と同じ痛々しい、悲しそうに微笑んだ。
「っ……。」
「気づいてないよね…。ごめんね急に変なこと言って。」
―なんのことだ…?俺は何に気づいていないのだろう。
俺はあのほほ笑みを正面に受け、それでいて彼女になぜだかわからないが謝らせてしまった。俺は俯いて拳に指先が白くなるほど力を込めた。
そんな中、彼女はもう一度俺に謝罪をして部屋の中に戻っていった。
俺は一人夜風に吹かれながらこの前読んだ精神科の資料として置かれていたエッセイの一文を思い出す。
【人は大切なものを失ったあとも、不思議なほどに普通に生きていく。
笑ったり眠ったり、空を見上げたりする。
まるで世界がどこか壊れてないふりをするのが、生きることだと言わんばかりに。】
―彼女に俺は何をしてしまったのだろうか。何を忘れてしまったのだろう。
夜の闇に飲み込まれ、その中で必死に俺はもがいてもがいて…あるかもわからない光に手を伸ばして歩き続けた。
孤独は雪の降る夜の街を歩くようなものだった。灯りは遠く、通りはどこまでも静まり返っている。白い雪は音だけでなく、存在さえも覆い隠してしまう。一歩踏み出すたびに、雪が軋む。吐いた息は白くほどけ、直ぐに闇へ溶けていく。振り返っても、自分の足跡しかない。それすら消えてしまう。
―最初から何もなかったのだろうかろうか。
寂しいわけじゃない。そう言い聞かせるたび、胸の奥は空洞のように冷えていく。
降り続く雪の下で消えたいのではなく、消えずに残っているだけの光を探し求めた。
―この夜は、いつ明けるのだろう。
コメント
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おお、第8話「孤独」…静かで切ない空気がすごく伝わってきたよ。「作」って呼んだ違和感がずっと引っかかるし、彼女のあの悲しそうな微笑みが胸に刺さる。雪の夜の孤独の描写が美しすぎて、主人公の焦りやもがきがひしひしと伝わってきた。夜が明ける瞬間を早く見たいな…続きが気になる😢