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「なんだかまだ、あんまり信じられなくて……」
会話の間が空き、ふと口をついて本音がこぼれ出る。
「私にとって矢代チーフは、仕事の出来る頼れる上司で、憧れの存在で、だけどミコ&リコを好きだって知って、思いもよらない反面が気になって、そこから気持ちが止まらなくて……」
口からこぼれるままに胸の内を明かした。
「そうか。ありがとう……」
「ありがとうだなんて、こちらこそです……。こんな風に付き合うことになるなんて、思ってもみなくて、私……」
「うん」とだけ頷いた彼が、向かいから伸ばした手を私の頭へぽんと乗せた。
「僕は、仕事で頑張っている君がいつも目に留まっていて、そんな時に同じキャラを好きなことを知って、より意識するようになったという感じかな」
チーフの話に、「なんとなく似てますね、私たち」クスッと笑って言う。
「ああ、不思議とね」
私と同じように笑って言うと、「本当のことを白状するとな、」と、チーフが切り出して、『本当のこと』って一体何だろうと気になった……。