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若 干 腐 ⚠️
「 どんなとこだろうな、烏野。 」
「 楽しみですね! 」
引いた布団にごろんと寝転がって拓翔が微笑む。
拓翔は1年の後輩。
普通にリベロとしても選手としても人間としても良い人、優しくていい子。
面倒な事もちゃちゃっと済ませちゃう、これがモテ男ってやつなのかな?
でもちょっと天然…というか抜けてるところもあるけど良い子。
「 お前はまずディグでも取れるようになるんだな 」
ってレオが布団に枕を置きながら言う。
レオも1年の後輩で本名はレジェカ・クリス。
けどレジェカって長いからレオって皆呼んでる。
イタリア人で背も高くて手足も長い。しかも超ストイック。
でも説明はこの世の終わりくらい下手。
「 レオ君の教え方、理解するの難しいんだもん…! 」
反対側に居た楓が少し物申すように言う。
この子も1年の後輩でバレーを高校に入ってから始めた子。
田北楓っていうんだけど元々はバトミントンで全国とか行ってた子らしい。
なんでバレーに方向転換したんだろ…
まぁでもいつもレオに色々指導されながらも頑張ってるとこが印象的かな。
その一年の三人が布団を敷きながら話していた。
「 あ、井上先生と絢乃ちゃんに明日の予定言ったっけ 」
「 あぁ、俺言っといた 」
「 助かるわ 」
会話に安定がある3年のユウと孝大くん。
ユウはめんどくさい性格してるけど仕事はちゃんとするよね…
めんどくさいけど
あと今音駒はホントに人数が少ない。
選手は8人しかいない。
まぁ皆強いから良いんだけど。
ミドルブロッカー3人、ウィングスパイカー2人。
セッター1人、リベロ2人。
なんで俺だけ1人なの…?
まぁなんでもいいけど…根性とか生気はないけど体力だけはある。
「 あ、俺真ん中~!! 」
布団にダイブする泰雅に驚く。
「 びっくりしたぁ…泰雅やめろよ~ 」
「 ほんとだよ…俺もう寝る… 」
「 んお、もうこんな時間かよ。おーい。そろそろ寝るぞ~ 」
ユウの一言でみんな自分の布団って名前の陣地を勝ち取る。
1人あれが戸惑っているとユウの隣の端が余った。
「 稔、俺の隣、来いよ 」
「 おい、優馬やめろ。稔が可哀想だろ。 」
「 いやいや、でも稔の世界一悪い寝相を受け止めきれるのは俺だけだから 」
「 なんなのそれ… 」
「 お前去年の合宿、朝になったら俺の真横いたじゃん。 」
「 稔さんって寝相悪いんですね…なんか意外… 」
「 ネゾウってなんだ 」
「 えーっと、寝てる時の恰好というか…体制? 」
「 …これから稔さんの横はいかない様にしよう。 」
「 ちょっとレオ、ひどいよ。そんなひどくないからユウの方がひどい 」
そう言って俺は布団にもぐった。
「 はぁ、もう元気いいなぁ。それじゃあ電気消すぞー。 」
「 はーい、おやすみなー 」
「 おやすみなさ~い 」
そういって電気が消えると俺は目を瞑った。
鉤宮 sid
「 おーい、お前らー。音駒名物が見れるぞー 」
朝からそんな孝大さんの声が聞こえたので見てみる。
するとそこには稔さんが優馬さんを蹴ってるというまぁ奇跡が起きていた。
「 わぁ…すご… 」
「 んん… 」
「 ん、おはよ、楓。 」
「 おはよぉ…ってえ、すご、稔さん寝相悪っ!! 」
「 うん…確かにこれは寝相悪いね… 」
「 レオ!!レオ!!見て見て!!優馬さん、稔さんに蹴られてる!! 」
強引に揺らされて最悪の目覚めを体験したレオがその光景を目にする。
「 …これがネゾウが悪い状態か。 」
「 あのぉ…稔さーん。腹痛いんすけど… 」
優馬さんも起きたのか蹴られた腹から稔の足を降ろした。
そして稔さんを布団に普通の格好に戻して寝させた。
「 お前ら早起きだな… 」
欠伸をしながら優馬さんが言う。
「 俺はこの音駒名物を見る為に早起きしたんだよ 」
孝大さんがふふんと誇らしげに言う。
「 まぁなんでもいいけど2年はまだすやすやか… 」
「 泰雅は近くで名前呼んだら起きるしもうちょい寝かせてやるか… 」
「 拓翔は起こすか…2年のママにも起きて貰わないとですね 」
3年の二人が話し合って孝大さんが拓翔さんを起こす。
「 おはようっす…あの…水… 」
寝起き早々、水をがぶ飲みする拓翔さんを横目俺も欠伸をした。
スマホを見ると7:11と書いていた。
「 ん、朝食って何時でしたっけ。 」
「 8時。まぁそっから12時まで暇だし。ちょっと自由時間だな。宮城観光できるな 」
「 そんなの体力持ちます…? 」
僕は疑問に思った。
「 いけるいける!! 」
「 体力は自信ある人多いですもんね。楓はへなちょこだけど 」
「 んなっ…ひどいなぁ… 」
「 とりあえず、起きたやつからジャージ着替えて顔洗ってこい。そろそろ泰雅起こすか 」
「 おーい。泰雅ー? 」
「 うっす!!!おはざっす!! 」
「 ははっ、すげぇな 」
それから朝食食べて、白石城を見に行き普通に観光して烏野へ行った