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どうもぺろです🍀
更新が一日遅れてしまい申し訳ありません😭🙇🏻♀️
短期間でおっきい風邪をひいておりました🥲
前回の第8話 寂しがり に1000以上のいいねありがとうございました🙇🏻♀️✨
今回は💛誕生日、受験当日→合格発表まで一気にお届けいたします🙋🏻♀️
駆け足にはなりますが、今話の9話で完結となります!
では 第9話 春の日 ごゆっくりご覧ください⬇️
💛side
マフラーがなければ厳しいほどの寒さ。この前まで酷い暑さだったのに、ようやく訪れ始めた秋はそのまま過ぎ去り、ついに冬が来たという感じだ。
💛『ッさんむ…』
今年おろしたマフラーに顔を埋め、1人とぼとぼと学校前の坂を登る。
向かい風は残酷に俺の体温を奪っていく。
12月に入ってから、3年生は自由登校になった。
その影響か通学路はいつもに比べ人が少なく、寒さもあいまって少し寂しい印象。
予鈴まであと20分はある、ゆっくり行きたいところだが、この寒さの中のんびり歩く忍耐強さもないので足早に坂を登る。
校門の付近で見慣れた後ろ姿を見つけた。
駆け寄っていって彼の肩を叩く。
振り向いた彼は俺を見ると驚いた顔をして
🩷「え?!仁人だ!おはよう!」
そうにこりと笑った。曇天の寒空には眩しいくらいの笑顔だ。
💛『おはようございます、勇斗先輩自由登校じゃないんですか?』
そう聞くと勇斗先輩は困ったように笑って
🩷「なんか家だとソワソワしちゃうからさ、自習室借りてんだよね笑」
そういうと俺の手を見ると
🩷「手真っ赤じゃん。寒いもんね。」
そう言って俺の手を繋いで、自身のコートのポケットに突っ込む。
🩷「まあ、俺の手も冷たいんだけどさ笑」
💛『ほんとだよ、意味ないじゃん笑』
🩷「そういうなって笑 いいでしょ!手繋げるし!」
彼のご機嫌な横顔を朝から見れて、今日はいい日になりそうだ。
ポケットの中で繋がれた手はお互い手が冷え切っていたからたいしてあったかくはない。
だけどお互いの温もりを分け合うように少しずつ暖まってきた。
校舎に入ると、3年の下駄箱と2年の下駄箱は少し離れた位置にあるので自然と手が離れる。
🩷「仁人ー!ちょっと待ってて!」
3年生の下駄箱の方から勇斗先輩が叫ぶのが聞こえた。
ちらちらと下駄箱にいる生徒が声がする方を見ている。
あの人こんなに注目されて恥ずかしくないんだろうか…そんなことを考えていると、まだ履き切れていない上履きをぱかぱかさせながら勇斗先輩が俺の方に駆けてくる。
💛『上履ちゃんと履いてください?笑』
🩷 「履いてんじゃん笑 これ!あげる!」
そういって俺の手を取ると、ぽんとホットココアを手に置く。
💛『くれるんですか?』
🩷「ん、あげる。カフェラテの方がいい?」
そう言って自分の手に持っているカフェラテを差し出してくる。
💛『いや、ココアがいい。ありがとうございます。』
勇斗先輩はにこりと笑って
🩷「じゃ、いきますか。」俺の腕を引いて階段へ向かう。
2年のクラスは3階、3年のクラスは4階にあるため途中の踊り場でお別れになる。
💛『自習頑張って。』🩷「仁人もね。」
勇斗先輩は俺の頭をぽんぽんと撫でて、手を振って階段を登っていく。
その背中を見送って、俺も教室に向かい始めた時
🩷「じんとー?!」階段の方から名前を呼ばれる。
💛『んー?なんですか!』
階段の方に戻り、返事をして上を見上げると勇斗先輩が手すりから身を乗り出してこちらを見ていた。
🩷「お昼一緒に食べよ!」💛『ねぇそれラインでも言えるって!笑 じゃ、あとで!』
俺の返事にケラケラと笑って手を振って去っていった。
4時間目の終了を知らせるチャイムがなると、すぐに通知が来る。
🩷【教室いこっか?】💛【俺が行きます。】
そう送ってカバンを持って立ち上がる。
💙「お、吉田さんどこいくん?購買?」
💛『ちょっと他で食べてくるわ』
💙「え!吉田さんが?!珍しいなあ笑」
🤍「それは失礼すぎ笑 よっしーいってらっしゃい。」
そう言って2人は各々お弁当箱を取り出し始める。
少し駆け足で4階への階段を登っていく。
4階について廊下にでると一番奥の教室から勇斗先輩が手を振っている。
🩷「ありがと、来てくれて」
勇斗さんが使っている自習室は他にも誰もおらず、がらんとしていた。
💛『いやうちのクラス来てもアイツらうるさいから笑』
🩷「たしかに笑 まあ、俺は2人で食べたいし。」
そう言って二つの机をくっつける。
久しぶりにこうやって一緒にお弁当を食べる。
きっとこれも最後になるんだろうな。
💛『いただきます。』
俺が手を合わせると勇斗先輩がくすりと俺を見て微笑む。
💛『なんですか?笑』🩷「んー偉いなって笑」
そう言いながら勇斗先輩がカバンから取り出すのはまた惣菜パンだった。
💛『今日も卵焼きありますよ。』
俺がそういうと勇斗先輩は咀嚼していたパンをごくりと飲み込むと、口を開ける。
🩷「あーんしてよ」💛『はいはい笑』
🩷「んま、いつか俺のも作ってよ」
💛「大学の?」🩷『うん、そう!』
💛『んー、月1くらいならいいけど笑』
🩷「がち?やった!その日頑張れるわ笑」
4ヶ月以上先の約束。こうやって当たり前にこの関係が続いていくのが嬉しい。
心の中でそんなことを思っていると勇斗先輩はスマホを取り出して、俺にカメラロールを見せる。
🩷「ね、誕生日こんなかでどこ行きたい?」
そう言ってスクロールして見せるのはおしゃれなレストランばかり。
💛『え、こんなにおしゃれなところ連れてってくれるんですか?』
🩷「ん、まあね。最近なかなかちゃんと時間取れてないし?」
勇斗先輩のスマホを借りて、各お店のメニューを見るとどれも高校生からすると値の張るものばかり。
多分奢りなんであろうけど、これを2人分払わせるなんてなんだか申し訳ない。
でも、せっかくこうやって探してくれたし…
ぐるぐると考えると勇斗先輩は俺の手からスマホを取ると
🩷「あんま好きなとこなかった?」
そう言った。
💛『ちがう、どこもいいんだけどなんか豪華すぎて…申し訳ないなって。』
🩷「こんなかじゃなくてもいいよ。
仁人が行きたいところがあるならそこにしよ?」
俺が行きたいところ…そう言われてもパッと思いつかずどんどんと頭の中がぐるぐると空回りする。
💛『あ…喫茶店。』🩷「…え?喫茶店っていつもの??!」
💛『うん。なんだかんだあそこが1番落ち着くし…』
俺がそういうと勇斗先輩は困ったように笑った。
🩷「まじか笑 じゃあそうする?本当にいいの?」
💛『うん、勇斗先輩と1番一緒にいったお店だし』
🩷「ん、そっか。じゃあいつも通りだな笑」
そう言って勇斗先輩はカレンダーアプリを開くと、既に登録されていた俺の誕生日のバーナーに喫茶店。と追加する。
🩷「ね、嫌じゃなかったらさ、喫茶店の後イルミ行かない?」
そう言って俺を見る。
💛『ん、いく。』🩷「ほんと??やった!」
追加でイルミと打ち込むと、その画面を見てご機嫌そうに微笑む。
🩷「当日楽しみにしてて。」
誕生日当日。
現在時刻は15時。学校の最寄駅で待ち合わせ。
楽しみで20分早く着いてしまった。
改札を出て勇斗先輩に連絡しようとすると、後ろから腕を引かれる。
急な出来事に後ろを振り向くと、白い息を吐く勇斗先輩。
🩷「よかった、やっぱり仁人だ!」
早く着きすぎたと思ったのに、勇斗先輩もすでに到着していたよう。
💛『はやくない?いつからいたんですか?笑』
🩷「30分前!笑 いまちょっとぶらぶらしてたの」
いつも制服でばかりあっているから、見慣れない私服姿。
黒のロングコートをすらりと着こなし、モノトーンのコーデに光るゴールドのアクセサリー。
初めて見る小ぶりな宝石がついたネックレスで上品さが出ていてなんだか大人っぽい。
いつもよりしっかりセットされているけど、ふんわりとした髪型もかっこいい。
🩷「なに?そんな見られると恥ずかしいじゃん笑」
俺の視線に気づくと茶化すようにそういう。
💛『いや、別に…』悟らせまいとふいと勇斗先輩から視線を逸らすとくすりと笑って俺の手を取る。
ぎゅっと恋人繋ぎをして、俺の手を引いて学校方面へ歩き始める。
引かれるがままに勇斗先輩についていくと、信号待ちで俺の方を見てにやりと笑うと
🩷「今日の俺かっこいい?」そう聞いてくる。
💛『え、うん…かっこいいよ…///』
勇斗先輩じゃなかったら冗談でも言えないようなセリフ。でもほんとにかっこいい。
🩷「今日ちょっと頑張ったんだよね。」そう言って照れくさそうに笑う。
自分から聞いたくせに、少しだけ耳が赤くなるその姿。
この人のかっこいいのにたまに見せる、このお茶目な可愛らしさがどんどん好きにさせる。
💛『調子乗らないでください笑』
俺もなんだか恥ずかしくなって照れ隠しにそう返す。
カランコロン
軽快なドアベルを鳴らして2人で喫茶店に入る。
マスターは私服の俺らを見て、にこりと微笑んでおきまりの窓際の席に通してくれる。
いつもと同じホットコーヒーとクリームサイダーをとりあえず頼んで、ドリンク到着を待つ。
すると、ぱちぱちと何か弾けるような音がする。
ふと音がする方を振り向くと、初めて喫茶店に来た時に頼んだホットケーキに小ぶりな花火がささっている。
マスターはそれを俺の前に置くと勇斗先輩に目配せをして
👨🏻「お誕生日おめでとう。」そう言って去っていった。
💛『え、これって…』
🩷「仁人誕生日なんだってこの前話したの笑 こんなことすんだなあの人笑」
勇斗先輩もこのサプライズは知らなかったようで、優しく笑ってぱちぱちと弾ける花火を見る。
いつもは2段なのに今日は5段。
少し豪華なホットケーキ。横に添えられているホイップも今日は追加でアイスが2つ並んでいる。
💛『かわいい笑 一緒に食べましょ?』
俺がそういうと勇斗先輩はこくりと頷いて、マスターの元に取り皿をもらいにいく。
勇斗先輩とマスターが話している間に、ぱちぱち弾ける可愛らしい花火を見つめる。
せっかくだし願い事をすることにした。
17歳の誕生日、いつも願い事はあまりしないけどせっかくだしね。
ぎゅっと手を握って願い事をしていると、勇斗先輩がもどってきて
🩷「なに願い事したの?」そう聞かれる。
💛『んー、内緒』🩷「なんだよー笑 ま、食べるか!」
俺の願い事、先輩には恥ずかしいから言わない
【勇斗先輩とずっと2人でいれますように】
🩷side
マスターの粋な計らいで現れた5段のホットケーキ。
仁人は驚きながらも、嬉しそうに目を輝かせている。
いつもより豪華なホットケーキをじっと見つめると
💛『かわいい笑 一緒に食べましょ?』
そう言って俺を見る。
仁人のお誘いにカウンターにいって、マスターから取り皿を受け取る。
🩷「ね、マスターありがとね」
👨🏻「勇斗くんの大切な人でしょう。今日はいい日にするんだよ。」
そう言って柔らかく微笑むとカウンターの奥に下がっていった。
マスターに出会ってほぼ3年がたつ。
ほんとにこの人に出会えてよかったなあ、いつも一歩引いてあたたかく俺を見守ってくれている。
先に戻ると仁人がぎゅっと手を握って願い事をしている。
🩷「なに願い事したの?」
そう声をかけると
💛『んー、内緒』そう言ってイタズラに笑う。
🩷「なんだよー笑 ま、食べるか!」
そういうと仁人はこくりと頷いて、取り皿にまず1枚とって俺に手渡す。
🩷「ありがと。でも、主役が先に食べな?」
手渡してくれたホットケーキを一口大に買ってホイップをつけて、仁人の前に差し出す。
🩷「はい、あーんして」💛『…いや、いいって…///』
そう言って自分で切ったホットケーキを食べようとする。
🩷「だめ、俺の食べてよ」そう言って仁人を見つめると、もじもじとしながら小さく口をひらく。
その口元にホットケーキを寄せるとぱくりと口に含む。
俺の一口大に切ったホットケーキは少し大きかったようで、もぐもぐとする頰はぷっくりと膨らんでいる。
🩷「おいしい?」💛『ん、おいひい』
そうまだ口いっぱいにしながら、こくりと頷く。
🩷「仁人、ついてる」あの日と同じ位置についたホイップクリーム。
仁人の口元を指さすと、急いでそれを拭う。
💛『…今日は舐めさせません笑』🩷「なにがだよ笑笑」
💛『ほら早く食べてください!冷めちゃうから!』
2人で食べ切った5段のホットケーキ。
分厚いからかかなりお腹いっぱいになった。
仁人は満足そうにホットコーヒーをちびちびと飲んでいる。
ゆったりとした喫茶店。おやつ時とも夕飯時とも言えない時間の客席には俺ら2人だけだった。
🩷「ね、となり行っていい?」
唐突にそう聞くと仁人は、不思議そうな顔をしてから頷く。
カバンから小さい箱を取り出して背中に隠して仁人の隣に座る。
💛『ん、なに?』
俺が仁人を見つめると、首を傾げて仁人もこちらを見る。
そんなあざとい仕草をする彼の手を取って手のひらに背中に隠した箱を置く。
💛『へ…なにこれ』ぱちぱちと瞬きをして、何も理解できていないよう。
🩷「あけてみて?」そう声をかけると、俺と箱を交互に見てからこくりと頷いて丁寧にリボンを解いて、箱を開ける。
俺が仁人の誕生日に送ったのはネックレス。
小ぶりな宝石がきらりと喫茶店の照明を反射する。
💛『これって…もしかして、おそろい?』
仁人が俺の首元をみる。
🩷「よく気づいたね笑 おそろいだよ、受け取ってくれる?」
💛『ん、ありがと…嬉しいです。』
そう言って大切そうにネックレスを見つめる。
🩷「貸して?つけてあげる。」
仁人の手のひらからネックレスを受け取って、チェーンを一度外して仁人の首元にかける。
今日の朝自分でつけるのも手こずったが、なんだか今も至近距離の仁人に緊張してうまくつけられない。
ようやくつけることができて、仁人から離れると彼の頬が少し赤らんでいる。
俺の視線に気づくとなんでもない顔をして
💛『ぁ…できました?』そう言った。
🩷「ん、できたよ。似合ってる。」
そう伝えると照れくさそうにして、ネックレスに触れる。
💛『うれしい…大切にします』そう言ってはにかむ様子が愛おしくて、衝動的に頰にキスをする。
赤くなった頬は冷めることなく、耳や首筋まで赤らんでいく。
💛『ちょ…もうなに…///』俺の肩をぐっと押して遠ざけようとする。
🩷「なんでよ、いいじゃん!」
💛『よくない、恥ずかしい!』
マスターのお見送りを受けて、電車に揺られてイルミネーションのある駅に着く。
ここら辺で1番有名なイルミネーションは最寄駅から既に大勢の人で盛り上がっていた。
2人ではぐれないように自然と手を繋ぐ。
仁人はいつも俺の少し後ろを歩くんだけど、今日はくっついて俺の横をぴったりと歩いてくれる。
去年友達と見にきた時も綺麗だったけど、今年はより綺麗に見える。
きらきらと輝くイルミネーションを見つめて仁人の大きな瞳に光が反射する。
見るのに集中しすぎていて、薄く開いた口元からは白い息が吐かれる。
💛『すご…きれい…』ぽつりと呟いたその言葉は無意識だったのか、恥ずかしそうに口元を隠した。
🩷「きれいだね、仁人と見れてよかった」
そう言って彼を見つめると、照れくさそうに笑って
💛『ありがと、誘ってくれて…俺幸せですよ。』
そう言って繋がれた手を改めてぎゅっと握った。
🩷「おれも、幸せだよ。」
ふたりで見つめ合うとなんだから恥ずかしくなってきて、くすりと笑い合う。
🩷「ね、あっち見に行こ」
仁人の手を引いて歩き出すと、仁人はそのまま少し後ろを歩くと俺の手を引いて立ち止まる。
🩷「ん、どうした?」
振り返ると、仁人は俺のすぐそばにきて腕を組んでくる。
そのまま俺の手に触れてぎゅっと手を繋ぎ直す。
仁人にされるがままそれを眺めていると仁人は俺を見つめて
💛『…だめ?』そう言った。
まあるい瞳にたくさんの光が反射してきらめいて、白い肌に頬と鼻先だけが赤くなっていて、いつもよりなんだか綺麗で儚く見える。
🩷「だめじゃないよ、かわいいね。」
仁人から繋がれた手をぎゅっと握り返して、そう返事するとご機嫌そうに笑った。
ゆったりと2人でイルミネーションの続く道を散策する。
時々吹く風はかなり冷たいけれど、2人でぴったりとくっついて歩いているからどうってことはない。
適当に歩いていると少し人気が少ないエリアに着く。
💛『ね、勇斗先輩』
仁人が俺の名前を呼んでこちらを見つめる。
立ち止まる彼に合わせるように立ち止まると、俺と向き合うと少しだけ俯いて
💛『…大好きです』
そう言って、照れくさそうに笑う君をぎゅっと抱きしめた。
🩷「おれも、大好きだよ。」
💛side
年明けは2人で初詣に行って、あっという間に今日は入試2日目。
俺が受けるわけでもないのに異様に緊張してしまって、この土日のバイトはずっとそわそわしていた。
入試の前夜少しだけ電話をしていた時の勇斗先輩の声は落ち着いていた。
🩷「仁人、入試終わったら会えないかな」
そう少し甘えた声で言う。
💛『ん、いいよ。俺も会いたい。』
そう返すと少し間が空いてから
🩷『ありがと。がんばるね。』
💛「頑張ってください。じゃあ、おやすみなさい」
そう言って電話を切ろうとした時
🩷「待って…仁人大好き」
そういつもより照れくさそうな声で言われる。
💛『俺も、大好きですよ。』
そう返すと小さく笑って🩷「じゃあね」
と通話が切れた。
すぐ耳元で聞こえた甘い声に少しむず痒かった。
ちらりと時計を見ると退勤まで後30分。
そわそわとする俺をみた先輩
🚹「吉田くん今日早く上がっていいよ、すいてるし、あとは俺だけでいけそう!」
そう言って俺に笑いかける。
💛『え、いいんですか?!』🚹「うん、なんか予定あるんでしょ?」
先輩のご厚意に甘えて早上がりをさせてもらうことにした。
退勤して、急いでバイトの制服から着替えている時ロッカーの上に載せたスマホが震えた。
🩷【終わったよ!駅の広場でいい?】
勇斗先輩からのメッセージ。
💛【お疲れ様です!広場で!】
そう返すと👍マークのスタンプ。
多分試験会場からだと少し俺の方が早く着くだろう。
制服を脱ぎ捨てて、急いでいつもの駅に向かう。
駅前のカフェで、ハニーカフェラテとホットコーヒーをテイクアウトして駅の広場で勇斗先輩を待つ。
先程🩷【後ちょっとで着く!】そうきていて、そわそわとベンチにかけてたまに駅の方を見たりする。
じゃりっと地面を蹴る音がして、音がなる方を見ると、ひらりと手を振る勇斗先輩。
🩷「おつかれ!」俺の隣にかけて笑いかける姿はいつも通り。
💛『お疲れ様です。試験緊張した?』
俺がそう聞くと少しだけ言葉が止まってから、甘えるように俺の肩に頭を預ける。
🩷「そりゃ、したよ?笑 でも、頑張った。」
そう言って少しだけ疲れが見える笑顔を見せる。
振り切ったように晴れやかに話す姿に全力を出し切ったことが伺える。
💛『俺も緊張してた笑』そう返すと勇斗先輩はくすりと笑う。
ハニーカフェラテを手渡して、2人で寒空の下であったかいコーヒーを飲む。
試験会場が寒いと思って着込んだらアドレナリン出て暑かった話とか、たまたま朝に見返したとこが出てラッキーだった話とか、隣の子が緊張しすぎて自分の緊張が吹っ飛んだ話とかいろんな話をした。
🩷「やっと終わったね。合格まで、入学まで、一緒に過ごそ。」
そう言って俺を見ていつもより柔らかく微笑む。
💛『ん、もちろん。』
勇斗先輩の少し赤くなった手に触れて、そのままぎゅっと握る。
🩷「あーやっぱ仁人だわ笑 これこれ…笑」
俺の手を握り返してそのままその手を引くと倒れ込むように抱きついてくる。
💛『もーなにそれ笑 てか重いってば!笑』
合格発表当日。
合否までの期間もいつも通り喫茶店で過ごしたり、お互いの自宅でお家デートをしたり、受験前の会えなかった時間を取り戻すように一緒に過ごした。
12時の合否を今か今かといつもの喫茶店でPCの前でソワソワと待つ。
いつもはカウンターの奥にいるマスターも今日はカウンター席にかけてときたま立ち上がって、ティーソーサーやらカップを拭いたりとみんな落ち着かない様子。
鳩時計が12時を知らせると、勇斗先輩の喉がゴクリとなる。
🩷「みるわ…まじ頼む。」
かちりと照会ボタンをおすと画面が切り替わる。
怖くなってぎゅっと目を瞑ってしまい、うっすらと目を開けると桜咲く画面の中央に【合格】の文字。
勇斗先輩はその画面をみてぴたりと止まってしまう。
🩷「う、受かった…」💛『勇斗先輩!』
俺から勇斗先輩に抱きつくと、勇斗先輩は少し遅れて抱きしめ返してくれる。
🩷「よかったあ…マジ怖かった…」そうぽつりぽつりと安堵の声を漏らす。
💛『おつかれさま…ほんとによかった』
緊張からようやく解放されたその背中はいつもより少し頼りないけれど、こんな一面を見せてくれて、俺に身体を預けてくれるのが嬉しくて、その背中をぽんぽんと優しく撫でる。
勇斗先輩は照れくさそうに笑うと、俺と少し距離をとってじっと見つめてくる。
🩷「ね、ご褒美にキスしてよ。俺、頑張ったの。」
💛『へ…いやいや、ここでは…』
ちらりとマスターを見ると、そそくさとカウンターの奥に下がっていく。
💛『え、ちょ!マスター…えぇ…』
🩷「ほら、仁人」勇斗先輩は目を閉じて俺からのキスを待つ。
💛『えぇ…まじで…?』俺の独り言に勇斗先輩はにやりと笑う。
何笑ってんの、あなたのせいでこんなんなってんだけど。
心の中で悪態をついて、少し深呼吸。
勇斗先輩の頬に手を添えると、重なるように先輩の手が触れる。
触れるだけのキスをして、離れると彼はまだ目を瞑ったまま。
🩷「もっかい」そう目を閉じたまま一言言って、少し緩んだ表情。
もう一度唇に触れると、するりと俺の腰に手が回る。
こうなると思ったんだ、だからすぐ離れたのに。
頭ではそんなことを考えながら彼に身を任せることにした。
受験期間はお互いに余計に寂しくなってしまうから、深いキスは最近していなかった。
いつぶりか、お互いを確かめるようにキスをする。
まだ俺はこのキスに慣れていなくて、どんどんと息苦しくなって、でもキスは気持ちよくて、頭がぽわぽわとする。
勇斗先輩の肩を叩くと、すぐに離れてくれるものの物足りないのか、息を整える俺をじっと見つめてくる。
🩷「ねえ、この後俺んち来て」いつもと違う、少しギラついた視線に心臓が跳ねる。
俺が思わず目を逸らして俯くと、するりと頬を撫でられる。
💛『や、やだ…いかない…なにすんの…///』
勇斗先輩の手を押し返して、抵抗してみせるとくすりと笑われて
🩷「何すると思ってんの? ほんとかわいい…笑」
そう言って、俯く俺の顎に手を添えてキスをする。
勇斗先輩のこの雰囲気には慣れない。
この前勇斗先輩の家に行った時のあの感じに似ていて、なんだか大人で、手のひらで転がされてる感じ。
でもちゃんと愛してくれてるのは痛いくらいに伝わって、とにかく恥ずかしいし、むずむずする。
💛『も、やだ…///』
俺を見つめる甘い視線に耐えられなくて顔を隠すと、勇斗先輩は俺の髪を撫でて抱き寄せる。
🩷「仁人、いやじゃないでしょ…?」
俺の耳元でそう囁かれる。
💛『ッ…いやじゃないけど…もう恥ずかしいの…///』
そう返すと、俺のおでこと自身のおでこをくっつけてじぃっと見つめてくる。
ちらりと勇斗先輩をみるもこの至近距離に耐えられなくてぎゅっと目を瞑る。
すると、俺から離れるとおでこにぺしりとデコピンをする。
💛『っいた…! なに?!』
🩷「こんな初心な子に手出せません笑」
そう言っていつもの笑顔で俺の頭を撫でる。
💛『もー…まじだるい…//』
隣に座る勇斗先輩から少し距離をあけて机に突っ伏す。
俺の様子を見てケラケラとご機嫌そうに笑う。
💛『笑いすぎだよ…さいてー』
勇斗先輩の脚を軽く蹴ると
🩷 「ごめんってば、怒んないでよ笑」
ちらりとそちらを見ると顔だけは申し訳なさそうな顔をする。
その顔に免じて許してやろうとさっきまでの距離に、すぐ隣に座り直すと、頬杖をついて俺の方を見つめる。
🩷「ねえ、仁人…18になったら覚悟してね?」
💛『ッ…変態…///』
先輩の身体をグッと押し退ける。
勇斗先輩は俺の照れに照れた様子を見てご満悦。
こんなにも真逆の俺ら。
この人にはこれからもずっとどきどきさせられてばかりだろう。
でこぼこだけど、そんなところが2人のいいところ。
2人で足りないところを補い合って、なんだかんだずっと一緒にいるんだろう。
🩷「仁人、大好きだよ?」
俺の顔を覗き込んでイタズラに微笑む。
ドキドキさせれてばかりじゃつまらない。
勇斗先輩にぐっと近づいて口付けた。
少し見開かれたその瞳、じっと見つめて
💛『おれも大好きだよ?///』
そう言ってやった。
でこぼこ いかがでしたでしょうか?
駆け足ですがなんとか書き切ることができました🤭
今作の設定作者的にかなり大好きなので、アナザーストーリーも書きたいなあなんて思っております!(シチュなどのリクエストありましたら、ぜひお聞かせください✨)
次作はまだ未定ですが、決まりましたらプロフィールに載せますのでお楽しみに🤍
ぜひいいね、コメントしてお待ちくださいね✨
感想も、リクエストもお待ちしております🙋🏻♀️💖
では🍀
コメント
18件

ぺろさん更新ありがとうございます😖💕 最終話の更新嬉しいですが、でこぼこの2人が大好きなので寂しい気持ちもあります😫💖 2人の関係性がどんどん深まって、照れ屋さんで寂しがりやで小悪魔さんなら仁ちゃんも、頼れるメロ先輩だけど年相応に可愛い勇斗先輩も大好きです😭❣️ 18歳になった仁ちゃんと大学生の勇斗先輩も気になります🙇🏻♀️🙇🏻♀️💭 次作の告知ホワイトデーと見てワクワクしてます✨ ぺろさんの作品大好きです😍💖

ぺろさん、最終話の更新ありがとうございます! もう最高以外に言葉が…ほんとに大好きなお話でした😭✨ ピュアで初心な💛さんと、ちょっと余裕のある🩷さんの感じがめちゃくちゃきゅんきゅんしました! 是非続編を…!!!! 大学生と高校生の2人のお話も見たいし、💛さんが18歳を迎えた話も見たいし…妄想が膨らみすぎてます!笑 めちゃくちゃ長文になってしまいすみません🙇♂️