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愛されたいと願うのは、駄目な事なのだろうか…
「はぁ、 気持ち悪い……」
俺はそう呟いて、石ころを蹴った
蹴った石ころは崖を降っていった。
俺に対して “ 見つけた ” とは言ってはいけない。呪いが発動してしまい、次の日には帰らぬ人となってしまう
あぁ、帰りたくない。ここがどんだけ醜くても、新之丞がおるから居たいと思ってしまう
(新之丞……)
「ミノル、見つけました。」
「……は、」
ドクンと心臓がなった。後ろから声がした
俺は、もう大切な人を失いたくない……
「さぁ、帰りましょう。」
「ッ…… はい 、」
死ぬな、消えるな、新之丞…
お前がおったから、少しでも生きたいと思えた
これが最期?いや、死なせるかよ…
差し出された手を掴んで俺は、新之丞へついていった
新之丞が、ゆく先はどれも綺麗なところだった。
なぜあそこで新之丞は、走り出したのかとても不思議だった
「わたくしは、少しだけ人の心が分かります。」
「…」
俺は下を向いた。
俺のこの汚い心が丸見えなんだなと思った
「じゃ、俺がお前に対して思っていることわかんのかよ」
少し新之丞を見詰めて、吐息混じりで問いかけた。
「少し難しい感情が読み取れます…何でしょうか。」
「 …… “ 好きだよ ” 俺はお前が好きだよ」
「心が読めんなら、俺の心一つぐらい掴んでみろよ…」
新之丞の手を思いっきり離して、俺はそう叫んだ。迷惑なのは分かってる。
コイツが死ぬまで、何も伝えないのは気が引けたんだ
過去に失敗したから…