テラーノベル
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___「ステファニー、貴様との婚約を破棄する!!!!」
華やかで美しい飾りや旋律、その下で…
ステファニーは「断罪」された。
王子「お前は自己中心的で我が妻、王妃と しての器には到底及ばん!!!」
筆頭貴族の公爵令嬢であったステファニーとこの国の第一王子、エヴァンは幼い頃からの婚約者であった。
ステファニーは将来の王妃として、その名に恥じぬ努力をして来たつもりだった。同時に、誰よりも王妃に相応しいと自負していた。
けれど……
エヴァン「僕は真実の愛を見つけたんだ。クリスティーナ、彼女こそが僕の運命の人だ。」
クリスティーナ「エヴァン様…」
王子の隣に侍る彼の女は、くりくりとした目に真っ白な肌、まさに人形のような外見のかわいらしい女の子だった。
ステファニー「そんな、殿下!!これはどういうことですの?!ひどいわ!!あんまりよ!!」
エヴァン「酷いのは一体誰だ?君は重大な罪を犯したんだよステファニー。
僕の愛しいクリスティーナに…危害を加えたんだってね。毒を盛ったり、何度も殺そうとしたと。
未来の王妃にそのような事をするなどありえない!!君を極刑に処す!!!」
ステファニー「そんな……なぜ…?
悪いのはその女でしょう!?私は何も悪いことなどしていないのに!!!」
エヴァン「君には失望したよ。この事はお父様にも許可は貰っているんだ。クリスティーナを妃にすることもね。
さあ騎士よ、その女を連れて行け!!」
ステファニー「いや!!!いやよ!!どうして私がこんな目に!!!!」
薄暗い牢屋には似合わない金色の髪の光沢は、日に日に失われていく。
薄れゆく意識の中で、ステファニーは己の人生を呪い、そして死に至った___
…はずだった。
鳥の鳴き声がして目が覚める。
暖かい日差しが目に当たる。こんな日差し、いつぶりだろうか……
ステファニー「…あれ?」
何か重要な違和感。
そう、私は…私は何か忘れている。
……そうだ!!
ステファニー「私、生き返った?!!」
その瞬間、私の脳内に様々な記憶が溢れ出る。
何度も何度も目覚めから断罪までの人生を繰り返す、数え切れない無数な死の連鎖。そしてその中にたった一つの、見慣れない記憶。それは此処の世界じゃない何処かで生きる自分であった。何故かこの世界とは違うのだ、と、確信があった。
その見慣れない記憶を最後に、ぷつりと追憶が途絶えた。
ステファニー「これ…は…私はもしかして、『転生』ってのをしたのかな…?
凄く変な感覚…確かに令嬢として生きた自分の記憶と自覚があるのに、何故かそれがまるで私に着せられていたキャラクターみたいだ」
でももしそうだとしたら。私がこの「ステファニー」に転生をして、そして人生を何度も繰り返しているとしたら。
ステファニー「私、やり直せるかもしれない!!!運命を変えられる!!」
将来王子に断罪され、惨めに死を迎える結末を変えられる!
もし結末を変えられたら?
憧れの王子様と結婚するお姫様になれる!
それに、この世界には確か魔法があるはずだ!!以前の私は『魔力』の多さだけが取り柄だったから、きちんと勉強して、無双しちゃったりして!!
ステファニー「よーし、頑張るぞ!!!絶対幸せになるんだから!!!」
こうして私の、新しい人生が始まった。
そこからは大変だった。
王妃に相応しくなる為の教育や、魔法の特訓なんかが凄くキツかった…
魔力っていうのは生まれた時点で保有できる量が決まっている。勿論使える魔力量なんかは成長して増やすこともできる。
けど、例えるなら生まれた時にそれぞれが全く別の大きさのバケツを貰って、そのバケツいっぱいに入れられる水の量が自分が保有できる魔力量の限界って感じ。
魔法の特訓ではひたすら魔法を使うんだけど、これが難しい。
魔力を使って火を起こしたり、水を出したり。私たちはそれを魔法って呼んでる。
魔力は体力みたいなもんで、休憩すれば自然と増えていくけど慣れないうちは消費がとんでもない。
だからたまに失神したりしちゃう…。それは、魔力がゼロになったときに起こる症状。
とにかく凄く辛い日々だったけど、周りの人の支えがあってやってこれた。
王子様も凄く優しくて、私の人生はこのまま順風満帆に過ぎていくんだと思ってた。
けれど、神様はそれを許しちゃくれなかった。
エヴァン「ステファニー、君との婚約を破棄する!!」
ステファニー「…え?」
断罪のその日、いつも通りのその時間。
結末は変わらなかった。
エヴァンの豹変した瞳に体の奥から震えが止まらなかった。
ステファニー「ど、どうして?エヴァン、婚約の破棄だなんて…悪い冗談なの?」
エヴァン「違うよ、ステファニー。
僕は本心から婚約破棄したいと思っている。」
ステファニー「それじゃあなんで!!」
エヴァン「うるさいな!!!
君は何時だって特訓だ勉強だと、吐き気がするほどのつまらない女だった!!
僕は君といても幸せになれないんだ!!」
どうして…そんなの可笑しい、エヴァンだって支えてくれた、認めてくれた。
エヴァン、どうしちゃったの…?
エヴァン「それに僕は真実の愛を見つけたんだ…さあおいでクリスティーナ」
脳内で全く同じ景色の再生が始まる。頭がおかしくなりそうだ。私は何を間違えてしまったの?
エヴァン「お前を極刑に処す!!!」
うそ…こんなの現実じゃない、現実的じゃない。まるで皆何かに操られているみたいだわ
次こそ…次こそ原因を見つけなきゃ……
もう……もう嫌なの、こんな結末は…………
牢屋に閉じ込められて何日経っただろうか。今回の人生であんなに優しくしてくれた両親は一度も会いに来ない。
そういえば彼らは他の人生で、極刑を逃れた私が家に帰るなり閉じ込めて何度も叩いてきたっけ…
「お前が能力不足だったからだ」
「もう一度修行しろ」「教育し直してやる」
もう…うんざりした
多分もうすぐ私は死ぬ。もうそれでいい
疲れた………
「危ない危ないっ!間に合ったよね?」
「よし、まだ死んでないね。まあどっちでもいいけど。」
だれ…?
「こんにちは、ステファニー。私はウェポン」
ウェポン「創世の四女神の一人
ウェポン・ベネヴォレンスだよ」
創世の四女神……?
ウェポン「おとぎ話で聞いたこと、あるでしょ?全世界の常識だもんね。
この世界を作った女神。そのうちの一人なんだ、私。」
何言ってるの………意味がわからない…
ウェポン「もう喋れないのかな?まあいいよ、全然大丈夫。
それにしても…なんで記憶、戻っちゃったんだろ?絶対毎回消してたのにな。
まあいーや。どうせまたあの3人が邪魔してきたんだろうし、そろそろこの物語にも飽きてきたしね。」
いや…来ないで…
まだ物語を続けたいのに…!!!!!!
ウェポン「貴方は本当によく頑張ってくれたけれど…ごめんね、邪魔になっちゃったし」
「存在ごと死んでもらうね」
コメント
4件
存在ごと!?!?!?!?!? よくある転生ものだ!!とか思ってたらそれ以上にとんでもない展開() すごい……これがいわゆる私、どうなっちゃうの〜!?的な……((違う 正座して続き待機します()
とりあえずプロローグ 今は6話までならすーぐに作れます。 エヴァンとクリスティーナは忘れても大丈夫な人です。