23時30分。このくらいの時間って良くない気分にやりやすいよな、なんて思った。腕を飾っている浅い傷跡のいちばん新しいのから、鮮やかな色が垂れてるのを見つめて、そっと触れる。
じんわりとした痛みを感じながらいくら重ねても死ねる訳でもない無意味なこの行為に明日への期待を込める。浅いリストカットを見つけてくれた人が心配してくれることを望んでいる自分が、きっと明日もまた傷を増やせと囁く。身勝手な期待を込めた自傷行為は自慰と変わらないと分かっていても、
「軽いうつ病です」
医師からそう伝えられた
「おかえりッ〜!」
「ただいまっ」
「どうだったー?」
「ただ一方的に頭が痛いだけで何も大丈夫だって」
「そっか!!よかったあー!」
少しは迷った
でも、迷惑をかけたくない。
この関係を潰さないためにも。
「オェッゲボッ」
また吐いちゃった
食欲がないのはいつもの事
多分ストレスからだろう。
そう思いトレイのドアを開けた瞬間
俺は倒れた
「ゆう…やっぱり病院もう一度行った方がいいよ。」
「いや…大丈夫、」
「大丈夫じゃな…」
「うるさいなっ!!大丈夫だろって言ってんだろ!」
「分かった。また辛いことがあったら言ってね」
ガチャ
りんの優しさを潰した俺は最低だ
もういっその事
死んじゃえばいいのに。
コメント
2件
続きみたいです。
まじつづきみたい。