ゆり組の日常

ちょっと疲れた顔して、渡辺が宮舘の家に、やって来た。その顔を見て宮舘は、ため息を吐く。

宮舘ー翔太？何か食べた？

渡辺ーいや、お前んち来る日は食べてない。

宮舘ー簡単なの作るから。

渡辺ー和食な！

宮舘ーん、ご飯炊いてるし、おかずも、作りかけだし。

渡辺ーちょっと横になってる。

宮舘ー寝るの？

渡辺ー起こしていいから。

ソファに横になってブランケットを掛け目を閉じる。

頭痛持ちの渡辺、痛いのだろうか？

宮舘は、小鉢に色々と作ったものを入れたが、食べるだろうか？起こしていいと言うけど、そう思いながらも、晩ご飯は出来上がっていく。

宮舘ー翔太？

渡辺ー・・。

宮舘ーはい、寝てると。

渡辺のそばの床に座り、寝顔を見つめる。

大事な人は、今日も綺麗で、見惚れる。

目にかかる髪を指で払うと、ビクっとして起き上がる。

宮舘ー翔太？

渡辺ー何した？

宮舘ー髪を、目にかかった髪を払っただけ。

渡辺ーいきなり、触るな。

宮舘ー何かあったね？

渡辺ー・・。

宮舘ー翔太。

渡辺ー番組のスタッフに、顔触られた。

宮舘ーそれだけ？

渡辺ーあぁ。

宮舘ーどこのどいつ？

渡辺ーこらこら、大丈夫だ。1人にならないようしてるから。

宮舘ー触らせないでよ？

渡辺ーお腹空いた。

宮舘ー出来てる。

渡辺の顔を見ていて、気がついた。薄くなっているけど、頬の一部がほんのり赤い。

渡辺ーダテ、何見てる？

宮舘ー・・。

渡辺ーダテ！

宮舘ーそいつにキスされた？

渡辺ーはぁ？

宮舘ー頬が赤くなってる。

渡辺ーえっ？

洗面所に走る渡辺。鏡で見る。

「あいつ〜！」と声が聞こえてくる。

宮舘は後ろから抱きしめて、鏡の中の渡辺に言う。

宮舘ー気がつかなかったの？

渡辺ーダテ・・。

宮舘ーどっち？

渡辺ー知らね〜よ！

宮舘ーまぁ、いいでしょ。

渡辺ー何、上から言ってんだ！

宮舘ー知らない間にされたんだったら、翔太は被害者だし。

渡辺ーお前、何考えてる？

宮舘ーうちの渡辺がお世話になってますって言って、そいつに会う。

渡辺ー会って？

宮舘ーちょっと挨拶を・・。

渡辺ー余計なことするな。

宮舘ーだまらっしゃい！

普段、温厚な宮舘でも、我慢出来ないこともある。

それは、渡辺な関して限定だが。

テレビ局に、乗り込んで来そうな宮舘に、プロデューサーに言うから！と無理やり納得させる。

渡辺ーいいか、来るなよ？

宮舘ー翔太が、ちゃんとプロデューサーに言うなら。

渡辺ー言う！それより、ご飯が冷めた。

宮舘ー温めるから。

渡辺ー早くな？

宮舘ーこっちのは、冷まして食べるやつだから、ご飯新しいの入れるから食べて？

渡辺ーん。

いつの間にか、そのスタッフはいなくなっていた。

10日に1日の割合でやって来る渡辺。

渡辺ーダテ。

宮舘ーん？

渡辺ーうちの番組に来たか？

宮舘ーいつ？

渡辺ーこの間来てから。

宮舘ーあ〜、翔太がお世話になってるから、料理作って持って行きました。

渡辺ー何かしたな？

宮舘ー人聞き悪いこと言わないで。

渡辺ー・・。

宮舘ーレディース総長から受け継いだ血がちょっと騒ぎまして。

渡辺ーばか。母親のせいにするな。

宮舘ーちょっと挨拶させていただいただけで。

渡辺ー嘘つけ！それで辞めるか？

宮舘ーさぁ、何か事情があったんじゃないですか？

渡辺ーお前〜。

宮舘ーシャワー浴びてらっしゃい。

渡辺ーふん！

宮舘が、シャワー浴びてきた渡辺を見て、惚けていると、タオルが飛んでくる。

慌てて、自分もシャワーに向かう。

渡辺は、ベッドで宮舘は一体何したか考えていたが、もう済んだこと。横になってうつらうつらしていると、背中を舐める宮舘。

渡辺ーダテ・・。

宮舘ー疲れてるの？

渡辺ーまぁ、ちょっと。

宮舘ー短く濃く、愛するから。

渡辺ーお手柔らかに・・んっ。

渡辺ーはぁ・・あぁ・・んっ〜。

宮舘ー色っぽい声。

渡辺ーばか言え・・はぁはぁ・・はっ・・はっ・・。

宮舘ー翔太・・翔太・・。

渡辺ーんっんっ・・はぁ・・はぁ・・それ・・気持ちいい・・。

渡辺ーんっ・・だめ・・それ・・だめ・・。

渡辺ーダテ・・はぁ・・もう・・あっ・・あっ・・。

宮舘ー翔太っ！

結局、スタッフが何で辞めたか分からないままだけど、渡辺も困らないから、気にしない。

今日も宮舘の腕に抱きしめられて、眠るのだ。