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#自作小説
びゃ
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びゃ
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#自作物語
びゃ
130
こちらの作品の中で、少しグロテスクな表現があります。
苦手な方は読むことをお辞め下さい。
夏のある日、空音の母が亡くなった。
まだ小6の空音には受け入れられない事であった。
だが、死に方が異常すぎた。
その時、空音は学校の修学旅行へ参加していた。
3日後に家へと帰ってきた。
「ただいまー!」
空音は違和感を感じた。いつも聞こえていたはずのお母さんからの
「おかえりー!」の声が聞こえないのだ。
そして、リビングやキッチンにお母さんの姿は無い。
「え?嘘でしょ」
空音の頭の中に最悪のシナリオがよぎった。
家中を探し回った。
1階の子供部屋やお手洗、2階の全体。何処にもいない。そして、1階の浴室を見た時。
お母さんが裸で横たわっていた。
だが、鮮やかな瑠璃色へと変色しているのである。
「え?嘘でしょ」
恐怖で涙も出なかった。
誰がこんなことをしたのか。あるいは、自分で自分を…
どんどん恐怖が増していくのを感じ、考えるのを辞めた。
お母さんとの思い出が蘇ってくる。
一緒にブランコに乗ったこと。
入学式で笑いあった事。
運動会で喜びあったこと。
映画を見て大泣きしたこと。
みるみる心の中に疑問が浮かんでくる。
“幸せとは何か?”
前まで幸せだったのに。
前まで楽しかったのに。
一瞬で幸せは消えていく。
幸せというものは、
“死”と隣”合わせ”という意味だったのかな、と空音は思う。
「どうしよう」
どうしたらいいのか分からなくなり、近くに住んでいた叔父へと電話した。
「あっ、悠斗さん!お母さんが・・・お母さんが!」
「え?紅音がどうかしたの?すぐ行くね!」
電話が切れた。
怖くて怖くて仕方なかった。
叔父の悠斗が早く来てくれるのを願うばかりだった。
ピンポンとインターホンが鳴った。
「悠斗さん!」
「どうしたの?」
悠斗が聞く。
「とにかく来て!」
明らかに焦っている空音の声を聞き、悠斗は何があったか不安になった。
浴室へ到着した。
「えっ?何があったの・・・?」
法医学の博士号を持っている悠斗がこんな事を言うということは、かなり珍しいことである。
「私も、修学旅行行ってて分かんない・・・」
「うーん、まずはどうしようか・・・」
「救急車じゃない?」
「いや、もう助からないから意味は無いな」
現実を投げかけられた空音は泣きそうになった。嗚咽を堪えながら言う。
「じゃあどうしたら・・・どうするの?警察?」
空音の言葉に、悠斗は考えて言う。
「警察は事件性が無いと判断すると何もしてくれないからな・・・」
確かにそうである。自殺だとしたら、これ以上調べても意味は無い。
「でも他殺かも知れないでしょ」
その可能性も否定できない。
「じゃあ警察・・・いや、俺が調べる」
「えっ!?」
空音は驚きを隠せなかった。
でも、恐らくは何もしてくれないであろう警察に頼るより、法医学者の悠斗に調べてもらった方が良いというのも一理ある。
「本当に出来るの?」
空音の問いに、悠斗ははっきり答える。
「うん」
「じゃあお願いするね?」
「絶対解決する」
悠斗のきっちりとした言葉に、少しだけ、ほんの少しだけ安心する。
「空音、これは帰ってきた時のまま?」
「うん、そうだよ」
空音が答える。
「窓が空いているな」
空音の家の浴室には、結構大きな曇りガラスの窓がある。
成人男性でも入れるほどだ。
「そして大きな違和感がある」
「そうなの?」
「それはなんでしょう」
「えぇ・・・」
空音は考える。
でも、医学の知識がほぼ無しに近い空音は、何も分からなかった。
「分かんない、というか分かるはずがない」
正しいことを言う空音に、悠斗は言う。
「まあそうだよね。答えはね、死体から腐敗臭がしない事」
浴室からは嫌な匂いはしない。
夏の高温多湿の浴室にいたら、1日も経たずに腐敗臭がするはず。
「なんかさ、金属みたいな匂いしない?」
空音が言う。
「え?あ、確かにそうだね」
これには、悠斗は気付いて居なかった様だ。
少しだけ金属のような、清潔というかなんというか、と空音は思ったが、こんな状態で清潔も何もないと考え直した。
「死体から金属臭なんて普通考えられないよな・・・」
それはそう。
病院のベッドで亡くなった人から金属臭なんかしたら怖い。
じゃあ、お母さんは異常なことが沢山あるという事になる。
何があったのか早く知りたい。
そう思いながら、お父さんへと電話した。
空音のお父さんは、単身赴任で遠くへ住んでいた。
今は近くにいるからすぐに来れるとの事である。
「お父さん、焦ってた」
「まあ、妻が亡くなったら誰でも焦るさ」
悠斗が言った。
「さて、今日はもう寝なよ」
「うん、そうしようかな」
そして、一日が終わった。
コメント
1件
うわ、これめっちゃ気になる…! 第1話から母親の死体が瑠璃色に変色してて金属臭とか、普通じゃない要素が散りばめられてて続きが気になりすぎる。空音の幸せが一瞬で崩れる絶望感が切なくて、悠斗さんの頼もしさに少し救われる感じ。法医学者視点でどう真相を暴くのか、ワクワクしながら読み進めたいわ。ラムネさん、次の話も楽しみにしてます🔥