僕は昔から人が嫌いだった。
憎み、争い、奪い合い、穢れ。
哀れな人達が嫌いだった。
そんなヤツらのために下界を作ったのが恥ずかしい。
滅んでしまえばいいのに。
死ねば、行くところは皆同じ。
ならばもう、滅ぼしてもいいだろう??
「……はあ、哀れ。」
僕_メアはふと呟く。
「人間ってなんで束になるんだろ。」
学校の教室でふと5人グループを見る。
その5人グループに囲まれながらうずくまっている1人の少女をちらりと見る。
所々アザだらけで虐められている、ということが分かる。
「はー、ほんと使えない。早くしろよ!!」
グループのリーダー格らしき人物が少女にそう言う。
「ごめ……んなさい……」
今にも死にそうな弱々しい声で少女は呟く。
「謝って済むんだったら警察いらねーつうの!!」
リーダー格の人物は少女に手を上げる。
クラスメイトは誰も助けない。
自分に力がないから。
ほんとに、惨めな生き物だ。
この学校に来て2日目だが、少女は1ヶ月くらい虐められていそうだ。
……救済せねば。
「ねー、君たち。」
僕はそう話しかける。
「あ??って、転校生くんじゃーん?なに?助けに来たの(笑)??」
リーダー格がその言葉を発すると、取り巻き達はくすくすと笑い始める。
「あー、やっぱ醜いねえ。君たち。」
その瞬間場が凍る。
「おい、もう1回言ってみr 」
「聞こえなかったの??醜いねえって」
その瞬間、頬を殴られる。
ジンジン痛む。
「調子乗ってんじゃないわよ!!」
女は叫ぶ。
うるさい。消さなきゃ。
「なに?まさか私たちに虐められたいn」
その瞬間、女の首が飛ぶ。
鮮やかな赤色が教室を舞う。
「きゃぁぁぁぁぁ!?!?」
取り巻き4人は騒ぎ立てる。
うるさい。不協和音だ。
4人の取り巻きたちの心臓がナイフに貫かれる。
4人は息絶える。
また鮮やかな赤色が教室を舞う。
これこそ救済。
行くところはは皆同じ。
さようなら。哀れな人間共よ。
騒ぎを聞きつけた教員が青ざめた顔で教室に入ってくる。
5人の死体と、混乱して恐怖に落ちるクラスメイト達。
「お、お前は!!何をしたんだ!!」
僕に向かって教員は叫ぶ。
「君たちはこの子を助けようともしなかったよね」
クラスに僕の声が響き渡る。
女は答える。
「私たちは関係ない!!大体、助けたら何されるか……」
「傍観者はね。共犯者にもなるんだよ」
僕はそう告げる。
「みんな罪を犯している。」
「ならば皆、あの世に送ってやろう。」
意味が分からない。というクラスメイトと教員の顔が目視できる。
____【ニュース速報です】
今日9時頃、○○中学校で30名の残虐死体が発見されました。
1人逃走中。警察はその行方をおっています____
「神に歯向かうからこうなるんだよ。哀れな人間達。」
虐められてた少女の手を繋ぎながら夕日に照らされている堤防を歩く。
「……私はどうなるのですか?」
少女は僕にそう聞いてくる。
「君は何をお望みかな??」
僕はそう返す。
少女は答える。
「暖かくて、誰も悲しまない場所に行きたい。」
「わかった。では君にピッタリの場所へ案内しよう。」
少女は目を閉じ安らかに眠る。
「君みたいな子は天国にピッタリだよ。」
計31名の排除を完了した。
____続く。
コメント
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初めてテラーでカンヒュ以外の小説読んだんですけど、初めてあこれ神だって思いました。 すきぃ!