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第16話「女子の罠」
ショッピングモール。
試着室の前。
白いワンピースを着たリノンがくるっと回る。
リノン
「どう!?」
マチ
「似合う」
シズク
「かわいい」
パクノダ
「完璧」
リノン
「ほんと!?やったー!」
嬉しそうに鏡を見るリノン。
しかし――
女子3人はこっそり後ろを見る。
柱の影。
そこには――
シャルナーク
フェイタン
ヒソカ
イルミ
そしてクロロ。
男子全員が覗いていた。
シズク
「まだ見てる」
パクノダ
「全員いる」
マチはニヤッと笑う。
「よし」
「罠やるぞ」
シズク
「了解」
パクノダ
「楽しそう」
リノン
「?」
リノンは全く気づいていない。
マチはわざと大きな声で言う。
「リノン」
リノン
「ん?」
マチ
「可愛いな」
リノン
「えへへ」
シズク
「この格好なら」
「彼氏できそう」
柱の影。
シャルナーク
「……」
ヒソカ
「……」
フェイタン
「……」
イルミ
「……」
クロロ
「……」
パクノダが追い打ち。
「むしろすぐ出来る」
リノン
「えぇ!?」
「そんなことないよ!」
マチ
「ある」
シズク
「絶対ある」
パクノダ
「あ」
突然パクノダが前を見る。
少し離れた場所。
そこに
普通の青年が歩いている。
パクノダは指をさす。
「ほら」
「例えばあの人」
柱の影。
シャルナーク
「……は?」
ヒソカ
「誰かな♦」
フェイタン
「……」
イルミ
「誰」
クロロの視線も鋭くなる。
リノン
「え?」
「どこ?」
シズク
「あの人」
リノンが振り向く。
普通の青年。
リノン
「あ、ほんとだ」
「かっこいい人だね!」
その瞬間。
柱の影。
シャルナーク
「はぁ!?」
フェイタン
「……」
ヒソカ
「へぇ♦」
イルミ
「ふーん」
クロロ
「……」
男子の空気が
一気に変わる。
マチはさらに言う。
「声かけてきたらどうする?」
リノン
「え!?」
「無理無理!!」
シズク
「でも」
「いい人かも」
パクノダ
「デートとか」
リノン
「えぇぇぇ!?」
柱の影。
シャルナーク
「ちょっと待て」
フェイタン
「ダメね」
ヒソカ
「それは困る♦」
イルミ
「ダメ」
クロロ
「……」
その時。
偶然。
本当にその青年が
リノンたちの方向へ歩いてくる。
リノン
「え」
「こっち来てない!?」
シズク
「来てる」
パクノダ
「来てる」
マチ
「来てるな」
柱の影。
シャルナーク
「いやいやいや」
フェイタン
「来るな」
ヒソカ
「来ない方がいい♦」
イルミ
「来るな」
クロロ
「……」
青年は近づく。
そして――
「すみません」
リノン
「はい!?」
青年
「その服すごく似合ってます」
柱の影。
ガタッ
シャルナーク
「おい」
フェイタン
「……」
ヒソカ
「勇気あるね♦」
イルミ
「命知らず」
クロロの目が細くなる。
青年
「もしよかったら」
「連絡先――」
その瞬間。
ドンッ
シャルナークが前に出る。
「ダメです」
青年
「え?」
フェイタンも横に立つ。
「ダメね」
ヒソカ
「残念だけど♦」
イルミ
「無理」
クロロ
「帰れ」
青年
「えぇ!?」
完全に包囲される。
リノン
「え!?」
「なに!?」
マチたちは後ろで笑っている。
シズク
「成功」
パクノダ
「大成功」
マチ
「男子単純」
リノン
「???」
男子たちはまだ気づいていない。
――全部
女子の罠だったことに。
(続く)
コメント
2件
(*^^*)可愛いな