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暗い、ほどほどに狭い、埃っぽいしカビ臭い…ほんっとに、最悪な居心地やな。
縛られたりはしておらず、ほとんど自由の身であった。
薄暗い建物の中の光源は、格子の隙間から覗く月の青白い光のみ。
それを頼りに、ツボや巻物といったガラクタをどかしながら外へと続く扉を目指す。
…ここは造りからして、たぶん蔵の中。
あ、でもあっちには蔵なんてなかったはず。ということは、こっちの世界なんやろな。
「扉は…まぁ、開かれへんよな…」
あの時の光景を思い出してゾッとした。
自分の体を抱きしめるようにして縮こまる。
…あぁ、俺はこんな弱くなったんや。
「生きてる、絶対生きてる…大丈夫や……」
ドンドンッ…
だ、誰や?…助けに来てくれた??
よろよろと扉に駆け寄る。
「そこにおるんやろ!開けてくれ!!」
「お前が反省するまでは開けない」
「お前っ!!クソ親父!!」
ダンっと扉に強く拳を打ちつける。
「開けろ!!反省ってなんやねん!?」
コイツはそんなに俺が決めたことが気に食わんのか?俺が決めることは全部間違いやと?
沸々と怒りが湧き上がると同時に聞きたいこともあった。
「らっだぁ達は…どうなったんや?」
「…殺した」
あー…嫌やなぁ。
ずっと見てきてたから…クソ親父の嘘つくときの癖くらいわかってる。
こんなんわかってるなんて嫌やけどな。
ドンッ…
「何回もは言わへん…開けろ」
無言でクソ親父が立ち去る音が聞こえた。
ニヤリと口角を上げる。
さっきとは比にならない力で扉を殴りつける。
ガラガラと音を立ててあっけなく崩れる。
こちとら妖やぞ?舐めんな。
「なっ…!?」
「よぉ、親子喧嘩しよー、ぜっ!!」
クソ親父に殴りかかる。
どうせ聞いても教えてはくれない。
言ってもわかってはくれない。
だから無理矢理わからせる。
言葉が無理なら態度で示したる。
「ほら、はよ立てや」
どうも、チェシャで御座います。
親子喧嘩ですね。
チェシャは自分の尊厳を守るべく喧嘩したことはよくありますよ。
シロウサギとも昔はよく喧嘩しましたよ。
まぁ、シロウサギが丸くなってからは私が一方的にプリプリしてるだけなんですがね。
短くなってしまいましたが、また近いうちに続き書きますのでお楽しみに(*´∇`*)
٩( ᐛ )وマタネー