ゆあは動画を見て怒りに震えた。
“青澄”の名前が頭をかすめる。
頼りたくない。
けれどここなが壊れそうだった。
ゆあはここなを保健室に連れていった。
「ここな、泣いていいんだよ…っ」
ここなは首を振る。
「わたしが…弱いから…ゆあ先輩に迷惑かけてて…」
その瞬間、ゆあの心の傷がチクリと疼いた。
昔の“自分”と同じ言葉。
(そんなことない…そんなこと……)
でも言葉は涙に変わって喉でつかえた。
ゆあは胸の奥で青澄の名を呼ぶ。
(……青澄、どうすればいいの…)
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!