今回の主な登場人物
天馬司
神代類
天馬咲希
暁山瑞希
青柳冬弥
東雲彰人
ほぼ類司です…。
〜2話〜翌日、天馬家
咲「こっちです!」
僕は咲希さんに昨日、頼まれて今日振り子時計を見ることになった。
瑞「司先輩の部屋シンプルだね !」
彰「部屋…片付けてないんすか?」
咲「片付けたらお兄ちゃんが」
咲「いなくなる事を認めるみたいで… 」
すると咲希さんは少し悲しげ…というより寂しげな表情をした。
咲「ここです!振り子時計!」
急に咲希さんが立ち止まったと思えば、壁に飾ってある振り子時計を見せた。
一見に新しい物に見えるが、現代では振り子時計自体滅多に見かけないので、推測だけれど古い物だろう。
冬「いつから預かっているんですか?」
咲「えっと〜…半年前です!」
冬「半年前…」
類「早速だけど壊しても良いかな?」
咲「あ、はい!」
僕は、振り子時計の硝子の部分をバールで壊した。
彰「うわ怖…」
瑞「っわぁ〜…」
類「…、おや?」
手当り次第探っていると、紙と鍵を見つけた。
類「紙はともかく…鍵?」
瑞「…あ、そういえば」
瑞希は何か鍵に心当たりがあるような素振りを見せた。
瑞「司先輩の部屋に鍵が付いた箱が 」
瑞「置いてあったよ〜?」
冬「暁山、その話は本当か?」
瑞「本当だよ!勉強机の上に」
瑞「置いてあったんだも〜ん!」
類「確かめる価値はありそうだね」
彰「まずはその紙きれから…」
類「そうだね、じゃあ僕が読むよ♪」
類「…〇月✕日_」
『いつからか、██が見え█ように██た。これは█か、それとも██なのか、わからない、だが██が██のは確かだ_』
所々、塗りつぶされていてわからない…。
類「…そういう時のために」
類「ある道具があるんだよねぇ♪」
彰「うわ…」
そういって僕は、ある道具を出した。
類「これは掃除マシーンと言ってね」
類「古い紙を綺麗にしてくれるんだ♪」
瑞「司先輩が可哀想になってきた…」
僕はその掃除マシーンを使って、紙を新しくすることに成功した。
『いつからか、未来が見えるようになった。これは飴か、それとも罠なのか、わからない、だがオレが類を殺す事になるのは確かだ。』
瑞「え、何これ?」
彰「殺…?」
冬「司先輩が、?」
咲「お兄ちゃん………」
類「……箱の方も見に行こう」
僕達は、司くんの部屋に向かった。
ー司の部屋ー
瑞「あ、あったよ〜!」
冬「その鍵、箱の鍵穴と同じですね」
彰「良いから早く開けてくださいよ」
僕は、鍵を箱の鍵穴に刺し込み、捻る。
ガチャッ
咲「!、開いた!」
箱を開けると、細かく折り畳まれた紙と、
黄色と橙色のブレスレットが入っていた。
彰「ブレスレットと紙っすね」
咲「そうだね…」
冬「紙、見たらどうでしょうか」
類「そうだね」
そう言って僕は折り畳まれた紙を開いた。
『俺だと思って大事にするんだぞ!』
それだけ書いてあった。
類「…」
だが、僕はそれだけでも心が救われた気がした。いや、元々救われていたんだ。僕が気付いてないだけで、もうとっくに、君が…
瑞「ちょ、類、涙拭いて!」
類「…嗚呼」
瑞希がハンカチを差し出してきた。僕はそれを受け取り、涙を拭う。
彰「…なあ冬弥」
冬「…」
彰「司センパイは…」
彰「人を救う為に自分を犠牲に…」
彰「したのかも、な」
冬「…そうかもしれないな」
彰「でも…何も言わずに勝手に」
彰「行かれると、流石に……」
彰「…寂しいよな」
冬「……」
彰「…」
司《次回で最終話だな!》
司《短いかもしれないが》
司《オレ達は決して立ち止まらない》
司《是非とも見守っていてくれ!》