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なんで言ってしまったのだろう。
「辛かったね」
くそくらいだな。
木々が揺れる。
俺の背中を彼女が叩いているみたいに。
悲惨だな。
早く死にたいなぁ。
「いいんだよ、一緒に死のうよ、明日の正午にここ集合ね!」
「…」
彼女の眉間に皺がよって言う。
「嫌だった?」
そうじゃないんだ、君にはもっといろんな世界を見て欲しいんだよ。
こんな狭い世界の中でちまちまと生きている俺より、社長や家族、友達にも恵まれている君にだけは生きて欲しいんだ、
なのに、
なのに、
君は一緒に死のうかって言うもん。言葉が、出てこないよ。
「…後悔するよ。」
「慣れてる」
すぐに答える君の瞳は僕ではなく、空を見つめていた
正午
「あ、いたいたぁーこっちだよぉー」
平気そうに笑う君。
こっちは真剣だ。
死ぬんだぞ
若い君が
未来ある君が
恵まれている君が
死ぬんだよ
一緒に
俺と
家畜の俺と
最後にありがとうって言われたいなぁと思いながら屋上へと登っていく。
まるで、天国への階段のように、
「クックック」
笑った、クックックと笑ったどうせ死ぬんだ、最後ぐらい本当の笑顔で殺させてくれ「準備はできてる」「こっちもだよ」
「321で降りるよ」
「3」
ゴクリ、喉を潤せていたから良かったが、いざと慣れば怖くなる。
もうそんな感情いいや、いらない。
早く楽にしてよ、カミサマ