学パロもどき
見る人によっては1部🐙🤝要素あり
👻🐙
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「ぅわ!?つっめた!?」
授業が終わり冷えた手をイッテツの首に当ててやれば毎度面白い反応をする。
「なんだー、るべくんか」
「何回やってると思ってるの?慣れたら?」
「いやー、最近カゲツくんも無意識にやってくるんだよね」
困ったわ〜と言いながらため息を吐いているが内心は嬉しいのだろう。笑顔が剥がれていない。次の授業は体育のためせっかく暖房が効いてきた教室を出て低い温度、寒い風の吹く外へ出なければならない。さらに持久走ということでやる気が出ないとが多い。
「イッテツ次なんです?」
「僕は体育!るべくんとは違うけどね」
ウェンくんも一緒なんだ〜と言いながらルンルンで着替え始めている。体育館でバスケでもするのだろうか。この学校は選択制だ。体育は体育でも生徒によって変わる。クラスが違えど一緒になる人もいればクラスは一緒でも内容が違う人だっている。
「は〜、、俺も着替えますか」
寒いところは嫌いだが、寒いからで何度休んだか分からないので流石に出なければならない。着替えてグラウンドに出たら小柳くんにいたずらでも仕掛けてやろう。そう思い長袖のジャージに袖を通す。名前が“伊波”なのは気にしない。
グラウンドにつくと既に小柳くんがいた。ひとりで寒そうにしていたので忍足で近づく。わっ!と手を首に近ずけようとした時、手を掴まれた。
「お前、またやろうとしたな?」
そう、俺は大抵失敗してるのだ。毎度毎度首に触れる寸前に手を掴まれる。この勘の鋭さからカゲツからよく狼と呼ばている。
「ちぇー。なんで毎回気づくんだよ」
「お前の足音はわかりやすいからな。それより手、冷たすぎね?」
「これからもっと冷たくなるので。終わり覚悟しといてよ?」
小柳くんの近くにいたリトの方へ向かい手を温める。リトは基礎代謝が高いが故に体温が高いのだ。この前の持久走が終わった時は信じられないくらい暖かかった。
「冷た。今日も」
「教室が寒いので。リトは暖かすぎ」
そんなことを話してると小柳くんが近づいてきた。遠くにいるライは先生の手伝いをしているが先生が見ていないところだと手を擦り合わせたり寒そうにしている。
「偉いよなー。」
「俺絶対したくないもん」
「先生に従うとか無理だわ」
「だから提出物出さなくてよく居残りにさせられてるんですか笑」
「ぁ”?」
小柳くんがこちらを見たことにより俺と小柳くんの視線がバチバチとなる。普段ならば1対1の戦いのはずだが俺はリトのポケットに手を突っ込んでいるのでリトが味方にいるので有利だ。リトはと言うと滅茶苦茶に笑っている。お互いが喧嘩腰になっていると集合の合図が掛かり体育の準備体操が始まる。
体育が終わり、完全に冷えきり感覚が消え去り爪の色がなくなってしまった手で小柳くんの背後に迫る。持久走で疲れたのか気づかれていないようで首に触れることができた。
「ぅお!?おま!?」
かなり驚いたようで持久走で疲れてもう動かないと小さな声で言っていたのにかなり大きな声が出ていた。
「るべちゃん成功した感じ?」
「まぁね?るべち天才なんで」
リトが横から茶化してくる。どんなもん?と聞いてくるので俺の手を触らせた。触ると冷た、と笑いながらまたポケットを貸してくれた。体育の授業はまだ終わらないので終わるまでポケットを貸してもらうことにしよう。
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8人で帰っていた。8人で帰っていてみんなで喋るのかといられるとそうでは無い。2人や3人、4人で話すことが大抵だ。まぁ勿論8人で話すのだが。途中で分かれ道が来た。赤城、宇佐美、叢雲の3人、佐伯、伊波の2人、小柳、星導の2人となり帰った。2人で話すことは変わらない。学校であったことやゲームの話。聞いてて飽きない話だってある。今日は何を話すのだろうと思いながら同じ帰路を辿る。今日は金曜日だったのでいつも通りお泊まりを提案した。本当は8人でやりたかったが生憎予定が詰まっている者ばかりだった。
「泊まり、来ます?」
「んぁー、行くわ」
2人とも家は近くそのまま星導の家まで歩く。
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久しぶりの泊まりの雰囲気に心做しかドキドキする。8人でお泊まり等はよくあるが二人では数年ぶりだ。でもそんなことどうでもいいくらいにやりたいことがあった。先に手を洗いリビングのソファにそわっている星導を遠目で見る。服の1番上のボタンを外し普段は見れない範囲まで顕になっている。そのまま洗いさらに冷たくなった手を首に当ててみる。今日の体育でやられた分の仕返しだ。
「っうぁ!?」
予想外に高い声を漏らした。後ろからなので顔はよく見えないが耳元が外にいた寒さからなのか赤くなっている。好奇心が勝ってしまい頬や耳に触れてみる。触れる度に甲高い声を漏らす姿が面白かった。耐えられなくなったのかこちらを振り向いた。
「や、めぇッて、ぅ」
顔を赤らめさせながら涙目になりながから言うその姿が可愛くて俺の中で何かが疼く。
後日譚
手を首に当てる度に帰り、2人になった時にやり返していたので次第にすることがなくなっていった。毎度毎度やり返す度に顔を赤らめ涙目になる姿に小柳は何かが疼くのを感じていた。自分に来ることが無くなったためイッテツと会う度に苦言を呈されるので可哀想と思う反面、もうあの顔が見れなくなるのは悲しいため変わってほしいと思う小柳もいた。
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