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#夢小説
さらん
3,884
さたん📖🕊️
22
#不定期更新
次の日も、その次の日も
同じ場所であいつは自主練をしていた。
俺は毎回、少し足を止めてから
その場を後にした。
ある日、馬房に寄ると
馬の手入れをしているあいつに遭遇した。
ふとこちらに視線が向く。
顔を合わせるのはいつぶりか。
こちらに寄ってくるかと予想したが
あいつは一瞬目を見開いたのち
スッと立ち上がり、
こちらに向かって敬礼をし
馬房を後にした。
「……」
「ふぅ…」
何でだろう。
いつも同じところで失敗する。
着地しようとするとワイヤーが絡まって
転倒してしまうのだ。
もう何日も練習してるのに
改善される気配がない。
「…足りないんだ。
もっと鍛錬しなきゃ。
壁外ですぐに死んでしまう…」
立ち上がり、再び動き出そうとしたその時
「…体重移動だ。」
背後から聞こえた声に
振り向き、思わず固まる。
「…リヴァイ兵長!?」
「足を動かす前に腰が浮いてる。
体重移動が遅ぇ。そういう時は…」
その上官は動じることなく
淡々と続ける。
「ちょ、ちょっと待ってください!
いつから見てたんですか?」
「無駄口叩いてる暇があるなら
もう一度動いてみろ」
「は、はい!!」
えっと…体重移動をもう少し早く…
腰が浮かないように意識して…
兵長の助言を踏まえてもう一度
同じ動きをしてみたら、
さっきまでのもたつきが嘘のように
スムーズに着地できた。
「嘘…出来た…」
嬉しくて兵長の方を見ると
相変わらず表情を変えることなく
言葉を落とす。
「あとは全体的に力を入れすぎだ。
構えすぎるな 」
「はい!!!」
言い終えると兵長は
私に背中を向けて歩き出す。
「あの、兵長!!
ありがとうございました!!」
その背中に向かって
慌ててお礼を言い、敬礼をする。
…数ヶ月前、自分に異動をすすめた上官が
今日、強くなるための助言をくれた。
よし、頑張るぞ。
緩んだ頬を引き締めて、
私はより一層気合を入れた。
コメント
1件
おお、兵長が助言してくれた! 自主練を黙って見てたんだなと思うとグッとくるわ。あの「体重移動」の一言で動きが変わるのは、訓練シーンとしてすごく胸熱。主人公が嬉しそうに頬を緩めるところでこっちもほっこりした。努力が報われる瞬間、最高だ。次も楽しみにしてる🔥