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シーナ達と別れた後僕はクエストを一つだけ受けることにした。
ギルドのルールで月に最低一度クエストをクリアしないと冒険者登録が剥奪されてしまうのだ。
「よし!」
『スライム討伐クエストなんて初歩的な。』
「スライム以外に出てきたらちゃんと倒しますよ!」
スライム討伐は倒したモンスターから出る核がクリア条件。今回はその核を100個集める。
僕の固有魔法《魔力吸収》で敵の魔法は無効にできるのでこの短剣でブッ刺すだけ。
グサッ グサッ グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ!
「範囲型攻撃魔法が欲しいです。」
『面倒くさがるないざという時役立つ、根気よくやれ。』
「はい、主!」
日が半分落ち夕暮れ時にはスライムも100体倒せた。
「98.99…100!スライム討伐完了ー!!」
『油断するな、ここはまだ森の中だ。いつ敵が出てきてもおかしくない。』
「はっ!すみません!」
ガサッ バッ グルルルル!!
その言葉の矢先、草むらから出てきたのは狼のモンスターだった。夜は夜行性モンスターが活発になるので危険なのだ。
「狼!それも3体!」
ガルルル! ワヴワヴ! バッ!
《シールド》キィーーン
「ここで!」グサッ!
飛びかかってきた2体の狼、2体は真っ直ぐ突進してきたので咄嗟に《シールド》を使い跳ね返し、その合間に短剣で切った。が、3体目に死角から飛びかかられ僕は脇を噛まれてしまう。
「ぐうっ!」シュッ
まあ、速攻ヒールで治すけど。3体目も隙があったのですかさず短剣で切った。
そんなこんなで守って隙をつかれて怪我しては治して攻撃を繰り返して何とか勝つことができた。けど日はもう完全に落ちていた。暗い。
《夜行》
「あ!ありがとうございます、主!」
『走って帰るぞ。』
「はい!」
主が先頭を走ってくれたので僕は直ぐにヴダイムに帰れた。
ギルドは直ぐに行きクリア報酬を貰いその日はいつもより良いご馳走を食べて寝た。
「主、そろそろ次の国に行こうと思います!」
『そうか、次はどこに?』
「次はバスカン国に行きます!魚料理を食べに!」
『またか。』
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僕たちは今バスカン国で海鮮丼と言う海の宝石箱と呼ばれるご飯を食べています!
「おいひい〜!!」
『美味だな。』
ガタ……ガタガタガタ!
「この揺れは!」
バアンッ
「うおおお!大王イカが出たぞー!!」
店の入り口を勢いよく開けたおじさんが突然叫び出した。
「イカ?」
「お、外国の人かい?ここはねぇ、よく海からでっかいモンスターが出てくるのさ!出たら国民みんな集めて討伐して最後はみんなで食べる!しかも今日は大王イカときた、イカご飯楽しみだぁ!!」
「美味しそ〜!」
「討伐するの見てきたらどうだい?」
「はい!ちょっと見てきますね!」
「はいよ」
外に出た僕はまず目を見開いた。
「わあ」
おっきい!!大王イカってこんな巨大なの!?
あれをどうやって倒すんだろう!
《雷鎚》ピカーーー
誰かがハンマーで大王イカをぶっ叩き動きが止まったところで下にいる人達が一斉に槍を投げた。 グウオウオウオ!!?!
うおおおおおおおおおおおおお!!
わあああああああああああああ!!
やったあああああああああああ!!
今夜はイカだああああああああ!!
流石ラツィ様ーーーーーーーー!!
きゃあー!かっこいいいいーー!!
ラツィ様?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ねえ、主。」
『ん?何だ?』
「ラツィって名前、どこかで聞いたことないですか?」
『俺の配下だろ。』
「ですよね。でもさっき大王イカと戦っているのを見たんですよ。《雷鎚》使って。」
『はぁ?アイツ何してんだ?』
「僕はお名前しか知らないので詳しく存知上げないのですが普段何をやられているお方なんですか?」
『ラツィは雷使いの悪魔だ、見た目は銀髪白眼、武器は鎌。俺が城にいた頃は女遊びが激しかったな。』
「へぇ。でもそんなラツィさんが何故この国で漁師(?)を。」
『まあ、俺の城にいても暇なんだろ。防衛最強だからな。現に俺も外にいるしな。』
「確かに、僕も外にいますね。」
『基本あの城に残っているのは掃除する奴くらいだろ。多分。』
「僕らの国は平和ですからね!」
『ああ。』
ドンッ!
「わっ!?」
「おっと、大丈夫か坊主?」
角を曲がったら何かに当たった。当たったのは人だったみたいで直ぐにその人に支えられた。
「あ、すみません!えっとラツィさんですか?」
「おっと、俺のファンかい?でもごめんな俺は女の子にしか興味ないんだ!アタックは諦めてくれよ?」
「えっと、はい。わかりました?」
「たまにいるんだよ男なのにアタックしてくる奴が!俺は可愛い女の子にしか興味がないのに!!」
「は、はぁ……。」
「おっと、俺としたことが話しすぎちゃったね。もしかして君もイカを食べに行くのかい?今日はお祭りだからねお腹いっぱい食べるといい!じゃあもう会うことはないだろうけど!」
タタッ。颯爽と駆け出してしまった。
「なんか……すごく元気な人ですね。」
『相変わらずだな。』
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「ふぅー。イカ美味しかったですねー!」
『なかなかだった。』
「主、先にはなしときますね!」
『ん?』
「次に行く国の話ですよ!次は船に乗って行こうと思っています!」
『それで?』
「島に行きます。」
『また飯か?』
「はい!デザートを食べに!」
『……よく育てよ、ミロ。』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それから2日後───
僕はいま船の上にいます。
「凄いですね!主!!」
『そうか?』
「ほら!あのモンスター可愛くないですか!?人畜無害そうで!!」
「あれはシヤチというモンスターだな。アイツは怖いぞ〜?海の中でもかなりの強い。」
「へぇ〜!そうなんですね!!教えていただきありがとうございます!!……って、ラツィさんじゃないですか!」
「え?どこかで会った?……ごめん、俺女の子以外記憶に残らないからさ。」
「え!?2日前角でバッタリした者ですよ!」
「うーん。うーーーん……あ!思い出した俺のファンね?え!?もしかして追っかけ??」
それは困るなぁと全然困ってなさそうな顔でニコニコ言ってくる。
「違います!最初も今もたまたまです!あとファンじゃないです!!」
「えっ。ファンじゃなかったの!?」
「僕がファンになるのは強くてかっこいい人ですから!」
「え、俺じゃん」
『黙れ雑魚が俺に決まってるだろ。』
「そうです!主!!」
「猫が喋った!?え????」
『ふん。配下のくせに主の声も忘れたのか?』
「配下?……主!?えっ、あ、え?」
バッ!ラツィさんが顔を青くして主の前に膝をついた。
「ネス様!気付くのが遅くなり大変申し訳ございません!」
『ふん。もう良い、顔を上げろ。』
「はいっ!」
『ミロ自己紹介。』
「はい!初めまして僕は、ミロといいます。普段は主の……ラツィさんと同じでネス様の配下です。」
「そ、そうだったのか!改めて紹介させてもらう俺は、雷鎚の悪魔。ラツィだ。よろしく頼む!」
『俺は今ミロを社会見学させているんだ。』
「社会見学?」
『ミロの母親……つまり俺の姉に頼まれてミロの旅に同行してるんだ。可愛い子には旅をさせよと言うが女子1人は少々心配と言うことで何故か俺に白羽の矢が立ったんだ。まあ、暇だからいいがな。』
「ミロくんの母親に!?って、え?ミロくんじゃなくてミロちゃんなの!?」
「あ、はい。みんな間違えるんで大丈夫ですよ!」
「いや!良くない!!俺いつも一発で女の子だってわかるのに!!!!」
「えぇ。」
良くない!良くない!と喚くラツィさん。
俺が男と見間違えるなんて……!!
「ミロちゃんごめんね。」
「いえ、良くあることなので。それにこっちも男呼ばわりされても否定しなかったので!」
「ありがとう……ミロちゃん!!」
バシッ
『手を握るな。』
ラツィさんが僕の手を握った瞬間、主がバシッ
っとラツィの手を、いや体ごと吹っ飛ばした。
なんやかんやあり僕たちは島に着いた。
「そういえばラツィさんは何しに島に来たんですか?」
「俺の別荘がここにあるんだ!あっ!良かったら観光中、滞在してく?」
「え、いいんですか!?」
「全然いいよ!」
『お言葉に甘えとけ。』
「はい、主!ではラツィさんしばらくの間よろしくお願いします!!」
ドドーン!
ラツィさんの別荘めちゃくちゃでかい!多分島で1.2を争うでかさ!
部屋も1人で使うには勿体無いくらい広かった!
主もいるけどね!
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ミダビド パーティランクA
リーダー サイナ ランクS
黒髪金眼、シーナの実の兄、たまにブラコン
実はどこかの国の王子様
ソードマスター、自国では敵なしだった
風、土、聖魔法が得意
サブリーダー マナナ ランクA
青髪水眼、ポニテのナイスバディのお姉さん
どっかのご令嬢だったらしい
槍使い、水魔法が得意
メンバー ナノガ ランクS
灰髪青眼、王子の護衛騎士
刀使い、炎魔法が得意
メンバー シーナ ランクB
黒髪金眼、兄に憧れて冒険者になった
兄が王子なら弟も勿論王子、妥当だなが口癖
投げナイフ、毒、土魔法が得意
リナハ国……小国でのどかでいい所
ヴダイム国……鶏料理が美味いと有名な国
バスカン国……海、バカンスするには最適
ラツィ
銀髪白眼、雷使いの悪魔
女遊びが激しい