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🦒🌩️ と 🤝
🤝 「」 、 スギライト 硬度 5半
🦒🌩️ 『』 、 ファイアオパール 硬度 6半
「 マナくぅ~ん!リトくん見なかった?……えっ!?もう見回りいってんの!?アイツ~ッおいていきやがって!! 」
日差しが気持ちよい日、いつものように見回りをしようと相棒の彼を探していた。けれど見つからず仕方なく同期のマナくんに聞いたところもうとっくに出ていったとのこと。少し怒りながらも担当箇所に走っていく。こけるとすぐ割れてしまうけれど割れても相棒のせいにできるから少しぶっきらぼうに走る。少しめんどくさくなってきた時に太陽のようなオレンジ色が目に留まる。
「 いた … おい !! リトくん!!! 」
自分でもわかるほどの大きな声で彼の名前を呼ぶ。彼は此方に振り向き、自分よりも大きな声で返してくれた。
『 あ 、 テツ!!!遅かったな!!! 』
遅かったな、と言われ少しイラッと来るがおいておいて一旦、彼のほうに駆け寄る。相変わらず眩しいくらいに輝いている。
「 遅かったなじゃないだろ!なんで先に行くのさ!! 」
『 だってテツ、カゲツとかと話してたし。俺もちょっとはやく外出ちゃいたかったし~? 』
「 だからってェ…別に話してたからって気遣わなくていいよ。しょうもない話だし、割り込んで話しかけても平気。 」
『 俺、気遣っちゃうタイプだからそういうことできなァい 』
「 嘘つけ! 」
他愛もない話をしては笑いあう。こんな生活がずっと続けばいいのにと考える。
「 あ、そういえばライくんが言ってたけど、次に月人が来るのは近くても3日後だってさ。 」
『 マジ?じゃあ俺たちもう遊んでたっていいじゃん 』
「 確かに。じゃあ遊ぼうぜリトくん!! 」
『 声でけェよ !! www 』
リトくんの笑い声のほうが大きいと思うけどなぁ、けど言ったら怒られるから言わないでおこう。リトくんはいつでも目を輝かせている。羨ましいくらいに眩しくて明るくて、硬度も俺とちょっとしか変わんないのに強いし割れないし。多分僕が勝てるところなんてあんまりない。でもそんなリトくんの相棒でいられることが嬉しいから頑張れたりもしてる。
『 なァ、テツ。海行こうぜ! 』
「 海ってあの … ? それバレたらこっぴどく叱られない ? 」
『 バレなきゃ平気だろ 、 白粉がとれなきゃバレねーし 。 』
「 そっかァ … ?? まあいっか!行こうぜリトくん! 」
こうやって小突きあったり二人で遊んでいる時間が楽しい。俺が自分を大事にしようと思えたきっかけは彼だった気がする。彼のことを、仲間のことを忘れたくないと強く思ったから、割れないような戦い方に切り替えたんだっけ。さっきはリトくんのせいだから割れてもいいとか思ってたけど。日の光に当てられながら二人で海に向かって走る。途中でるべくんとロウくんに見つかりかけたけどなんとか海についた。
『 おォ~~ッ、案外綺麗だな 。 』
「 だね 。 意外と … ア!リトくん!海月だ! 」
『 うぇ!?どこどこ!? 』
海月が波打ち際をいったりきたりしている。それを眺める。博物誌を編む作業をしていたらきっとこれを絵に描いていたと思う。ふと、リトくんのほうを見る。彼は目を輝かせていた。そんなに珍しいものでもないというのに、すごいな。眩しい。そしてまた海月を見る。カワイイ。
『 カワイイなァ … 食っちまいてェ 』
「 物騒だなオイ、 」
そんな他愛もない話をしていたら海月が遠くて泳いでいってしまった。俺は咄嗟に追いかけたくなって追いかけていった。歩きにくいがなんとか海月に追い付こうと走る。
『 オイ、テツ!! ww お前ガチで … ww 』
「 エ? …… ウワッ、歩きにくいと思ったらここ海じゃん!!! 」
気がつけば腰あたりまで海に浸かっていた。追いかけることに夢中で忘れていた。妙に歩きにくいのは波に逆らっているからだったのだ。最悪だ、これはマナくんお説教コース。
「 もっと早く言ってくれよ!!マナくんに怒られちゃうじゃんか! 」
『 イヤ … お前があまりにも夢中で追いかけるからおもろくて … w 』
「 面白がるなよ!あ~もうこれリトくんのせいだわ。 」
『 それはおかしいだろォ!! 』
「 い~や!これはキミが悪いよ。最初に誘ったのはリトくんだし僕を止めなかった罪があるからね、キミには!!お前もくらえ!! 」
『 おいてめェ!俺に水かけてんじゃねェよ!!白粉とれたら結構グロテスクなんだからよォ! 』
「 誰のせいで俺の足が今グロテスクになってると思ってるんだ!キミも同罪だからな! 」
『 イヤ俺ははいってねぇんだから怒られねェだろ!!ww 』
「 イィ~~ヤむしろキミだけ怒られてもいいんだからね!! 」
「 イヤお前ら二人とも説教やで。 」
水をバシャバシャと掛け合っていたらふいに僕たち二人ではない声が聞こえた。紛れもない、マナくんだった。白粉がとれたグロテスクな俺たちと妙に怖いマナくんの笑顔。それと優しい笑顔のウェンくん。好き。
『 エ? 』
「 なんで此処に …… ??? 」
「 るべとロウが教えに来てなぁ 、 リトとテツが海だなんだっつって走ってったって 。 」
『 はァ!?!?なにやってんだよるべと小柳!! 』
「 お前らがなにやっとんねん!!!!!帰ったらお説教や!!! 」
『 ほら出てきな~~?マナが激おこになる前に。 』
「 イヤもう怒ってるじゃん …… 。 」
このあと大説教を食らって二人はしばらく博物誌担当になったとさ。