注意事項
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・流血や、暴力表現が含まれます。
・軍パロです。
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暗かった。
自分の身体しか見えない世界。
動くことも、声を出すこともできない。
それでも。
暖かい声に、呼ばれた気がしたんだ。
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「新幹部だ。皆、拍手で迎えるんだ。」
そう、grの声と共に国民は拍手を始めた。
幕の中から、現れた。
「初めましてっ!!rpと申します!!」
白髪と、混ざり合うように目立つエメラルドグリーン色のヘッドホン。
ここにいるぞ!とまるで声を上げているようなヒョウ柄の服。
そんな彼、rpは国民の拍手に包まれていた。
「では、rb、一言頼む。」
すると、grの隣にrbが立った。
rbはgrからマイクを受け取った。
「慣れないことも多いやろうけど、一緒に頑張る仲。歓迎しよう。」
色んな色のライトがキラキラと光っている。
rpはrbから幹部バッチを受け取り、胸に着けた。
rpはそれからまた、礼をした。
国民の目は輝いていた。
ひとつ、心配の眼差しを隠して。
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「rp!!よお来たなあっ!!」
「sho、お前のこと気になってたんやで。」
rbと共にshoが駆けてくる。
rpの肩を掴んで、ゆっさゆっさと揺らし、笑っていた。
「shoさんっ、えと、ぼくっ。」
「rpの教育係、俺とrbになったで!!よろしくな!!」
「え、あっ、はい!!」
既に整理された部屋をrbが眺めた。
ヘッドホンは綺麗に飾ってあり、絨毯はヒョウ柄だ。
なんてチャラい部屋なんだ。
rbは苦笑した。
「rp、筋肉意外とあるなぁ〜!!戦闘向けやろ!!」
「そうですね〜、軍学校でも前線やってました。」
「せやろなぁ。shoとzmに訓練受けさせてもらい。」
「はーい。」
rbは書類を取り出し、机に置いた。
「今日は書類のやり方な。」
「おお、めっちゃ多いですね。」
shoは扉から出ていった。
彼は挨拶だけしに来たらしい。
rbはrpにペンを渡し、ビシバシと説明を始めた。
夜中まで、rpの部屋は電気が着いていたらしい。
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なんだかんだで、1ヶ月が過ぎた。
馴染めて、仕事も上手くできるようになった。
ただ、rpは悩まされていた。
一般兵からの文句。
手紙がrpの部屋に届くのだが、内容がとても厳しいものだ。
「幹部をやめろ」だの。
「でしゃばるな」だの。
rpは悔しかった。
でも、否定ができなかったのだ。
「…ッ、がんばらないと。」
rpはヘッドホンを床に落として、書類にペンをぶつけ続けた。
それからまた、何日か過ぎた。
訓練の日だ。今日こそshoに勝つぞ、とrpは拳を握った。
「よーい、はじめー。」
shpのやる気のない声で、rpは走り出す。
shoもこちらに走ってきた。
shoはシャベルを、rpは短剣を。
ガチャンッと、金属がぶつかる音がした。
凄く重い衝撃がrpを襲った。
「…ッ、」
rpはそのまま地面に倒れ、気を失った。
地面に倒れた時の脳と振動と、いままでの疲労が重なったのだ。
shoとshpが慌てて駆け寄ってきたのを最後に、rpは目を閉じた。
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「…んッ、つぁ…。」
頭痛を感じ、ゆっくりと目を覚ます。
白い天井、白いカーテン。
そう、医務室だ。
rpは起き上がり、目を擦った。
頭痛は残っているが、かなりスッキリした。
寝たからだろうか。
そう考えながら、ぼーっとしていると、カーテンが開いた。
「あ、rp起きたやん。」
utがやってきたのだ。
utは机に置いてあったペットボトルを開き、rpに差し出した。
「飲んどき。」
「あ、ありがとうございます、」
「ん。」
rpは水を飲み、ぷは、と息を出した。
「寝不足かぁ??頑張りすぎは偉いけど、ダメやで〜。」
もっと楽にしやぁよ、とutがrpの肩をぽんと叩く。
「おはよ〜、寝れた??」
snが今度はやってきた。
rpが頷くのを確認すると、嬉しそうに微笑んだ。
「んふ、よかった。」
snは点滴を手に持っていた。
まさか、とrpがごくりと喉を鳴らす。
snは隣のカーテンを開いた。
そこには、綺麗な誰かが眠っていた。
水色といっても、まるで宝石のような水色髪。
長いまつ毛に、医務室と混ざり合うような色白肌。
snは彼の点滴を変え始めた。
「…あの、彼は??」
rpがutに聞くと、はっとしたようにこちらを見た。
「そういや、話してなかったな。」
utは、rpの寝ているベットに座り、彼を見た。
「こいつは、ci。お前のいっこ先輩…やな。」
「先輩、会ったことなかったです。」
「そりゃそうやで。もう、何ヶ月や??…結構、寝たきりなんやからな。」
snが点滴を変え終わり、こちらに振り返った。
「任務で敵国に潜入してたら、バレて拷問されたんやで。危険な毒薬の試しで使われ、その毒薬がciの身体を痛めつけとる。」
もう3ヶ月くらい寝てるよ、とsnが言った。
悲しそうな声だった。
他人に同情は基本しないが、そんな悲しい声を聞くとこちらも悲しくなるのは当たり前だろう。
「…ci、さん。」
「今週はrpくん休暇にしたから、ここで寝ててな。暇やったら、ciに話しかけてもええよ。」
snはそれだけ言うと、カーテンの外に出ていった。
ciとrpを仕切っていたカーテンは開いたまま。
「…ci、またくるわ。」
utはciの頭を撫でると、静かに出ていった。
rpは、そんなciを眺めていた。
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「…ciさん、初めましてrpです。」
次の日、rpはciに話しかけてみた。
もちろん、返事は返ってこない。
「…、絶対起きてくださいね。先輩がいなくなっちゃ嫌です。」
rpはポリポリと頭を掻きながら、そう言った。
「ci…、って、あ。rp大丈夫やった??」
「あ、shpさん!!」
shpがやってきたので慌てて会話を辞め、挨拶をした。
「寝不足やろ、ちゃんと寝やぁよ。まあ、俺も言えんけどな。」
「knさんから聞きました、shpさんも全然寝ないって!!」
「うわあのくそ先輩…。」
shpはciのベットの傍の椅子に座った。
それから、照れくさそうにこちらを見た。
「カーテン閉めてええ、??」
「あ、はい!!もちろん!!」
カーテンで閉ざされる。
ci、と呼ぶshpの声が少しだけ聞こえた。
そういえば、shpはciと仲が良いと聞いた。
rpは見えないカーテンの向こうを眺めていた。
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「ん”ー…!!」
rpは休暇を終え、部屋に戻ってきた。
書類は、rbとshoが少し終わらせてくれたらしい。
だが、その前にrpは気になることがあった。
ciの部屋についてだ。
彼の部屋はどんな風なのだろう。
rpはさっそくciの部屋に向かった。
しばらく歩くと、shpの部屋の隣にci という名前が書かれた扉を見つけた。
静かに扉を開け、部屋に入る。
「…ひッ、」
そこは荒れていた。
机の上も下も、書類が散らばっていて、ベットにはティッシュや紙切れが散乱していた。
ハンガーにかかっている服も、どれもしわしわだ。
「…あれ、この封筒、」
rpは見覚えのある封筒を何個も見つけた。
それは一般兵からの手紙に使われる封筒だ。
ダメとは分かっているが、rpは手紙を見ることにした。
「…、うわ。」
暴言ばかりだ。
自分よりも、もっともっと酷い。
「…ci、さん。」
彼も悩まされていたんだ。
いや、もしかしたら今だって。
彼になら、自分も相談できるかもしれない。
rpは封筒を置き、医務室へ走った。
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「ciさんっ!!」
カーテンを勢いよく開けると、shpは驚いたようにこちらを見た。
「あ、ごめんなさいッ、!!」
「いや…大丈夫やで、」
shpはciの細い手を握っていたが、そっと離した。
「あの…少し、ciさんと話したいんですけど。」
「分かった、席外すわ。」
shpは出ていった。
先程まで座っていた椅子にrpは座り、ciを見る。
ciは寝ていた。
幸せそうに、でもどこか苦しそうに。
そっと、細い手を握ってみる。
軍人の皮膚はザリザリと硬いことが多いが、ciの皮膚はふやふやとしていた。
爪は綺麗な形だ。恐らく、shpかsnが整えているのだろう。
首には包帯が巻かれている。
ここは、気にしない方が良さそうだ。
「…ciさん、一般兵から嫌がらせ、受けてますよね。」
。。
「…恥ずかしながら、俺もなんです。でも、相談なんてどうすればいいか分からないし。」
。。
「…ciさんになら、伝えられそう、って思ったので。辛くなったら、またここに来ても…いいですか??」
。。
!
ほんの少し、手を握り返されたような気がした。
rpは微笑んで、両手でciの手を包んだ。
「だから、ciさんも俺に相談してくださいね!!恩返しみたいな感じです。」
。。
「…それじゃあ。俺は頑張ってきます!!」
手を強く握り、離す。
カーテンを開け、医務室を出るとすぐそばにshpが立っていた。
「ありがとうございました。」
「ん。大丈夫やで。話せた、??」
「…はい。返事はきっと返してくれました。」
「そぉか。よかったな。」
shpは医務室に入っていった。
rpは扉に隠れるshpを見送り、部屋に戻った。
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長袖から、半袖になった時期。
rpは確実に進んでいた。
大きな仕事も任せられていた。
だが、一般兵からの嫌がらせ、そして、ciの容態は悪くなる一方だった。
ciは医務室のベットから、医務室付近の個室に移動することになり、そこにshpが付き添いで生活するようになった。
rpは仕事の量の関係で、週に2回ほどしかciに逢いに行くことができなくなった。
rbから、ciの容態は毎日聞いている。
そんな、ある日だった。
「rp、お前に潜入任務を任せたい。」
grから、そう伝えられたのだ。
「え、俺ですか、!?」
「ああ。ciが嗚呼なった事もあるが、rp。君の才能は素晴らしい。きっとできるさ。」
「…俺が、ciさんのように、??」
「ああ。ただ、無理はするな。ciのように寝たきりになるのは、私だって悲しい。」
「はい…!!」
tnから潜入する国の情報を受け取る。
そう、ciが以前行った国だ。
その国の毒薬についての情報を抜き出してこい、とのこと。
rpはぎゅっと拳を握りしめ、総統室を出る。
それから、まっすぐ医務室付近の個室へ歩いた。
「お邪魔します、いいですか??」
ciの寝ているベットの傍の机で書類をしているshpに声をかけ、席を外してもらう。
それからciの手を握り、ごくり、と息を飲む。
「ciさん、俺ciさんの行ってきた国に行ってきます。一般兵にもぎゃふんと言わせたいので、頑張りますから!!」
。。
「…、もう話しかけれなくなるかもしれませんね。そしたら、俺は捕まったと思ってください。鼻で笑ってください。」
。。
「ありがとうございました!!行ってきます!」
rpは最後にぎゅっと力強く握り、部屋を出た。
shpにもお辞儀をして、走り出す。
さて、準備をしよう。
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「…ッ、。」
rbの指示に従いながら、ゆっくりとダクトの中を移動する。
ほこりっぽくて、鼻を抑えたくなるような、ダクトだ。
W国では、zmがダクトで移動することが多いのでいつも綺麗に拭かれていた。
「…、ここ、か。」
パソコンが見えたので、ダクトから降りる。
USBメモリを指し、書類を探した。
「…毒薬、毒薬、」
毒薬に関する書類がいくつもある。
なんて恐ろしい国なんだろう。
rpは書類を折り曲げてポケットに仕舞い、USBメモリを抜き取った。
よし、帰ろう。
そう思ってダクトによじ登った。
そんな時、大きな音と共に右足が突然痛みを訴えた。
rpはずるり、とダクトから落ちて床に倒れた。
「…つッ、」
撃たれた。
男が1人、2人…。
rpを縄で縛った。
rpは、恐怖で声が出なかった。
助けを求めることさえも。
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「…ciさん、初めましてrpです。」
真っ暗で、何も聞こえない世界。
ひとつ、声が聞こえたんだ。
聞こえた方に耳を傾けながら、必死に聞き取る。
「…、絶対起きてくださいね。先輩がいなくなっちゃ嫌です。」
…先輩?俺が?
後輩ができたのだろう。
きっと、俺がずっとこの世界にいるせいで。
「…ciさん、一般兵から嫌がらせ、受けてますよね。」
えー…、まあ確かに受けてたよ。
でも内緒にしててよね?
先輩達にバレたらめんどくさいんだから。
「…恥ずかしながら、俺もなんです。でも、相談なんてどうすればいいか分からないし。」
え?君もなの?
まさか、俺がここにいるせいで君が今度は狙われてるの??
そんな、悲しそうな声で言わないでよ。
相談は難しいよね、分かるよ。
すごく分かる。
「…ciさんになら、伝えられそう、って思ったので。辛くなったら、またここに来ても…いいですか??」
もちろんだ!!
そう伝えたかった。
声が出ない。苦しくなって、息だけが出ていく。
悔しくて拳を握りしめた。
辛くなくてもここにおいでよ。
俺、君の話を聞くことならできるよ!
「だから、ciさんも俺に相談してくださいね!!恩返しみたいな感じです。」
あーっ…と。それはどうかなぁ。
俺、話すの苦手だよ。
聞くのは得意だけどね。
「…それじゃあ。俺は頑張ってきます!!」
…うん。もう行っちゃうのか。
仕方ない!頑張れ!!
俺は先輩だから、君を応援するよ!!
背中を押してやれなくて、ごめんね。
「ciさん、俺ciさんの行ってきた国に行ってきます。一般兵にもぎゃふんと言わせたいので、頑張りますから!!」
え、嘘でしょ!?だめだよ!!
あんな国行っちゃダメだ!!
君も俺みたいになっちゃうぞ!?
いいの!?ねえまって!
声は出ることは無かった。
必死の訴えは、二酸化炭素として口からぽすぽすと抜けていった。
「…、もう話しかけれなくなるかもしれませんね。そしたら、俺は捕まったと思ってください。鼻で笑ってください。」
…絶対に嫌だね。
俺、まだ君の話聞いてたいんですけどー。
捕まるとか、許さないよ!!
「ありがとうございました!!行ってきます!」
何も感謝されること、してないよ。
…でも、いつかしてやりたいなぁ。
あーあ。
俺、こんな所でなにしてんだろ。
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眩しい光に、開いた瞼を思わず閉じる。
しばらく瞬きを繰り返し、慣れてきて、ようやく身体を起こす。
動かしていなかった体は固くなっていた。
でも、恐らくsnがストレッチをしてくれたのだろう、少しは動ける。
よし。後輩を助けに行こう。
ゆらゆらと腕の動きと共に揺れる点滴を見つめる。
ciは点滴を腕から引きちぎり、ベットから飛び起きた。
傍に置いてあったshpのジャージを着て、走り出す。
まるでロボットのような走り方になってしまったが、スピードは以外にも出た。
バイク倉庫に着き、shpのバイクに跨る。
ごめんな、shp、借りるわ。
と、心の中で謝罪を済ませて、バイクを走らせた。
久しぶりに頬にぶつかる風は心地よかった。
不思議と身体が風で引き寄せられるように、前へ前へと進んだ。
手には力がずんずんっと入り込む。
目指すは彼の声を聞くため。
彼を救うため。
自分が先輩にしてもらったように、今度は自分が後輩にしてやるんだ。
なんせ、自分はもう先輩。
後輩の時とは違って、何故かやる気で満ち溢れたように敵国へ向かった。
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「…はッ、ふ、。」
「おら立てや!!雑魚やなあ!!前来たやつとは違う!!」
こんなやつには興味ない!
と、床に叩きつけられる。
げほげほと噎せて、蹲る。
「おい、あれだ。毒薬を持ってこい。」
じんわりと目の前が歪んだ。
インカム、助けは届いただろうか。
助けに来てくれるのだろうか。
ciは、こう思っていたのだろうか。
rpはぐるぐると回る思考を落ち着かせることが出来ずにいた。
鼻血が口に入り、うえっと舌を出す。
「ふは、お前もあの男のように寝かせてやろう。」
注射器が腕に近寄る。
あー、笑われちゃうー。
rpは目を閉じた。
「ヒーローのとうじょ…ッ、んぐへッ!!」
その、聞いた事のない明るい声に目を開く。
「…えッ、。」
ずっと見ていた、水色が目に入った。
背中を見るのは初めてだ。
予想通り、色々背負っている背中。
ダクトから飛び降りたciは、着地失敗し、rpの前に倒れた。
でも、すぐに立ち上がり銃を男に向けた。
「…ほう、起きたんやね。」
「ははっ、俺にあんな弱い毒は効かねぇ!!」
「…ふうん。」
ciはそっとナイフを後ろに投げた。
rpはそれをなんとか取り、身体に巻きついたロープを切り裂いた。
それから、ナイフを持ちciの隣へ行く。
「rp…であってる??」
「え、はい。」
「よし、rp!!今俺は病み上がりや!!でも!!」
お前となら頑張れそうだぜ!!!
ciは男に発砲した。
男は後ろに倒れ、げほげほともがいた。
ciはrpの手を取り、ダクトへ逃げ込んだ。
ガタガタ、ギシギシと揺れるダクトを這うようにして早く動く。
しばらくして、ciがダクトから降りたのでrpも合わせて降りた。
そこは、地下水路のような空間だった。
ふう、とrpは息をついた。
「怪我ない??あ、鼻血出とるやん。」
ciはティッシュをrpに渡した。
「ありがとうございます。…起きたんですね!!」
「うん、rpのおかげやで!!君の声、俺に届いてたんや。ずーっと、な!」
「…俺の声ですか、?」
「うん。多分、俺はW国、幹部っていう幸せな空間に沼ってたんや。だからこそ、アイツらはそばにいて当たり前って考えに浸ってしまってた。」
当たり前って、今しか言えないかもしれない奇跡かもしらんやん?と、ciは言う。
「そんな当たり前に、rpっていう新しい光が振り込んだ。当たり前がまた新しい当たり前に変わろうとしてたんや。その変わり目に、俺はいたのかもしらんな。」
難しくてrpは首を傾げた。
「んふふ、つまり、rpが俺を助けたってこと!!」
「ええ、俺がですか!?」
「そー。だから俺もrpを助けた。恩返し!!rpが言ってたやろー??」
「…そうでしたっけ。」
「せやで〜!!」
んふふ、と楽しそうに笑う。
歩き出したciの隣を歩く。
ciはちらちらとこちらを見ていた。
少しでもrpが歩くのを遅くすると、合わせるようにciも遅く歩いた。
「先輩カッコよかった??俺、先輩なれてた??」
「はい!!凄く安心しました!!…まあでも、登場シーンでヒーローが転けるアニメは見たくないですね!!」
「やめてぇやっ!!病み上がりで痺れてんて!!」
静かな空間に笑い声がぽんぽんと飛ぶ。
出口と思われる場所にバイクが置いてあった。
ciは跨って、後ろにrpを乗せた。
「あ、せや。これrpのインカムやろ!!連絡しとき。多分心配しとる。」
「あ、ありがとうございます!!先輩らしいです!!」
「んふ、もういじんなや〜!!」
バイクが進み出す。
rpはインカムを繋げて、耳に当てた。
『こちらrb、!!rp!!聞こえるか!!』
「はい!!聞こえます!!あの…」
『こっち緊急事態でな、rpは今そっち大丈夫か!?連絡途切れた言うて心配しててんけど!!インカム繋がったんなら少し安心やわ。』
rpが話そうと口を開くと、rbがうるさく話し出す。
『なんにも、ciがおらんくなってん!!それでな、shpのバイクと上着もなくなってん!!盗まれた、連れ去られた可能性が高い!!もし、そっちでciを見かけたら…』
「あーっと、ciさんもshpさんのも、ここにいます。」
rpの声を聞いて、ciは察したらしく、くすくすと笑いだした。
『…は??え、rpのとこ??』
「はい、今帰還中です。」
『え、ciもおるんか!?変われ!』
「え、あ…ciさ…おわッ!?」
ciの豪快なドライブに、rpは身体がふわっと浮いて、インカムを落としてしまった。
取るも何も、ずんずんとバイクは進んでいく。
ああもう、インカムは見えなくなってしまった。
「あ、ciさん!!インカムがー!!」
「んふふ、ふははははははッ!!!!ぶふッ、ちょ…笑かさんといてぇや!!」
「わッ、ちょ、落ち着いて運転してくださッ…」
「あっ。」
「えっ?」
バイクが横に倒れ、ciとrpはズザザッと地面を流れて行った。
だが、安心な事にもうW国内に来ていた。
ciとrpは地面を流れ、バイクは悲しげに倒れていた。
「…ぶふッ、!!」
「もうッ!!んははっ、先輩らしくしてくださいよ!!」
「んふふふっ!!無理ゲー!!!!」
「あはははッ!!痛いんですけどー!?」
「んふふふッ、いだだッ、くっくっく…!!」
2人は地面に寝転がったまま、けらけらと笑いだした。
服が土で汚れても気にしなかった。
ああ、忘れては行けないがciはshpの上着を着ている。怒られても知らないぞ。
「はー…たのしー。」
「それなー。」
ふー、と息を吐く。
すると、音に駆けつけた国民が慌てたように騒ぎ出した。
そりゃそうだ。
ずっと寝たきりのはずのciと、新幹部のrpがボロボロと地面に倒れて、笑っているのだ。
国民の騒ぎを聞きつけ、tnとshpとrbとshoが走ってきた。
走ってきた頃には、2人はとっくに夢の中であった。
バイクと上着を見たshpは、苦笑して、でも安心したように膝を崩してその場にしゃがんだ。
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「…ん”ー。」
意識が浮上する。
周りを見渡すと、傍のパイプ椅子でrbが座りながら寝ていた。
「…んぁ。」
起き上がり、rbに声をかけようとした時。
「ん"ッ…ぐぁ。」
身体が痛くて蹲った。
rbがその声で目を覚ましたらしく、背中を支えながら横に倒してくれた。
「起きたな。よかった。お前あばら骨逝ってんで。」
「あー…まじですか。」
きっと最後のバイクだろうな、とrpは考えて笑いそうになる。
が、rbの表情で笑うのを辞めた。
「…ふう、よかった。お前まで寝たきりになる所やったらしいな。またすぐに動けなかった、すまん。」
「大丈夫ですー、まあまあ楽しかったし。」
「お前なあ…。」
「あはは、ところでciさんは??」
「あー、ciは今shpとtnに叱られとるで。」
「んははッ、あの人ほんま面白い…。」
「お前なぁ??俺もお前を叱りたいんやで。でも、今回は俺の指示のミスもあったから、叱りに叱れないんや。」
「あはは、やさしー!!」
「あ、お前安静にしろや!!」
けらけら笑っていると、カーテンが開き車椅子でciが入ってきた。
shpに運ばれている。
「おはよー、見てやこれー!!」
「車椅子!?」
「そー、ダクトから落ちた時とバイクから転がり落ちた時で、骨逝ってもたー!!」
「え、俺もですよ!!あばらあばら!!」
「えまじ!?んふふふっおそろいや!!」
rpはあばらわ指さし、ciは足を指さした。
それからまた揃って笑い出す。
shpはciの頭にゲンコツを。
rbはrpのデコにデコピンを。
「ほんま心配かけんで。ああ、あと。rp。」
「はい??」
shpがバラバラと書類をベットに撒いた。
一般兵𓏸𓏸、処理済み。
そう書かれていた。
…ん?あれ、この名前どこかで。
「こいつが、rpとciに嫌がらせをしていた主犯。見つけ出して処理しといたから安心して。」
shpがふんと鼻を鳴らす。
「ほんまは首取りたかってんけど。grがまだ生かす言っててな。」
rbがボキボキと腕を鳴らす。
「うわー、先輩かっこいい!!」
「流石shpとrbや…先輩やわ。」
「は??なにがや??」
「いやあ、聞いてくださいよーciさんなんて…」
「すとっぷ!!」
ciが車椅子を飛び降りrpに飛び乗る。
shpは怒ったようにciをぶっ叩いた。
ぐへっ、と声を出して倒れた。
それにrpはまた大爆笑をして、あばらを痛めrbに遂に叱られた。
この当たり前に、今だけ。
今しかないのだから。
沼ってしまおうか。
それでこそ、当たり前でいられるだろう。
ciとrpは顔を見合せた。
終わり方やばいですかね💦
これでも1万文字言っちゃって焦ってるんです
ちなみに、作品名の 花緑青 は、
rpくんのメンカラ、青緑色→BlueGreen→和名にしたら→花緑青
というふうに決まりましたね。
調べたんですけど、多少違う部分があるかもです。
今英語の勉強頑張ってます💪🏻
課題頑張ってる
コメント
14件
やばいこういう系好きすぎる…
今までテラーで見てきた作品の中で一番好きかも、、、❤