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「さて、どれくらいでわかるでしょうか」
「すぐでしょう。
コボルト自治区には人間もおります。
あの商人たちと、聖金樹騎士団の1人も
いたので―――
異常に気付けばすぐにこの首都まで戻って、
その事を伝えるでしょう」
アングア大陸・ルガシオン公国……
首都オルレニアにおいて、
赤いミドルショートの髪を持つ、男女どちらとも
取れない顔立ちの人物と、
ローブに全身を包んだ者が、とある屋敷にて
言葉を交わしていた。
「となると、そんなに日数はかかりませんか。
ギムリ」
「はい、バンディーニ様。
ただ―――
救助に出たり、生存者を探そうとするかも
知れませんので……
ですがどんなに手間取ろうとも、首都に
その異変を知らせようとはするでしょうから」
ギムリはあらゆる想定を行い、それを踏まえて
バンディーニに答えを返す。
「3日から5日―――
というところでしょうか」
「はい。どうかそれまでお待ちください。
コボルト自治区の壊滅、という一報を……」
「まあ、それはほどなくわかるでしょう。
特に、あの聖金樹騎士団は―――
蜂の巣をつついたような騒ぎになる
でしょうし」
2人はうなずき合い……
どちらからともなく、笑いを押し殺すような
声を漏らした。
「ええと―――
ただ熱するだけなのですか?
油も水も使わず……?」
その頃、コボルト自治区では……
ヒルクの実の調理法を巡って、
アラサーのガッシリした体格をした、
緑の短髪をした騎士団の青年が、
不思議そうに質問していた。
「これでいいんですよ、ノクティさん。
まあ、多分私の思っているような植物で
あれば、ですけど」
フライパンのような鉄器で、私はヒルクの実を
炒めるように熱する。
「いや、自治区でもヒルクをそんなふうに
するのは、見た事ないですね」
コボルト族の青年が、ノクティさんと一緒に
目を丸くして語る。
「蒸したり、ゆでたりするんじゃなく―――
ただそうやって熱するだけ?」
「油も使わぬとは……
変わったやり方だのう」
同じ黒髪をした2人の妻―――
アジアンチックな童顔の方と、ドラゴンの方の
モデルような顔立ちの2人がそれを眺め、
「おかーさんたちも知らないやり方?」
黒髪ショートの、真っ赤な瞳の娘が
妻たちの間からのぞき込む。
「シンさんのご家族ですら知らない方法?」
恰幅のいい、赤髪の女性が首を傾げ、
「いったい、後どれくらい引き出しが
あるんですかねぇ」
「火で炙るでもなし……
何が出来るのか見当もつきません」
チンピラ風の痩せ過ぎとも思える男に、
さらにそれより痩せた―――
『見えない部隊』の2人の男性もそれぞれ
見た感想を口にする。
実際、私が今やっているのは……
焙煎という方法。
実から果肉や余分な皮を取り除いた後、
これでカラカラになるまで熱するのだ。
本来ならその前に、天日で乾かすとか
いろいろと手順があったような気がするが、
あまり細かくは覚えていないので今回は
これでいく。
そして十分に炒った後、それを今度はすり潰して
粉末状に近くし―――
「……何やら、香ばしい匂いがしてきましたな」
「へえ~、あのヒルクの実を熱すると、こんな
香りになるんですかい」
騎士団の青年とジルアさんが一緒になって
その様子に見入り、
「これで食べられるの?」
「確かに悪くは無い匂いだが―――」
メルとアルテリーゼがスンスンとその
香りを嗅ぐ。
「調味料?
何かにかけるのー?」
ラッチが興味津々で聞いてくるが、
「いや、これは飲み物だよ」
「お茶かい?」
その答えにブロウさんが聞き返し、
「んー……
まあお茶には違いないんですけど」
「こんな匂いは初めてだぜ」
「香りだけでも楽しめそうですが」
私の次の言葉に、ジャーヴさんとユールさんが
感想を述べる。
実際、この世界に来た時は紅茶のようなお茶は
すでにあったし、
鬼人族と付き合うようになってからは、
緑茶や麦茶のような感じのお茶も公都に
入って来た。
しかし、この―――
いわゆるコーヒーのようなお茶は初めてに
違いない。
「それで、次はこれを……」
粉末状になったヒルクの実を布で包み、
コップの上に設置してそこにお湯を少しずつ
かけていく。
時間にして3分くらいだろうか。
布をどけると、そこには黒い液体があって、
「真っ黒ですね―――」
「しかし強烈な匂いです。
でもおいらに取っても、嫌な匂いでは
ありません」
ノクティさんとジルアさんがまじまじと
それを見つめる。
「暑いから少し冷ましましょうか。
冷えても美味しいので」
「んー、どれどれ?」
と、ラッチが横入りしてきて注意する間もなく
口をつける。すると……
「にがっ!!
何コレ、すごく苦い!!」
「本来はこれに、砂糖や動物の乳を入れて
飲むんだよ。
まあ基本は、香りを楽しむものだけど」
それを聞いた妻たちは、
「ん? そーなの?」
「山羊乳や砂糖はある程度まだあるからのう。
では、冷ました後で頂くとするか」
そうして、宿屋の従業員も含めた人数分の
コーヒーを用意した後、ある程度冷めるまで
待つ事になった。
「! これは―――」
「ほろ苦さと甘さが混じって、何とも
いえない味わいに」
まず、ノクティさんとジルアさんが
試飲した感想を語り、
「おお~……
何つーか、大人の味?」
「動物の乳を入れるとまた、まろやかに
なるのう」
「ウン!
砂糖を入れるとちょうどいい感じ!」
メルとアルテリーゼ、ラッチがその味を
賞賛する。
「何だろうねぇ、お貴族様のお茶って感じ」
「いい渋さですぜ、コレ」
「この香りと上品な苦み―――
確かに、上流階級を感じさせます」
『見えない部隊』メンバーの3人、
ブロウさんにジャーヴさん、ユールさんも
それぞれ好意的な感想を述べる。
「不思議な味だなぁ」
「あのヒルクの実から、こんな香りの
飲み物が出来るなんて」
「そのままだと本当に苦いが……
嫌いではない苦さだ」
そして宿屋の他の従業員の方々―――
コボルト族の人たちにも好評なようで、
「これは売り物になりますよね!?
メーローに続くコボルト族の特産品に……!」
そう、この発見に一役買ってくれたコボルト族の
青年がガッツポーズを取るも、
「いやあ、でもコレ―――
結局はヒルクなんだろ?」
「だとするとちょっとなぁ」
と、他の同じコボルト族の従業員の人たちが
難色を示す。
「ヒルクだと何が問題なの?」
「この自治区なら、どこにでも生えていると
言っておったが」
妻たちが首を傾げると、
「いや、お客さんたちも見たでしょう?
バロメッツを」
「近付かなければ大丈夫だけど……
危ない事には変わりないし」
「あ―――」
仲間たちの指摘に、ジルアさんが思わず
声を上げる。
「で、でもまあ近付かなくても、それなりに
実は取れるから」
そう彼は言葉を続けるも、
「だけど、欲が出たヤツは無理にでも取ろうと
するだろう」
「まあそこまで考える必要はないかも知れんが」
コボルト族がそう言い合う中、ラッチが、
「あー、実を取るだけなら子供でも
出来そうだし……
それはちょっとマズいかも」
危険性がを理解している大人が自己責任で
やるのは構わないけど、
こういう単純作業は子供が駆り出される恐れが
あるし―――
それでケガ人とか死人とか出たら、それはそれで
後味が悪いな……
「そういえば、あのバロメッツはヒルクが
生えているところにいるとか」
「そうなんです。
なのである意味、それ以上近付くな、
という警告の植物でもあるのですが」
ジルアさんの答えに私は少し考えて、
「多分―――
共生関係というか、そういう感じなので
しょうね」
「ん? きょうせい?
何だいそりゃ」
私の言葉にブロウさんが聞き返してきて、
「あのバロメッツという植物ですか?
そんなに高い木ではなかったでしょう。
そしてその周囲にあったヒルクの木も、
バロメッツよりも低い高さの植物だった。
ヒルクの木はバロメッツの側なら、
他の生き物に食べられず……
そしてバロメッツは、ヒルクの木に
他の生き物に対し警告を発する役割を
担ってもらう―――
恐らく、そんな関係なのではないかと」
私の説明を聞いた周囲はしばらくポカンとして、
「つーかあんな植物に、そんな知恵が
あるんですかい?」
「納得出来る話ではあるのですが」
ジャーヴさんとユールさんが目を丸くして
疑問を口にすると、
「知恵……というより、長い年月の中で
そうなったのではないかと。
たまたまバロメッツの近くに生えた
ヒルクが生き残り、そして他の場所に
生えたヒルクは魔物や動物に食べられ、
結果として、バロメッツ近くのヒルクが
生き残ったのでは」
いわゆる、ダーウィンの進化論における
取捨選択の結果だ。
限られたエサや生息地を巡る生存競争において、
環境に適した個体が生き残り―――
そして長い年月の中で世代交代の中、
そういうふうに進化する、という……
「シン殿は、その―――
学者なのですか?」
沈黙を破るようにノクティさんがたずねて
来たので、
「え、ええと……
各国を回る間に、いろいろと詳しくなったと
いいますか。
そ、それでですね。
このヒルク、栽培は出来ないんでしょうか」
話をそらすようにして、本題に切り込む。
「栽培、ですか。
まあそこらに生えているような植物ですから」
「それほどの手間はかからないと思いますが」
コボルト族の方々が口々に出来そうだ、という
意味合いの事を話すも、
「でもバロメッツはどうする?
一緒について来ないだろうな?」
「いやあれだって一応植物だし―――」
「だが、ヒルクはバロメッツと一緒に
生えているなんて事は……
子供でも知っているぞ」
と、不安視する声も上がって来たので、
「それは大丈夫だと思います。
もしヒルクの方にバロメッツを誘引する
ような仕組みがあったとしても、
こちらがバロメッツの代わりになるんだと
わかれば―――
それをする必要は無くなりますから」
するとコボルト族たちはお互いに顔を
見合わせて、
「まあ、やってみるか?」
「あの飲み物も、持って来てすぐ出来た
ようだし」
「新しい輸出品になれば……」
「どこにでもあるヒルクの実だし、失敗した
ところで損はないだろう」
と、前向きにとらえられ―――
するとそこでパン! と手を叩く音が響き、
「じゃ、もしそれを作る事が出来るように
なったら……
どうぞワタシどもをごひいきに!!」
と、ブロウさんが商売人丸出しで宣言し、
私は彼らに、コーヒーの作り方をレクチャーする
事となった。
「それじゃあ、世話になったね―――」
「ありがとうございました!」
「またのお越しを……!」
ブロウさんが手を振ると、宿屋のコボルト族の
従業員たちが頭を下げる。
数日後、私と家族、『見えない部隊』の3人、
そして護衛の聖金樹騎士団の青年は―――
コボルト自治区を引き上げる事となった。
しばらくは例の屋敷を中心に警戒して
いたのだが、
そこはいつの間にかもぬけの殻となっており、
そして何が起こるというわけでもなく。
取り敢えず、虫を使った何らかの計画は停止、
もしくは阻止する事が出来たと判断されたので、
いったんルガシオン公国の首都オルレニアまで
戻る事にしたのである。
さらに念のため……
各所に設置した虫除けの魔導具は一通り回収。
その後、宿屋の従業員の口コミもあって、
魔導具はそれなりに売れ、
残りは正式に、コボルト族の商人と契約を
交わして引き取ってもらった。
「ここらでいいかな?」
コボルト自治区から少し離れたところに置いた、
馬車の荷台まで戻って来ると、
「やれやれ」
「やっと姿を現す事が出来ます」
そこで出現したのは、魔族女性2名―――
外ハネしたミディアムボブの、パープルの
髪を持つイスティールさん、
そしてダークエルフのような褐色肌に、
シルバーの長髪を持つオルディラさんだった。
彼女たちもあの虫除けの魔導具を配って
いたので、
密かに合流した後、回収も手伝ってもらった
のである。
「そういえば回収時、おかしな事は
ありませんでしたか?」
私の問いに、魔族女性と『見えない部隊』の
メンバーは顔を交互に見合わせて、
「特にはありませんでしたけど」
「まあ、わたくしたちは姿を見せる事は
無かったので……」
イスティールさんとオルディラさんの後、
ブロウさんが、
「そういやぁ、虫?
それについて妙な噂を聞いたねぇ」
「噂?」
私が聞き返すと、
「あー、虫除けの魔導具を回収すると同時に、
売り歩いていたんだけど」
「たくさんの虫の死骸が、自治区の一角で
見つかったとかで」
それを聞いたメルとアルテリーゼは、
「もう死んでたって事?」
「大量に、のう。
確かに気になるが―――」
そう両腕を組んで悩む。
「んー、でもそれは関係無いような
気がするなあ」
私が頭をかきながらそう話すと、ラッチが
こちらを見上げて、
「そうなの?」
「だって、あの魔導具はあくまでも虫除けで
あって……
殺虫するようなものじゃないからね。
大量に死んでいたって事は、一ヶ所で同時に
死んだという事だろうけど。
魔導具は各所に設置してもらったんだし、
何か違和感が」
私の言葉にノクティさんがふむふむと
うなずいて、
「もしくは、計画そのものが失敗に
終わったんじゃないでしょうか。
あの屋敷も引き払ったようですし、
何か事を起こすなら見届けるでしょうから」
彼の言葉に、私を含む全員もうなずいて、
みんなで荷台に乗り込み、
夜になるのを待って―――
疑似的な『乗客箱』は、空に舞い上がった。
「……というわけで、今回コボルト族から
頂いて来たのがそれです」
首都オルレニアでスクートさんたちや魔王・
マギア様と合流、報告後、
シンイチやリュウイチが心配という事もあり、
『ゲート』経由で私と家族はウィンベル王国
公都『ヤマト』へと戻って来ていた。
「いい香りだな。
こりゃ売れるだろう」
冒険者ギルドの支部長室において、その部屋の
主である筋肉質のアラフィフのギルド長が、
コーヒーに口をつけて語り、
「いいッスね、これ。
これまでのお茶や、鬼人族のものとは
全然違うッス」
「特に甘いものと合いそうですわ」
次期ギルド長である褐色肌の長身の青年と、
その妻である丸眼鏡のタヌキ顔の女性が
共に感想を述べる。
「メルとアルテリーゼは?
児童預かり所か?」
「ええ。
公都に到着するなり、すぐにラッチと一緒に
シンイチとリュウイチのもとへ向かいました。
『見えない部隊』の3人はそのまま、
報告のため王都・フォルロワへ―――
魔族の3名……
マギア様とイスティールさん、
オルディラさんはいったん魔族領へ
戻るそうです」
ジャンさんの問いに答えると、
「ま、一段落したわけだしな。
何を企んでいたのかわからんが、しばらく
様子見でいいだろう。
あちらさんも、コボルト自治区で何も
起こらなかったら、何か動くだろうし」
彼の言葉に私含めて若い男女もうなずき、
「そういやこのヒルクの実ッスか?
やっぱりこれも―――」
「はい。
すでに土精霊様に渡して、栽培の準備を
進めています」
レイド君の問いに答えると、
「あ、そうだ。
そういえばシンさんに、児童預かり所が
相談したい事があると」
続けてのミリアさんの言葉に私は首を傾げ、
「??
後で児童預かり所には行く予定なので、
それは構いませんが。
用件は何でしょう」
するとギルド長が頭をかいて、
「あー、そういや俺もリベラから何か言われて
いたな。
何でも紋章? マーク?
を作りたいとか何とか」
「紋章?」
私が聞き返すと、
「ほら、公都もデカくなっただろ?
で、児童預かり所や『ガッコウ』といった
子供関係の施設も充実して来たからよ。
ここらで、そういう施設の共通マーク?
みたいなものがあったら、って話らしい」
ジャンさんの説明に少し考える。
なるほど、自分も小中高大と教育機関を
経たけど……
考えてみれば、校章とかマークがあった
記憶がある。
まあだいたいは、学校の頭文字を取るか、
簡単なデザインになっていたが。
「わかりました。
それじゃ、行ってきますね」
「おう、頼むわ」
そうしてギルドメンバーにあいさつし―――
私は児童預かり所へと向かった。
「どうも、リベラさん」
「すいませんねえ、シンさん。
お忙しいでしょうに」
薄い赤色の髪をした五十代くらいの、上品そうな
婦人が応接室で頭を下げて来て、
「いえいえ、こちらも普段シンイチや
リュウイチがお世話になっておりますので」
コーヒーは毒ではないが、子供たちもいるし
それで眠れなくなるのも困るので持って来て
おらず、別のお土産を持参して渡し、
一通りのあいさつの後、本題に入る。
「それでマーク? でしたっけ。
児童預かり所と『ガッコウ』共通で
いいんですか?」
「ええ。
この公都もいろいろな施設や建物が
増えて来た事ですし……
何か一見して、教育施設だとわかる
目印があればと思いまして」
ふむふむ、と話を続け、
「そちらに何か希望は?
子供たちの意見は―――」
まずは当事者の希望も大事だろう。
私がそう聞くと所長は少し笑った後、
「まとまると思います?
『ドラゴンがいいー!!』
『ワイバーンだー!!』
『ラミア族のおねーちゃんー!!』
みんながそう言いだすのは目に見えて
おりますわ」
やや困ったような口調で話すリベラさんに、
同意せざるを得ない。
今ここで子供たちをお世話してくれているのは、
人間だけじゃなく……
獣人だって魔狼だっているのだ。
職員じゃなくても、ハーピーやゴーレムの
レムちゃんだって遊びやお手伝いに来るし……
「う~ん。
いっそ全ての種族をマークに出来たら
いいんですけど、現実的ではありませんし」
「かと言って、共通になるような
デザインもあるとは」
と、2人で悩んでいるところに―――
あの片羽のハニー・ホーネットが
寄って来た。
(■152話
はじめての きょじゅうく(じんがい)参照)
別に極秘の話をしているでもなし、応接室の
ドアを半開きにしていたので、そこから入って
来たのだろう。
「おお、久しぶり。
そういえばこのコ、あの虫除けの魔導具は
大丈夫でした?」
リベラさんがそのハニー・ホーネットを
胸に抱き上げて、
「ええ、問題は特に。
さすがに魔導具に近付こうとはしません
でしたけど」
「ここに来てもう3年くらいですか。
すっかり慣れたようで何より……」
そこで私は何気なく、テーブルの上にあった
筆記用具を手に取る。
蜂を背中から見た簡単な図―――
昆虫の特徴は小学校で習っている。
頭・胸・腹で構成されていて……
手足は胸から左右に6本。
このコの羽は左にしか無いからそれで―――
ミツバチらしく胸はモコモコにして。
かなりデフォルメしてシンプルに描いたが、
それをリベラさんはじーっと見つめていて、
「あの……
シンさん、それは」
「あ、すいません。
何かつい」
落書きを見つかったみたいな気分で、
私が謝ると、
「いえ!
良い図案だと思います。
これなら幼い子でも描けそうですし。
ありがとうございます!」
「―――えっ?」
そして私が描いた……
『片羽のハニー・ホーネットの絵』が、
児童預かり所・『ガッコウ』の共通マークに
なったのだった。
コメント
2件

感想ありがとうございます!
みぅです🤍🥀 今回もすごく良かった…!コーヒーっていう発想、なるほどヒルクの実だったのか〜って納得しつつ、みんなで試飲してるシーンがすごく温かかったな。ラッチが“にがっ!”ってなる流れ、思わず笑っちゃった(笑) あと最後の紋章がまさかの片羽のハニー・ホーネットの絵になるってオチ、すごく好き。シンさんの何気ないひと言が形になる感じ、アンミンさんらしい優しい世界観だなって思いました🥀
#主人公最強
杯雪乃
1,381
ツナツナビール🍺
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