テラーノベル
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※ほんのちょっとだけ攻めたちに女性が絡むのと、モブtr要素あり。
はい皆さんどうもこんにちは、ぺいんとでございます。
今、俺ら日常組+1人は海に来ています。
そして俺らの目の前でとんでもなくはしゃいでる可愛い奴をどうしてやろうかと悩んでいるところです。
多分、他のみんなも(以下同文。
「ぺいんとぺいんと!海すげぇな!」
「そうだな(お前は可愛すぎかよ)」
俺の羽織るパーカーを引っ張って眩しいほどの笑顔を向けるトラゾーに心臓撃ち抜かれる。
後ろに立ってる3人も胸を押さえていた。
「?、胸痛い?大丈夫か?」
「大丈夫大丈夫、いつもの発作だから(トラゾーが可愛すぎのな!)」
「⁇、みんなも大丈夫ですか…?」
俺の肩越しに首を傾げながら心配そうにクロノアさんたちを見るトラゾーに、らっだぁは胸を押さえながら膝をついて座り込んだ。
「ゔっ!(可愛すぎる!)」
「うわっらっだぁさん⁈大丈夫ですか…!!」
どうしてそんなことになってるか分かってないトラゾーがらっだぁに合わせて座り込み、肩を支えていた。
「大丈夫…いつものやつだから…」
「いつものやつ…?そんな頻繁にこんなことにって、ホント大丈夫ですか」
眉を下げてるであろうトラゾーの困惑顔を至近距離で見たらっだぁは( ˘ω˘ )って顔をして倒れた。
トラゾーに向かって。
「わあっ⁈らっだぁさん⁈」
ちゃんと受け止めたトラゾーがらっだぁの肩をゆすっている。
「だ、大丈夫ですか?あの、ッ、ぅひゃっ⁈」
倒れ込んだことをいいことにちゃっかりトラゾーのおっぱいに手を添えて揉むらっだぁに殺意が湧いたのは俺だけじゃないはず。
「ちょっ、ぁ、!ゃッ♡」
俺らで全身性感帯に作り変えられたトラゾーが小さく喘ぐ。
可愛らしく勃ってる乳首を触ろうとしたところでクロノアさんに引き剥がされてた。
パーカーを引っ張って女の子みたいな胸の隠し方をするトラゾーが涙目でらっだぁを睨みつけてる。
その顔で睨みつけるのは逆効果だといつまで経っても分からないトラゾーが震える声で小さく叫んだ。
「らっだぁさんのバカッ!変態ッ…!」
こいつのこういう無自覚煽りがどうやっても治らない。
無自覚だから仕方ねぇけど。
「だってトラのおっぱいが目の前にあんだもん…。揉むに決まってんじゃんか」
「そこに山があるからみたいなノリで俺の胸触んないでくださいよ…っ」
「いやトラゾーさんも喘ぐの悪いでしょ」
「うん、今のはトラゾーも悪い」
「しにがみさんもクロノアさんもひどい…!」
パーカーの前をきっちり締めて胸を隠してしまったトラゾーが立ち上がって俺の後ろに隠れた。
「俺は純粋にみんなと海に来るの楽しみにしてたのに…」
「俺はトラゾーとおんなじ気持ちだぜ」
「「「はいダウトー!!」」」
「あ?」
「お前が1番だらしねー顔してるからな」
「そうですよ。僕らぺいんとさんがずっとトラゾーさんのおっぱい見てたの気付いてますからね」
「自分は無害みたいな顔やめようか」
三者三様。
ひどい言われようだ。
「そうなのか、ぺいんと…」
涙目(らっだぁにおっぱい揉まれたのと喘いだ恥ずかしさ)で俺を見るトラゾーに何のことだと首を傾げる。
超がつくほど鈍感でよかった。
「あいつらが勝手なこと言ってるだけだし、寧ろブーメランじゃん」
「?」
「「「は?」」」
「だらしねぇ顔してんのはらっだぁだし、トラゾーのおっぱい見てんのはしにがみだし、クロノアさんこそ無害そうな顔してこん中でいっちばんエグいのあんたですからね。なぁトラゾー」
振り向けば真っ赤な顔をしたトラゾーが俺のパーカーを握り締めていた。
されたこと色々思い出してるっぽい。
「〜〜ッ////!!」
ホントこういうとこが可愛いくてつい、いじめたくなる。
自分の可愛さとかそういうのを分かってないから、わからせたくなる。
「トラゾー可愛いね」
「可愛いですね」
「可愛いなートラは」
「トラゾーは可愛い」
「可愛くないってば!」
世の中ギャップ萌えという言葉が存在してるけど、それをガチの無自覚でやってるのがトラゾーだしこいつの為に存在してる言葉じゃないかとさえ思ってる。
真面目で優しくてかっこいいのに、変に抜けて天然でおバカで可愛い。
頭良くて難しい言葉をよく使うけど、舌が回らない感じでふにゃっと喋る。
そしてこのふにゃふにゃした喋り方は行為中にもっとふにゃふにゃして、尚且つ語彙力が低下するのだ。
単語でしか喋れなくて、喘いだり啼くしかできないトラゾーの、いやって子供みたいな喋り方はクるものがある。
「俺なんかよりみんなの方が可愛いって言われてるじゃないですか…」
「あー…それは」
俺ら(主にスタッフに頼んで)がトラゾーに対するそういうコメントを弾いてるから。
いつだったかトラゾーの出した不意な声にエッチだとコメントした奴がいた。
同感ではあったけど、共感はさせない。
こいつのそういう全部を知ってていいのは俺らだけだから。
「俺、可愛くないもん…」
言われるのは癪だけど言われないのは何となく嫌だと拗ねてる可愛いトラゾーの腕を引いて腰を抱く。
「トラゾーは可愛い。俺らが言ってること信じられねぇ?」
「っあ、…ッ」
「なぁ」
「み、耳やめろって…っ」
いつもだったら照れ隠しに被ってる袋を引っ張って顔とか耳とか隠すけど、今日はそれができない。
トラゾーの顔見せんのやだけど、暑さにやられる(マジ話)って言いくるめて被らせるのをやめさせてるから。
「耳弱ぇもんな、トラゾー」
「ひぇ…、」
「ほら可愛い顔してる」
「ぺいんと…ゃ、っ…」
すぐにでもキスできそうな距離のトラゾーに顔を近付けたら引き剥がされた。
「それ以上したらぺいんとは今日はおあずけだかんな」
俺をトラゾーから引き剥がしたらっだぁを睨みつける。
「はぁ⁈んなこと聞いてねーぞ」
ぐるぐる困惑してるトラゾーをちゃっかり抱き締めてるのはクロノアさん。
「トラゾーさんを独り占めしようとした罰ですよ」
よしよしとトラゾーの背中を撫でるのはしにがみ。
「び、っくり、した…」
赤い顔をパーカーを被って隠したトラゾーに悶える可愛い組(けっっっして可愛くない)も睨む。
「大丈夫?トラゾー」
「だ、大丈夫ですけど…」
「けど?」
「クロノアさんも、近いです…ッ」
顔面偏差値高いクロノアさんに見つめられたらそりゃああなる。
あの人がそういうことするのはトラゾーだけだけど。
「っ!早く行きましょう!場所無くなっちゃいますよ!」
照れたトラゾーがクロノアさんを軽く突き放す。
「ごめんね、トラゾーが可愛いからみんな構いたいんだよ」
「また可愛いって…俺のどこが可愛いんですか」
「「「「全部」」」」
食い気味に全員がハモる。
たじろぐトラゾーは暫し思案して、ほっぺを膨らませることで反論するのをやめたらしい。
「まぁトラゾーの言う通り早く行こうか。場所とられる前に」
「そーだな」
「行きましょ行きましょ!」
「トラゾー行こうぜ」
「うん」
ほっぺ膨らませるとか幼女かよ。
多分全員同じことを思ったんじゃないかと思う。
────────────────
こんにちはみなさんしにがみでございます。
ただいま僕ら日常組+青いのは海に来てます。
今は海を見て大はしゃぎしている僕たちの可愛い可愛いトラゾーさんを眺めているところです。
日常組の中でアウトドア派のトラゾーさんの楽しそうな顔を見るだけで僕たちは来てよかったと思うわけですよ。
「楽しそうですね」
「だね」
ぺいんとさんと青い……らっだぁさんとビーチボールで遊んでるトラゾーさんを眺める僕とクロノアさん。
パーカーを脱ごうとしていたトラゾーさんをを止めたのはらっだぁさんで。
それ脱いだら身体中についた痕見られるぜ?と耳打ちされていたのはさっきのこと。
バッとパーカーを捲ったトラゾーさんが真っ赤になったのも同じタイミング。
膨らませたボールをらっだぁさんに向かって投げたのも同じ(以下略。
「なんか保護しとかなきゃいけないくらい可愛いですよねトラゾーさんって」
「うん、知らない人に対して警戒心あるのに困ってるって思ったらホイホイ着いて行こうとするもんね」
男でも女でも。
どんな見た目だろうとも困ってる人を放っておけない優しいあの人に漬け込もうとする奴はたくさんいた。
「人を疑うということをしないんですかね」
「騙されやすいのは俺たちがよく知ってるでしょ」
「まぁ、すぐ引っかかりますもんね…」
トラちゃん気付いてみんなに騙されてるよ
また嘘つかれてるって!
とリスナーから忠告されるほど、信じ込みすぎる。
「そこも可愛いとこではあるけど、いい加減には他人の言うことなんて聞かないようにしないとな…」
なんて恐ろしいことを呟くクロノアさんとパラソルの日陰で3人を眺めてる次第です。
「ぺいんとさんってあんな動けたんだ」
「あトラゾーがこけた」
破顔して笑うトラゾーさんは引っ張り起こしたぺいんとさんとらっだぁさんにお礼を言ってる。
「守りたいあの笑顔」
「同感」
あの人の笑顔を曇らせる人間がいたら僕らは容赦しない。
トラゾーさんは相手が100%悪くても自分に非があると悩んで傷付いて自己完結してしまう。
どれだけ僕たちが違うと否定しても、そう思わせた俺が悪いんだ、と無理矢理笑うから。
その時のぺいんとさんの無表情は恐ろしかったし、らっだぁさんの笑みは忘れることはできないだろうし、クロノアさんのブチ切れた顔なんて竦み上がる程だった。
かく言う僕も怖い顔をしてたらしいけど。
「トラゾーにはさ、笑っててほしいんだよ俺」
「それはみんなもそうだと思いますよ」
「けど、それと同時にめいいっぱい傷付いて縋るのが俺たちだけになって欲しいってのも思ってる」
人一倍トラゾーさんに対して激重なクロノアさんが頬杖をつきながら3人を見ている。
「独占できないのは分かってる。こうやって俺たちのこと受け入れてくれてるだけでも奇跡的なのに、もっと先を欲しがってるんだ」
「トラゾーさんを独り占めにしたい気持ちはみんな持ってるでしょうけど、それであの人が傷付くのは本望じゃありませんからね」
トラゾーさんの唯一になれたらとそう思うけど、それによってトラゾーさんが傷付くことになるなら僕たちはそれをしない。
「…いっそのこと閉じ込めれたらな」
「クロノアさんが言えば案外、いいですよとか言いそうじゃありません?トラゾーさんあなたのこと絶大に信頼してますし」
「しにがみくん俺のこと過大評価しすぎ」
トラゾーが1番信頼してるのはぺいんとだよ、とクロノアさんは呟いた。
「同い年だし、何かと感性の似た2人ですもんね」
「すぐぺいんとの名前呼ぶんだもん。嫉妬しちゃうよね」
時々ぺいんとさんがいない時の行為中に無意識なのかぺいんと、って助けを呼ぶように名前を呟いてる。
それに嫉妬しないわけもなく手荒に抱かれてるのだけど。
「あれ、トラゾーさん僕たちに手招きしてますよ」
「らっだぁさんとぺいんとがへばったからかな」
立ち上がるクロノアさんに続いて僕も立ち上がる。
「行こっかしにがみくん」
「そうですね、楽しそうにしてるトラゾーさんのところに」
満面の笑みを浮かべて楽しくしてる可愛いトラゾーさんのところは僕たちは駆け寄った。
────────────────
皆さんこんにちは、クロノアでございます。
俺たち日常組とらっだぁさんは今、海に来ています。
ビーチボールで遊び疲れたトラゾーはパラソルの下で休んでいる。
その両脇を固めているのはぺいんととらっだぁさん。
というより、トラゾーに誰も近付かない為に牽制しながら見張ってる。
ありがたいことだ。
俺としにがみくんは飲み物を買いに行って戻ってきたところで。
「やっぱ女の人たち見てますね」
「うん、そりゃあね」
トラゾーを挟むようにして3人で会話をしてるのをチラチラ見てる女性たち。
よくよく聞けば俺たちの近くにいる人らもそっちを見てる。
声かけてみるー?とか連絡先聞けるかなぁとか。
「ぺいんとさんとらっだぁさんは慣れてるでしょうけどトラゾーさん、慣れてないからな…」
俺たちでそうさせないようにしてきたから。
「2人がいるから大丈夫でしょ。いざとなれば俺たちもいるし」
飲み物を抱えながら何食わぬ顔で3人のところに戻る。
きちんと睨みつけながら。
「「ただいまー」」
「おかえりなさい。クロノアさん、しにがみさん。暑いのにごめんなさい、ここ座ってください」
申し訳なさげにへにゃっと笑うトラゾーが自分の前をぽんぽんと叩く。
「男気じゃんけんして選ばれたんやからトラゾーは気にすんなって」
「ノアもしにーもじゃんけん強くてよかったなー」
ムカつく顔をして笑う2人を見下ろす俺としにがみくん。
「2人の分の飲み物ホットコーヒーに変えてもらいましょうか?」
「そうだね。ある意味心頭滅却できるんじゃない」
持っていた2人分の容器を見せながら言うと途端に土下座してきた。
「「ごめんなさいっ」」
「ぺいんともらっだぁさんもありがとうでしょ」
「「ありがとうございます!」」
オレンジジュースをトラゾーに渡して前に座る。
「ありがとうございます。オレンジジュースにしてくれたんですね」
「トラゾー好きでしょ?」
「はい、好きです。嬉しい、覚えててくれたんですね」
子供みたいに嬉しそうに笑う可愛いトラゾー。
トラゾーの好きなものも嫌いなものも苦手なことも得意なことも、全部覚えてる。
そんな顔で笑うものだから俺以外の3人はまた胸を押さえていた。
「えッ…だ、大丈夫ですか…⁈ぺいんともまた胸痛いのか⁈」
「だ、大丈夫…すぐおさまっから…」
慌てるトラゾーが俺を見上げて助けを求めているけど生憎、俺自身もやられてるものだからどうしてやることもできない。
「と、とりあえず飲み物飲んで落ち着いてください…っ」
この中では1番落ち着いていて、落ち着いていないトラゾーがひとまずそう言った。
氷の溶けた飲み物をそれぞれ飲むと少しだけ落ち着く。
「落ち着いた…?」
トラゾーは小首を傾げて俺たちを見渡した。
焦りとパーカーを脱ぐことができない暑さでトラゾーの首筋を伝う汗が目に入ってよくないことを思い出す。
「⁇」
「…大丈夫、落ち着いたよ。ありがとトラゾー」
伝う汗を指で拭うと、赤い顔をして身を引かれた。
恥ずかしさで照れてる。
「クロノアさんってホント、そういうことサラッとするっすよね」
「え?トラゾーにだけだよ」
「それは僕たちもそうですけど、できる男は違いますねって」
「トラ照れちゃってるし。かーわい」
「可愛くないですって…ッ」
「トラゾーは可愛いよ」
「お前が可愛くなかったらなんなんだよ」
言い責められて体を丸めていくトラゾーがまたパーカーを被って顔を隠した。
「さっきからそれ隠してるつもりだろうけど可愛いだけだからね」
「何しても可愛いしか言われない…っ」
「「「「クソ可愛っ」」」」
惚れた欲目というやつだ。
自分たちの可愛い恋人が可愛くないわけがない。
他人にトラゾーの可愛さを知られるのは嫌だし、見てほしくないし。
「もう…好きに言っててください…!」
その言葉に目を光らせたのはらっだぁさんで、トラゾーの肩を引き寄せてパーカーからのぞく真っ赤な耳元に小声で何かを囁いている。
びくりと肩を跳ねさせたトラゾーが小刻みに震え出して小さな声でやめてください…と呟いた。
「何トラゾーに吹き込んでんだよ」
「昨日のトラのえっちで可愛かったところ教えてあげてる」
「ぅ、ぅっ…////!!」
トラゾーがらっだぁさんの口を両手で隠して離そうとしたら一際、高い声をあげていた。
「ひぁッ⁈な、っ、舐め…っ⁈」
「トラの手、冷たいもん持ってたから冷えててきもちー」
「ちょっちょ、…っ!ばかっっ!!」
と、見事トラゾーの肩パンを食らったらっだぁさんは痛さと嬉しさ半々の顔をして後ろに倒れる。
「俺ちょっとお手洗い行ってきます!!」
「手伝おうか?」
なんて倒れたまま言うらっだぁさんの意図を理解したトラゾーは真っ赤な顔をして睨みつけていた。
「っっ!!ただトイレに行くだけです!!」
「トラゾー着いて行かなくて大丈夫?」
「子供じゃないから大丈夫ですっ!」
赤い顔を隠すようにパーカーを深く被ったトラゾーが人混みの中に消えていく。
「速っ…」
「トラゾーさん足速いですし、こういう場で走り慣れてるでしょうからね」
前職のおかげで。
「あいつに追いつけるの俺しかおらんもんな」
引きこもってる割には走りの得意なぺいんとがトラゾーの姿の見えなくなった方向を見ながらそう言っていた。
「大丈夫かな、」
ぺいんとにつられて俺たちも人で賑わう方を心配げに見つめた。
────────────────
みなさんどうもこんにちは。
実質、日常組のらっだぁです。
俺らはただいま海に来てきて、トイレに行ったトラを待っているところです。
「人多いから混んでんのかな」
「まぁでしょうねぇ」
「トラゾー迷子になってないかな」
「それはノアだろ」
「「確かに」」
空になった飲み物の容器を端に寄せて人が多くいる海辺をぼーっと眺めてた。
「あ、あの…っ」
「すいませーん」
「「「「は?」」」」
声のした方を向けば、大学生?社会人?よく分からないけど(興味もねぇし)2人組とその後ろにいるもう2人が俺らを見ていた。
「あのぉ、暇なら私たちと一緒にビーチバレーしませんか?」
「暇じゃねぇし」
「結構です」
「さっき充分したからいいかな」
「他当たってくんない?」
お前らみたいな女に興味そそられないし、見た目で人を見るような人間俺らは嫌いだ。
「えーでも座ってるだけじゃないですかぁ」
「私たち、みなさんと仲良くなりたいなって…」
「…うざ」
そう呟いたしにーが舌打ちした。
「僕たち人待ってるんで」
「それってぇ、さっきの人ですか?」
「向こうに走って行った人?」
分かってんなら聞くなよ。
頭の弱そうなバカな女がと舌打ちした。
「とにかくあんたらと遊ぶ気俺らにはねぇから」
ツレの後ろの子らと遊んでろよと付け加える。
「かっこいい人たちだなぁって思ってたのに。女の子と遊んでる方が楽しいでしょー?」
ズカズカと勝手にこっちに近付いて座ってきた女に苛立つ。
ノアなんかめっちゃ怖い顔してるし。
馴れ馴れしく腕を掴もうとしてきたのを振り払う。
「あんたらに興味がないって言ってんの」
「他当たれって言ってんだろ」
「じゃ、じゃあ連絡先でも…」
引き下がらない2人組とその後ろでイライラしてるであろう女2人組。
「「「「しない。どっか行けよ」」」」
「っ」
少し大人しめな見た目の方が隣にいる女の腕を引く。
「…へ、へぇ?そんな態度でいいんだ」
「は?」
「ウチら女だけで来たわけじゃないし」
「あ?」
「さっきの人、1人にして大丈夫そ⁇」
「はい?」
「別のツレたち、その人のこと追いかけて行っちゃったけど。」
「あ⁇」
何が言いたいんだと睨んでいたらスマホを取り出してきた。
画面を操作して数秒後、映し出されたものに殺意が湧く。
「止めてほしいよねぇ?だったら連絡先ちょーだい?」
「そしたらいいんで」
「「「「………」」」」
こいつら殺してやろうかと思った。
後ろの女どもも同罪だ。
画面に映し出されてるのは、この女たちのツレであろう男らに迫られてるトラだった。
やんわりと断っているけどどんどん人の少ない方に追い詰められてるのを断ることに必死なトラは気付いていない。
「ねーまだ聞けないの」
「早くしろよ」
痺れをきかせた後ろの2人組が歩み寄ってくる。
大層、自分たちに自信のある人間のようだ。
「脅迫って捉えるけどいいかな」
ノアの静かな声。
ガチ切れしてるようで、無の顔をしてる。
「目当ての人間にそういう手口使って連絡先聞いてる卑怯者だな」
「この人らのことはどうでもいいんで、早く助けに行きましょう」
「だな」
「ちょっと…!」
ぺいんとの腕を掴んだ女はばちっと大きな音を立てて手を叩き落とされた。
「失せろ」
気圧された女たちは顔を引き攣らせて、後退っている。
ノアよりもぺいんとの方がある意味怖いかもしれない。
というよりベクトルは違えど怒らせない方がいいぺいんとをこんなにキレさせた人間は初めて見たかもしれない。
「場所的にあっちだろ」
持ってきたものは預けている。
パラソルも借り物だから後で返すとして今はトラの身の安全が優先だ。
「トラゾー泣かせたら許さねぇ」
駆け出したぺいんとの速いこと速いこと。
流石はトラの次に足が速いだけある。
「あいつら指示してトラゾーさんになんか変なこととかさせないですよね」
「いや、あんだけ怖がってたら言えねぇだろ。トラに迫ってる男らが勝手なことしたら分からんけど」
「そんなことすればそれ相応のことを受けてもらうだけだよ」
「ですね」
走るぺいんとを追いながら、どうしてやろうかと頭の隅で思っていた。
────────────────
皆さんこんにちは、トラゾーでございます。
俺は今、ぺいんと、クロノアさん、しにがみさん、らっだぁさんと海に来ているわけですが。
なんやかんやあってトイレに行った帰りに何故か声をかけられ断ってるうちに人気のない場所へと来てしまった。
「あ、あの…困りますって。俺、どう見たって男ですよ」
「えぇ?でもお兄さん、ソッチでしょ」
「そっち…?……っ!!」
体格でいえば俺と同じくらい?の2人組に何故か迫られている。
揶揄いかと思ってたけど触り方に妙な慣れがあって、もしやと逃げ回っていたのだけれど。
「あいつらの中の1人と?それとも全員?なら俺らの相手もできるよなー?」
「そーそー」
「ぇ、や、だから…っ」
パーカーを掴まれて脱がされかけるのを慌てて抵抗する。
「こんだけ噛み痕とかキスマつけられてんのに無知な顔してるのヤッバー」
「ギャップ萌えってやつ?」
「さ、触んなっ!」
「俺らガチでお兄さんのこと気に入っちゃったからナンパしてんだよ」
「気に入らなくて結構ですから…っ!も、離せってば!!」
2対1は不利すぎる。
砂場に慣れていたとしても前後挟まれたら逃げれない。
正当防衛でのしてもいいけど、後々何か言われても面倒だし。
この状況を打破する案が浮かばなくて考えあぐねていた。
だって、いつもだったら誰かがいてくれたから。
「(もしかして、俺って守られてた、のか…?)」
大した用がない外出にも必ず誰か傍にいてくれて。
「(………)」
今更、こんなタイミングでみんなに愛されてるんだって自覚するなんて。
こんな俺のこと好きになってくれて、抱くのも心の奥底では気まぐれか何かと思い込むようにしてたから。
じゃなきゃ、いざ飽きられたとか嫌いになったとかで捨てられた時に傷付くのは俺だから。
面倒しかなくて面白さも可愛さも柔らかさも。
メリットなんてない俺にいろんなことをしてくれる特殊な人たちなんだって頭でそう思ってないと、ひとりになった時どうしていいか分からなくなるから。
可愛いとか、好きだよ、愛してる。
そうテンプレートな言葉を信じないようにその言葉だけを鵜呑みにして、真意は知らないふりをしていた。
「(あんなに心配そうに大丈夫って、声をクロノアさんがかけてくれたのもこういう…)」
「考え事する余裕、なくしてやるよ」
「気持ちいいことでいっぱいにしてやるな」
「えっ、あ、…ッ⁈」
背後に回っていた背の高い男に羽交締めにされて、前にいる男が水着に手をかけようとしてきた。
気持ち悪さに吐きそうになって、嫌悪感に涙が出てくる。
「嫌だっ、やめろ!やめ…っ!!」
「大丈夫大丈夫、すぐにわけ分からなくしてあげるからさ」
慈悲なんてかけずに、のしてやればよかった。
自分の甘さとお人好しさに自己嫌悪する。
自由な脚を撫でられて、気持ち悪さに強張った。
「綺麗な筋肉ついてんねぇお兄さん」
「腹筋とかすご」
「さわ、っんじゃね、ぇってば!」
もうどうにでもなれと脚を振り上げる。
「触んなよ」
聞き慣れた声と姿に安堵してぼろっと涙が落ちた。
年甲斐もなく泣く俺をぺいんとが見て、その次に男らを見て無表情で首を傾げた。
「あんたらがしてること普通に犯罪だけど、どうする?警察呼ぼうか?」
「あ?」
「そいつのこと離せ」
「おとなしく離すわけ…」
「聞こえてねーの?離せっつてんだよ」
クロノアさんも怒らせたら怖いけど、ぺいんとも怒った時はすごく怖い。
普段の明るさとか陽気な感じはナリを潜める。
「お、まえ速すぎ…」
そうしていたら、らっだぁさんやクロノアさん、しにがみさんも肩で息をしながら来た。
「そんなんいいから、こいつらどうしてやろうか」
3人の顔がぺいんとみたいに無になる。
俺が見たことない顔。
多分、俺には見せない顔だ。
緩んだ力の隙を縫って、男から逃げる。
腕を伸ばすぺいんとに駆け寄ってしがみついた。
「大丈夫か」
「だ、大丈夫…ちょっと触られただけ…」
触られたところが鳥肌が立ってて気持ち悪い。
「しまっ…」
「馬鹿野郎離すなよ!」
「あんたら、あの女たちに言われてんのか脅されてんのか知らんけど、しょうもねーことしてんなよ」
ぺいんとにぎゅっと抱き締められ、安心して背中に手を回す。
怖いとかそんなんじゃなくて、ホントに気持ち悪くて。
あのくらいなら自分でどうにでもできたのに、知らない赤の他人に触られることがこんなにも気持ちの悪いことだと思ってなかった。
「大丈夫。もう俺らがいるからな」
「う、ん…ッ」
「………で、こいつのこと泣かせてタダで済むと思ってねぇよな。女の方は穏便に済ませたけど男のテメェらはそうはさせねぇぞ」
「そういうことなんでちょっと痛い目見てもらいましょうか」
「そーそー。ちょっと、な」
「大丈夫、俺たちもちょっとで済ませるから」
殴り合いでもし始めるのかと思うほど殺気に満ちた目をみんなしてる。
「ま、待っ…!」
「冗談!冗談だから!」
人がいる方に逃げて行った2人を見て一気に力が抜けた。
俺らだけになった途端に周りが静かになる。
それが余計に脱力させた。
助けが来なかったらどうなっていたんだろうと。
「ぅお」
俺を抱き締めていたぺいんとのお陰でその場に座り込まずにすむ。
みっともないほど体が小さく震えてる。
「あ、あはは…、俺、あんなんに、怯えてたん、か…?」
「トラゾー、」
「こん、な…みんなじゃない、人に触られて、気持ち悪いって……こ、わい?って、思って…へ、変だよ、な…」
怖がってなんかいけないのに。
普通に見れば俺みたいなのがあんな風に迫られるなんてあり得ないんだから。
「変じゃない。トラゾーが怖いって思ったのは普通だって」
「ぺいん、と…」
「お前の身体をそうしたのは俺らだし、男だろうと女だろうと怖いもんは怖いだろ。そもそもそういうつもりの奴らだったんだし」
ぺいんとのパーカーを握る俺の手は力が入りすぎて白くなってる。
その手を取ったぺいんとの手に握り込まれた。
「冷たくなってる。…そんくらい怖かったってことだろ」
「ぅ、…ん、っ…」
「あと俺なんか、とか言ってるけどトラゾーは充分可愛いしかっこいいし俺ら的には他人に見せたくないくらいだっての」
恋人繋ぎされてぎゅっと握られる。
「クロノアさんもしにがみもらっだぁも、お前のことやべーくらい愛してんだから」
殺気のなくなったいつもの笑顔を浮かべるぺいんとを見る。
「…、ぺいんと、は…?」
「俺?俺は超愛してる」
じわっと冷えた体があたたかくなる。
あんなにも不快だった感覚が一瞬にして消えていく。
「俺も、ぺいんともみんなも好き、愛してる…」
自覚したことを言葉にするのは気恥ずかしくて、ぺいんとに抱きつく。
1番安心する手と体温。
「ちょっと聞き捨てならねぇけど?」
「あ?」
「トラのこと1番愛してんの俺だし」
「はぁー⁇愛してんの僕ですけど」
「は?トラゾーを1番愛してんの俺だけど」
矢継ぎ早にそう言われてじわじわと顔が熱くなっていく。
見られたくなくて余計にぺいんとにしがみついたら頭を抱き込まれる。
「トラゾーは俺がいいらしいけど?」
「おい、やっぱこいつペナルティでおあずけさせた方がいいんじゃねーか?」
「でもガチ照れしてるトラゾーさんは可愛いと思います」
「耳も項も真っ赤だね。美味しそう」
つい、とクロノアさんの手で項を撫でられる。
見なくても誰の手か分かるほどには触れられてるから。
「ひぅ…ッ」
そしてそう、教えられた身体は簡単に反応して発情するようになっていた。
「ぺ、ぺいんと…っ」
「ん?」
信じられなかったことを受け入れたことで、胸の内がいっぱいになっていく。
多幸感、というやつで満たされる。
「俺、…その、……ッ、み、んなに、…愛されてるっ、て…自覚、して……だか、らッ……俺も、ぺいんとたち、に愛してる、って…伝え、たい…から、ぁの、…っその、…さ、」
誘うようなこと言ったことない。
恥ずかしすぎて、察したみんなからしてくれるから。
「お、俺と……っ、ぇ…、ッ……ぇっち、な、こと…して、…っ」
バカみたいに震える声は裏返ってるし掠れてるし。
こんなんで誘ったことになるのか分からない。
けど、これが俺の精一杯で。
急に無言になるみんなと、目の前のぺいんとをゆっくり見上げる。
「ゃ、だ?…俺、の、お誘い?、…へた、だっ、た…?」
だとしたらとんでもなく恥か死ねる。
「っ、ぁ…あ、!ゃっぱ、な、…なし!、聞かんかった、こと、…に、……ぁ」
「上出来すぎだろ。足腰立たなくなって失神してもやめてやらねぇから」
低い声に変わったぺいんとにびくりと肩が跳ねた。
「トラゾーそんな誘い方誰に教えてもらったの?」
「自己流なら才能ありすぎですよ」
「てか、やっと俺らに愛されてるの自覚したってのも遅すぎだろ」
「そこも兼ねてのぶち犯しだろ」
クロノアさんに撫でられた項にぺいんとが爪を立てた。
「いっぱいえっちしような♡トラゾー♡」
「覚悟しとけよトラ♡」
「トラゾーさんのこといっぱい愛してあげますね♡」
「トラゾーに愛されてるってこともっと自覚させてあげるよ♡」
「〜〜〜〜!!」
いつも以上に鋭くなるみんなの目にきゅっとお腹が疼く。
「はぃ♡」
愛させるのも傷付けられるのも、みんなじゃなきゃ嫌だから。
握り込んでいたぺいんとの手をもっと強く俺は握った。
コメント
4件
可愛いーーーーーーー(キャパオーバー) ペンちゃん元剣道部だしね、足速そうけどすぐバテてそう トラゾーさんが本当に声が♡♡♡だというのが言われてるのか気になって調べたら結構Tik Tokの方にいてびっくりした 普段は結構低い声なくせに楽しそうにするときちょっと上ずったり驚いた時の声が最高にかわいい 実写のイナリさんとの新婚旅行みたいなやつでめっちゃニコニコ笑ってってさすがに母性芽生えた
長い長い! あと尻すぼみすぎる…! ダメや、文章下手くそになってきてる…(;ω;)
めっちゃ甘々で尊すぎて頭おかしくなりそう〜〜!!😭💕✨ トラゾーが「愛されてる自覚」した瞬間の描写、エモすぎて心臓ギュッてなったよ…!普段は守られる側だけど、最後に自分からお誘いするのが精一杯で震えてるの、可愛いとか通り越して尊い…!4人の愛の重さも感じたけど、トラゾーがそれを受け入れてるのがもう最高すぎる。続きはまだあるの?この後の「ぶち犯し」、想像しただけで顔がニヤけるわ…♡