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黙示録
2006年 3月4日 14時38分 私、黙示録こと高波舞姫は、熊本県のとある病院で生まれました。
母は私を17歳で産んだみたいです。
3178gの大きい子、と母子手帳に書いてありました。
私は5歳まで熊本県で暮らしていました。
私には、双子の妹が居ました。
2011年 4月18日 この日が私の記憶に残る1番鮮明に覚えている記憶です。
全て覚えています。
インターホンが鳴りました。
宅配便かな?と言いながら母親が玄関へ出ました。
その後すぐに大きな物音が鳴ったかと思った次の瞬間、父親よりも大きい男の人が包丁のようなもので妹と父親を刺しました。
私は咄嗟にベッドの下に隠れ、幸い見つからずにやり過ごせました。
男は数分程家を物色し、ベランダから外へ逃げていきました。
私は訳も分からなくなり、一目散に玄関へ向かいました。
そこには、胸を刺されて血だらけになって壁に寄りかかった母の姿がありました。
幼い私には何が起きてるのかは分かりませんでした。 ただ、普通では無いことは理解しており、ずっとお母さん、お母さんと叫び続けたのを覚えています。
息も絶え絶えになりながら最後に母が言い残した言葉は、「まきちゃん、あなたは必ず幸せになってね。私はもうここでまきちゃんとお別れしちゃうけど、私はずっとあなたの味方だからね。」でした。
その後、隣の部屋に住んでいたおばさんが気付き、警察に通報しました。
私は保護され、隣のおばさんの家に行きました。
父親は首を切られ、妹は頭を刺され、2人とも即死だったみたいです。
この事件はメディアには報道されず、犯人もまだ掴まっていません。
私はその後、小学校6年の卒業までを孤児院で、中学入学前に母の兄にあたる伯父夫婦の家に娘として養子に入る事となり、義父義母と共に神奈川県へ移住ました。
私はその頃、自分の性に疑問を持っており、男の様な名前にして、男として生きていきたいと言う旨を伝え、届出をし、下の名前を利空と変えました。
それが今のミラティブの活動名りく丸@Mocshiの由来となっています。
あの事件で私は心に深い傷を負い、人の流血や包丁を見ると、その時の光景が突然フラッシュバックし、失神してしまうようになってしまいました。
性格が捻じ曲がり、中学に上がる頃には、私は本当に女なのか、違うのでは無いか、そう考えるようになりました。
あの日から、全てが怖く、全てが信じられず、全てが敵になった。そう感じるようになりました。
そして、私は男として、周りにも、自分にすらも嘘を吐いて、全てを騙して生きよう。そう決めました。
男を演じれるように、必死に男声を練習し、身長を伸ばし、髪は短く、胸は胸つぶしで目立たなくし、一人称は俺もしくは僕と言うようにして、誰がどう見ても男と言うような人になりました。
そして私は、2020年に脱獄ごっこと言うゲームの配信者として、ミラティブを始めました。
活動当初は、「プレイが下手」、「変に声が高くて気持ち悪い」と言われていましたが、ゲーム練習と声の練習を重ね、1年が経つ頃には「声かっこいい」、「イケボじゃん」、「ゲームも上手くなってきたね」、そう言ってくれる人が多くなってきました。
ですが、脱獄ごっこがサービス終了し、配信のモチベーションが無くなってしまい、引退を宣言した一ヶ月後に配信活動を辞めてしまいました。
母は高校生の時、バンドのボーカルをしていたらしく、小さい頃はお母さんみたいな歌手になる!とよく言っていたのを思い出し、歌い手になりたいと思うようになりました。
そして歌の練習を重ね、黙示録として歌い手デビューをしました。行く行くは歌手となり、母親が遺した言葉の通り、幸せな人生を送りたい、そう考えています。
今は少しづつ自分と向き合うようになり、自分らしい自分で居られるようになれたと思っています。
今はフラッシュバックの頻度も減り、女として生きるようになり、やっと普通の人間に戻ってきてる、そんな気がします。
歌い手活動を始めて3ヶ月が過ぎました。
まだ知名度はゼロに等しい程に無く、高いクオリティのものはあまり出せておりませんが、これからも引き続き歌い手活動を頑張って行こうと思います。
この先も私、黙示録の応援をよろしくお願いいたします。