××たい 完結

《》⇠甲斐田くん。

『』⇠弦月さん。

〖〗⇠長尾さん。

家から出たくない訳では無いのに。

外に出るのは平気なのに。

人と会うと疲れてしまう。

何でだろうか。

人と会う事が無ければ仕事なんて出来ないのに。

別に特別な理由なんてもの無い。

いじめに合ってる訳でも。

人間関係が上手くいってない訳でも。

なのに。

どうして。

こんなにも、

疲れてしまう、？

誰かに相談でもすれば何か変わるのか？

…弦月に相談してみるか。

《弦月。今大丈夫？》

『大丈夫！』

『どうしたの。甲斐田から連絡なんて。』

『珍しいね。』

《いや、ちょっと。相談があって。》

『何かあった？』

《最近。僕なんかおかしくてさ。》

『ねぇ。甲斐田。』

《何？》

『長尾もいるグループLINEじゃダメ？』

《え、いいけど。》

『OK！じゃあ、そっちで相談聞くから。』

《うん。》

そうか。

最近は、弦月や長尾に配信に誘われても。

ずっと断ってた。

その他の事でも。

ずっと。ずっと。

そんな奴が急に相談があるなんて言ったら。

そりゃあ、長尾も呼ぶよな。

『晴くん。』

〖晴ー。〗

【相談って何？】

《ごめん。長尾まで。》

《そんな、対した事じゃないんだけど。》

【うん。】

《最近なんか、僕おかしんだよ。》

《別に人間関係が上手くいってないとか。》

《いじめに合ってるとか。》

《そんな事ないんだけど。》

《何か。疲れちゃってさ。》

《人と会うと。》

〖あー。だから最近呼んでも来なかったんだー！〗

《それは、ごめん。》

『謝る事なんてないよ。』

『何で、人と会うと疲れちゃうの？』

《分かんないだよ。》

《それだけなんだよ。》

《本当に。》

【うん。】

《なのに。》

《なのにさ。》

『晴くん？』

〖晴ー？〗

《違うの。》

『何が？』

《ただの疲れだろ。って思ってたのに。》

《なんでか分かんないけど。》

『晴くん、！』

〖晴、！〗

《助けてｯ、。》

《ねぇ。》

《辛いよ。》

『そっか。』

《疲れたよ。》

〖休んでいい。〗

《僕知ってるよ。》

『ん？』

《二人だって。》

〖うん。〗

《二人だって、人と会った時。》

《笑えてないでしょ。》

『…ばれてた？』

〖まじかー。〗

『ねぇ晴くん。』

『景くん。』

【ん？】

『同じ気持ちを抱えてる同士。』

『三人で。』

『長い長い逃避行の道でも走ろうか。』

〖…あぁ。〗

《…うん。》

『誰にも見つからない。』

『綺麗で静かな場所へ＿。』

〖そうとなれば！準備するぞー！晴！〗

《…うん！》

『ふふっ。』

良かった。

二人に相談して。

良かった。

気付いてもらえて。

〖お、晴ー！こっちこっちー！〗

《ごめん！遅れちゃって！》

『全然いいよ！僕達も今来たばっかだし。』

『じゃあ、行こっか！』

〖行くぞー!!〗

《長尾迷子になんなよー？》

『ほんとにね！』

〖わっーてるって！〗

本当に大丈夫か。

此奴。絶対何処かしらで迷子なるぞ。

『ねぇ、晴くん。』

《藤次郎。》

【長尾は!?】

《もー！だから言ったじゃん！》

『何で！さっきまで一緒に居たよね!?』

《それでも迷子になるのが長尾だよ。弦月。》

『そうだった…。』

〖お！はるー！とーじろー！〗

【あ！居た!!】

〖お前ら何処行ってたんだよー！〗

【お前だよ!!】

〖あぇ？〗

『まぁいっか。見つかったし。』

《そうだね。》

『もう僕達から離れないでよ！』

〖はーい！〗

【此奴。何処。】

〚お兄さん達、初めて見た！〛

【え？】

〚何処から来たのー？〛

【え、あ、桜魔皇国って知ってる？】

〚桜魔…？〛

《わかんないか。》

〚うん。〛

『君達お名前は？』

〚私は、とわ！〛

〚私は、せつな！〛

『とわちゃんとせつなちゃんね！』

〚うん！お兄さん達はー？〛

《僕は甲斐田晴！》

『僕は弦月藤次郎！』

〖俺長尾景！〗

〚晴さんと弦月さんと景さん！〛

【うん！】

〚あ、じゃーね！また今度！〛

【え、あ、うん！】

《凄いな。》

〖晴よりコミュ力高ぇぞ。〗

《うるさいな！》

『ふふっ。』