小悪魔

渡辺と宮舘は対等ではない。

圧倒的に渡辺が上だ。

いつも宮舘は我慢するか、諦めるか。

何事においても。

渡辺はそれが分かっているから始末が悪い。

渡辺ーコーヒーメーカー買おうぜ。

宮舘ー挽いた豆でコーヒーが飲みたいの？

渡辺ーだめ？

宮舘ー別にいいんだけど。

渡辺ーじゃあ決まりな。

宮舘ーうちに置くの？

渡辺ーここに置かなくてどこに置く？

宮舘ー翔太んち。

渡辺ー嫌。

宮舘ーうちで結構です。

渡辺ー美味しいコーヒーの淹れ方、康二に聞いてよ。

宮舘ーはいはい。

渡辺ーあっ、気に入らない返事。

宮舘ー翔太は自分で淹れようと思わないのね？

渡辺ーうん。

宮舘ーあっさり認めた。

渡辺ー俺は、涼太が淹れた美味しいコーヒーが飲みたいの！

宮舘ーこの小悪魔め。

渡辺ーふふふ。

何を買えばいいか向井に聞く。

きっとガリガリやりたいと言うから、手挽きのコーヒーミルを買うことにした。

後いる物を向井に教えてもらって買いに行く。

宮舘ー翔太、豆挽く？

渡辺ーやるやる。

ガリガリ・・

渡辺ーいいなぁこれ。

宮舘ーやりたいだろうと思って手挽きにした。

渡辺ー涼太、ありがと。

可愛いお返事いただきました。

楽しそうに挽いてる。

渡辺ー美味しい！

宮舘ーね、美味しいね。

渡辺ー涼太、やれば出来るじゃん。

宮舘ー豆挽いたの翔太ね。

渡辺ー俺のおかげ？

宮舘ーそう思っているけど？

笑い合いながらコーヒーを飲む。

渡辺は言うのだ。

「目黒にも飲ませてやりたいなぁ」と。思わず「作って持って行けば？」と言ってしまう。

でないと、この家に呼びかねない。

渡辺ー明後日、仕事一緒だから作る。

宮舘ー皆んな一緒でしょうが。

渡辺ーだから！淹れていく。

宮舘ーどうぞ？

渡辺ーバカ、淹れ方知らんし！

宮舘ー素直に教えてと言いなさい。

渡辺ー帰る！

宮舘ー分かった、分かりました。

渡辺ーん？

宮舘ー教えます。

渡辺ー最初からそう言え。

この〜と思っても可愛いから勝てない。小悪魔って嫌い。

完