テラーノベル
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けたたましい目覚まし時計の音で目を覚ます。そういえば昨日の会議の時にLAN君が「明日は早いから、全員アラームか目覚まし時計セットして!今、すぐに! 」
って言ってたなぁ。LAN君が言ってなかったらなつくんみたいに寝坊するところだった。
目覚まし時計を消しながら時刻を見ると、
(6:13)
になっていた。けだるい体を起こしながら、朝食のしたくをする。スタジオの集合は8時。駅まで歩くので15分、スタジオの最寄り駅まで30分、駅からスタジオまで15分かかるから、家を7時に出ないといけない。
朝食をとって、身だしなみを揃えて、忘れ物がないか確認したら。
「いってきまーす!」
「おはよー!」
危ない危ない。歩いている時に周りに気を取られて電車に乗り遅れるところだった。まあ間に合ったしいいよね!
「おはよ。こさめちゃん。俺まだねみぃよ…」
「ちょっとすっちー!こさめだって眠いんだからね!頑張ってよ。」
「らんらん来るまではいいっしょ。おやすみ…z」
「ちょすっちー!」
「おはー」
「あ!なつくんにいるまくん!すっちーどうする?」
「LAN来るまではそっとしとこうぜ」
「じゃ俺も寝よっかなー。どうせまだLAN来ないだろ。」
「え。なつくんがそういうことこさめも寝る!」
「いるまくんも一緒に寝よ?」
どうせだったらみんなで寝たいもん!
「俺は…」
「いるまくんも眠そうなのわかってるよ?素直になりなよ。」
「…俺も寝る。」
やったー!これで仲良くみんなで寝れる!
15分後
「今日も仕事漬けかあ…今日もがんばろ、らんらん。」
「そうだなーちょっと遅刻したしあいつらさわぐ…」
「どしたんらんらん。スタジオ入ったら急に黙って。」
「…。えちょっと!こさめやすっちーはわかるけど、なっちゃんにいるまくんまで寝てるよ!」
「みこと、いったん耳ふさいでて」
「?」
うるっさ。耳キンキンする。
「うるせえぞこのポンコツリーダー!💢もうちょっと起こし方つーもんがあるだろ!」
「そうだそうだこのイキリ高音厨!」
うわなつくんといるまくんめっちゃ切れてる。こさめもなんかいうか。
「そうだぞ、このスケベリーダー!」
「はあ?なんだよ寝てたくせに反省もしないで。」
「らんくんだって遅刻したくせに、反省してないじゃん!」
「ぎくっ」
ん?そういえばみこちゃんも遅れて来てなかったけ。
「おーい。みことー。なに逃げてんだー?」
「えっと…そうだすっちー起こさなきゃ」
「逃げるなー!」
「zz もう、うるさいな…」
「あ 起きた」
「よし、全員そろったことだし、収録始めますか」
あ さらっと遅刻のこと流そうとしてる。
「まだまだ言い足りねえけど時間もないしな。とりあえず収録するか。あとで覚えてろよLAN。」
今日のうちに収録して、それの分解頼んで、しかも動画用に編集も終わらせないといけないから、ケンカしてる場合じゃないか。
「はいはい。」
「じゃあ早速収録するよ。」
メンバー全員でスタジオに入って、ヘッドホンを着ける。マイクを持って、歌おうとした。
「じゃみんな、せーので歌い始めるよ。せーの」
「♪ジグザグの」
「ごめんみんなちょっとタンマ」
なつくんがみんなの歌を止めた。
それもそのはず、自分の歌声とは思えないほど、音程が外れた声がでたからだ。
「こさめ、なんか声変じゃない?」
「そんなことないよ!ほら、もう一回やろ!」
もう一回歌ってみよう。たまたま外れてただけかも。
「じゃあ再スタート。せーの」
「♪ジグザグの」
「♪意地になって」
「♪Rec Booth 響く」
「♪春も」
「♪相容れぬ殻に一人」
「♪夢の続きの」
みんな一斉に自分のオリ曲をいつも通りの感覚で歌い始めたつもりだった。
『え』
今度はほとんど全員が音程を外した。自分たちから出たとは思えないほどゆがんだ声。その後、何度リテイクしても、音程は外れたままだった。
「俺らがこんなに歌が下手なわけないだろ!!!」
いるまくんはそう言いながら下を向いた。久しぶりに、こんなに怒っているいるまくんを見た気がする。
けどそんな中一人だけ、いつも通りの音程で歌ってもいた。すちくんだ。すちくんだけは、音程を外すことなく歌っていた。人の感情を読むのが苦手なこさめでもわかる。見るからに、すちくんは申し訳なさそうで、とてもつらい目をしていた。
「…今日のところはここで解散しよ。たまたま喉の調子が悪かっただけかも。けど、一応明日全員で病院に行くよ。企画のほうは検査終わってからもう一回スタジオで収録します。お疲れ様でした!」
そう、LANくんが言っても、こさめたちは自分しか聞こえないぐらい小さな声で返事をするだけだった。
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