存在価値。
一度は聞いたことがあるでしょう。
自分に生きている意味はあるのか、価値はあるのか。
ある人はこう言うでしょう。
『生きている価値は人間に生まれた時点である』
と。
またある人は言うでしょう。
『そんなものはない。自分は何もできないから』
と。
さて、貴方はなんと答えますか?
これは生きる価値を見失った彼女と、彼女に価値を与える者の物語___
_________________________
「見て!お母さん!学校のテストで100点とったの!」
「あら!すごいわね!!この調子で頑張りなさい?」
「うん!」
普通の家族の会話はこうだろう。
それなのに、
『お母さん見て!テストで80点取ったの!』
「…だから何?妹は100点だったわよ。せめて妹を越してから言いなさい』
『…ごめんお母さん、』
なんでこうも違うのだろう。
昔から妹は私よりも優秀だった。
頭もいいし、運動神経もいい。何より愛想が良くて可愛らしく、いつも元気で友達に囲まれている。
反対に私は、
頭は悪いし、運動神経は人並み、そして人見知り。かわいらしいわけでもない。
ずっと、ずっとなんでこんなに差があるんだろうと思いながら生きてきた。
私は”努力”が苦手。だから勉強ができない。なぜかやっても頭に入らない。
だから必死に勉強した。
どれだけ頭に入らないとしても。ちょっとでもかけらでもいいから頭に入ってくれればと思いながら。
そして今まで平均以下ばっかだったのを大幅に伸ばして、80点と言う私とっての高得点を出した。
それなのに。
『なんでなの、(泣』
しばらくして。父が交通事故で亡くなった。
居眠り運転の車が父にぶつかって来たようだった。
父は唯一私の味方だった。
だからこの前のテストも、
「頑張ったね」
と、褒めてくれた。
私はこれだけでも嬉しかった。
なのに、そんな父が死んだ。
それから母は私を無視するようになった。
暴力を振るわれていないだけまだマシだろう。
だが、
「あら、貴方まだ生きてたのね」
「あらまたやってるの?無能なんだから勉強したって意味ないのに」
そんな冷たい言葉が母の口から流れてくる。
そして、
「まだ生きてたの?さっさと死ねばいいのに…ボソッ」
なんて言われる。
実の娘に向けるような言葉じゃない。そう思いながらも。
実の親に”生きる価値”を否定され、幼いながらにショックを受けた。
私は即座に家を飛び出した。
誰もいない、遠くまで。
どんだけ走ったかわからないが、遠くまで来た。
ザァーと、波の音がする。
『海…』
久しぶりだな、海なんて。
ここで海に入って沈んだら私の人生は終わる。
1歩ずつ、進んだ時
「ねぇ、こんな夜に何してるの?」
「危ねぇから、こっち来い」
_______私を救ってくれた、2人が現れた。
______________________________
“生きている価値”ってなんだろうと思いまして。
なんか私の尊敬様方が、辛い時期らしくて。
そんな時に出す話じゃないだろう、と思ったんですけど。
なんか、死にたくなるじゃないですか。生きてたら。
私普段明るいけど死にたいなぁ、とはよく思ってて。
この話に出てくる勉強のやつとか、私の実体験をいじった感じなんですよね。
あ、こんなひどい言葉浴びせられてないです。
でも私弟がいるんですけど、私より出来が良くて。
いつもしんどいんですよね。
だからこれ作りました!
身近に救ってくれるような人がいなくても、誰かの歌、小説などで小さな希望でも見つけてくれればいいなって思って。
私にできることなんて何もないけど、
長くなりましたよね、では。
明日の貴方が見つけられますように。いってらっしゃい
コメント
18件
琥珀様ぁ、私も姉と全部比べられますよ、
分かりますよ!琥珀様! 私は逆に琥珀様からした弟の方なのかもしれないですけど、私の弟勉強できなくて、母親は逆に私にばかり期待して。学校でも昔スポーツができたからって…今も学校の人に期待されて。どこに行っても期待の二文字のプレッシャー。 辛いです。正直私今もタヒにたいなって思ってます。頭が、勝手に生きる意味って?価値って?って考えることもよくあります。 でも琥珀様の作品が助けです。いつもありがとう!