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水赤詰め

7 - ほぐれる

♥

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2025年09月06日

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※同棲、体調不良、多分甘々、短い



________




「ん…」


頭がじんじんと痛む感覚で目が覚める。

部屋の中は薄暗く、時間をふとみればまだ6時半頃だった。昨日寝た時は2時を過ぎていたはずなのに。

そういえば、天気予報雨だったな……なんて思いながら頭痛の原因を察する。


「…ていきあつ……」


雨が降れば大抵こうなる。動くことも億劫で仕方がないが、このまま寝転んでいても埒が明かない。そう思い、動く気のない身体に鞭を打ってなんとかベッドから身を起こす。


「っ、いたい……」


痛みに気を取られて足元が少しおぼつかない。壁に手を付いて身体を支えながらリビングまで薬を飲みに行った。




「くすり…」


薬局に売っているようなどこにでもある鎮痛剤を、規定量口に放り込み水で流す。

これで幾らかマシになるだろう。とはいえ、薬が効くのは少し時間がかかる。それまで耐えなきゃいけないことを考えると気が遠くなる。時間の流れが遅く感じてしまう。


「はぁ……」

「おはよ…どしたん?」

「ぁ、」


後ろから物音がしたと思えば、まだ眠たげな目を擦りながら挨拶をするれるさんがいた。


「ごめん、起こしちゃった…?」

「ちゃうから大丈夫、勝手に起きた」


いつもそれなりに遅くまで作業をしているれるがこの時間に起きているのは珍しい。

ちむも同じようなものだけど、れるさんにはしっかり寝て欲しいのに。僕が音を立てすぎただろうか。れるさんは気を使ってくれているのかも。

…なんて、よく考えればそんな訳もないのになんとなく自分を責めてしまう。どれもこれも低気圧のせいだ。


「…頭痛い?」

「ん」

「作業とか、どうする?」

「……今日はできない…たぶん、だめな日」


いつもなら薬を飲んだら少しは作業できるのだが、今日は到底できる気がしなかった。身体が異様に重いのはきっと、今日がどうしても動けない日だから。

たまに訪れる動けない日。低気圧と重なるなんて運が悪い。ただでさえ動けない自分が嫌になるのに、体調不良も相まって更にブルーになってしまうじゃないか。


「…っ」


いたいし、しんどいし、おもい。

やらなきゃいけないこと、たくさんあるのに。


色々考えていたらなんだか泣きそうになってしまう。余計な心配はさせたくないなと思って、少しだけ早足で自室に戻ろうとれるさんの横を通る。


「…れるも今日はだめな日かも」

「ぇ、」


そんな言葉を聞いて思わず振り向いてしまう。目に映ったれるさんは穏やかな笑顔だった。


「さ、部屋戻ろうや」

「ぁ…ちょっとまっ、!」


れるはぐっと僕の手を引いて僕の部屋の扉に手をかける。そのまま遠慮なく中に入った。


「ぉわ!」


僕の手を引いてベッドに倒れ込む。れるは僕を抱きしめたまま寝る体勢に入った。


「せまい…!」

「しゃーないやんシングルやし」


絶対抱き枕にされてる。しかも僕の方が背高いのに、れるが僕の頭に顔を埋めてるからなんかちむが小さいみたい。むかつく。

心で悪態をつきつつ、れるの優しさに触れて嬉しくなっている自分がいる。


「…いいの?」

「なにが?」

「……いや、なんでもない」


「…ありがと」



気がつけば苦しかった心はぬくもりで解けていて、頭の痛みもそれなりに引いていた。

これをれるさんのお陰なんて言いたくないけれど、今は目の前の熱に寄り添っておこうと思う。

ぎゅっと強く抱きしめたそいつの身体は、いつもよりも大きく感じた。



________




偏頭痛持ちじゃないので表現に困りすぎた。



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