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とあるスレに触発されて書くしかなかったやつ。
自分用で書いてたけどお蔵入りするには勿体ないからここで供養。
※暗い
※轟くんが病んでる
※A組が皆死んでる
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暗雲の隙間から水面を揺がすように、一条の光が微かに地を覆う。
夜明けの兆しと共に訪れる耳が痛いほどの静寂が容赦なく俺に終わりを告げる。
そう、この世界はもう全て終わったのだ。
混乱も平穏も。
俺は歩いた。
歩くしかなかったからだ。
貧血の頭に自分の足音だけがぼんやりと響く。
まるで俺置いて宇宙の時間が止まってしまったているようで、一層不安を煽る。
俺は、そんな心すらも置いてけぼりにするために歩いていたのかもしれない。
わからない。
なにもわかりたくない。
ふと、足を止める。
いや、止まった。
点滅する蛍光灯が軈て光を失う様に、或いは溜まっていた飲料水を全てコップに注ぎ切ってしまったように。
なにがトリガーかは分からず、ただその時自然に もう歩けないと思ったのだ。
足が上がらなくなった。
目が乾く。
全身から血の気が引く。
なのに頭は熱い。
いや寒い。
視線を地面に移した拍子に水がポタリと落ちていくのが見えた。
雨か、こんなに晴れてるのに。
頬が濡れていく。
どうでもいい。
___苦しい。
戦いで負った傷が痛む。
疲労で体がだるい。
血も出過ぎた。
多くのものと向き合ってきた。
自分が手にすることの出来なかった普通の生活、親父の虐待紛いな教育、荼毘の存在、壊れてしまったお母さん、厄災の煮凝り、火の不始末。
自分が今まで押し殺してきた、見なかったことにした、生きていく途中で捨て置くしかなかった、全て。
家族と言う存在の全てに触れて、血を流しながら戦って、
…
その結果得たものはなんだ。
俺は間違えたのだろうか。
飯田を置いて行かなければ良かった?
もっと早く緑谷のサポートに行けば良かった?
いや、個性伸ばし訓練をもっと詰めていれば、
違う、意地なんか張らずもっと早く炎も扱える様になっていれば、
あの時お母さんを守れるくらい強かったら、
燈矢兄と話せていれば、
寄り添えていれば
頑張れていれば
俺が、産まれてこなければ、
苦しい。
考えれば考えるほど
苦しい
苦しい苦しい苦しい
息をするのはこんなに苦しかっただろうか。
というか、本当に息が苦しい、
「………っは、?」
途端、今まで自分が呼吸をしていないことを自覚する。
「っは、ぁ、は、はっ……っ、っ」
全身から意思がなくなったみたいに脱力した。
呼吸一つが難しい。
呼吸一つすら今は耐えられない。
もう、無理だ。
もう休みたい。
休ませてくれ。
頭の奥で休んでいる場合かと叱咤の声が聞こえる。
それがやけに胸に引っかかった。
少しだけ休みたい。
_だめだ、もっと頑張らなかったからこうなった。
全部忘れたい。
_楽になろうとするな俺なんかが。
終わってしまったらしい全てを、今だけ。
_許されるはずがない。
、眠たい。
立つことも横になることも出来ず、ただ重力に押しつぶされて沈んだ。
俺も、このまま、死んだら
___みんなのもとへ、いけるだろうか
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※次話、若干グロ注意※