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nanana
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父さんに促されるまま先にお風呂に入らせてもらった
久々に入る実家のお風呂はたまらなく気持ちが良かった
入浴剤も入れていいって言ってくれたし
母さんがお風呂に入る前に
入浴剤を選ばせてくれた
母さんの持ってる白いカゴの中には
緑とか黄色とか種類豊富だったからなににしようかと迷っているつもりだったのだが
気づけば真っ先にピンクを手に取っていた
やけに手がちくちくするなと思ったら
母さんは少し笑った
多分知ってるんだろうな
なんで俺がこの色にやけにこだわるのか
…俺自身よく分かってないのに
親ってすごいなぁ、とか思った
風呂上がりでさっぱりほかほかしていると
母さんが
「アイス食べる?フルーツだけど」
「うん、」
母さんが冷凍庫から取り出したのは
いちごのアイスだった
詳しく言えばバニラアイスの中や周りに凍ってシャーベットみたいになった
いちごジャムがついたアイス
あまりみたことがないアイスでびっくりする
だけどとてつもなくおいしそう
母さんからアイスをもらい
袋を開けて一口齧る
するとその瞬間に広がる甘い口溶けに加え
しつこすぎない甘さといちごの少しの酸味が
ベストマッチしている、
「…うま」
「ふふ、でしょ?いちごジャムいいの使ってるらしいからね」
「そうなんだ、どこの?」
「確かソノいちごジャムって名前だったと思うわ」
「へぇ…」
俺は片手にアイスを握ったままスマホを取り出し調べてみる
「 ソノいちごジャム 」
検索ボタンを押すと
公式サイトが出てきた
タップすると
写真一枚が貼られていた
ソノいちごジャムを手に持っているイケメンだった
どこの俳優さん?と思いさらにスクロールすると
まさかのこのイケメンが生産者であることが書かれていた
曽野さんが開発したと公式ページにデカデカと書いてあった
「 曽野舜太さんが開発したソノいちごジャム 」
何度読み返しても当たり前だから
曽野さんこのイケメンさんが開発したと書かれている
すごいなこの人、俳優さんでも売れそうなくらいに顔立ちが整ってる
というかどうしていちごジャムの生産を?
とスクロールしながら思っていると
横動画のリンクが貼られていた
題名は
「曽野さんに質問!なんでいちごジャムを作ろうと思ったのか!」
だった
まさに今俺が知りたいこと
迷わずタップして動画に飛ぶ
画面には曽野さんが手を振りながら
ニコニコこちらをみている
「こんにちは!曽野舜太です!」
元気のいい挨拶、しかもいい声だ
話し方というかイントネーションでなんとなく
関東なんだろうなとわかる
挨拶が済むと早速本題に入る曽野さん
「なんで、いちごジャムを作ろうと思ったんですか、、質問ありがとうございます!」
少しうーんっと悩んだ後
にぱっとまた輝く太陽のような笑顔で
質問に答えてくれた
「 昔好きだった子が僕の家のいちごジャムを食べてとっても美味しいって言ってくれたんです。
…まぁ要するに好きな子に僕の作ったいちごジャムをまた食べてもらいたいと思ったからです、ね」
「一途〜」
「なにが?」
「あぁ、いやなんでも」
俺はスマホを閉じ、またアイスを一口二口齧る
ひんやりとした甘い味がクセになりそうだ
…一途、、
少し考えてみる
ずっとはやとくん一筋だった、この人生
もちろん仲のいい友達もいるけど
はやとくん以上に心を許せる相手は
中々できなかった、というかできなかった。
だけどそれでも不思議と寂しくはなかった
ずっと思い出の中で生き続けているから
はやとくんとの思い出は色馳せたりしていない
むしろ日に日に繊細になっている
忘れられない人なんてそんな遠い人じゃないはずなんだけどなあ
口の中は甘いのに
現実は苦くて嫌になる
このアイスみたいに溶けてしまいたい
汚い自分を洗い流したい、
「まぁ無理か」
コメント
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あじさい。さん、第7話読んだよ〜!実家のお風呂からいちごアイス、そして曽野さんの話...日常の穏やかな流れの中で主人公の心の動きがじんわり伝わってくる話だったな。特にアイス食べながら「一途」について考えるとことか、甘い味と苦い現実の対比がすごく切なくていいんだよね。あの「まぁ無理か」って独り言にグッときたよ。美味しそうな描写ばかりでお腹空いてきたわ(笑)