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「行ってきます!」

周りと比べてなんの見劣りもない普通の家を足早に俺は家を出た。

出てすぐの電柱がある曲がり角を曲がって2キロほどの交差点。赤信号を待っている人が自分合わせて3人。

1人はサラリーマン。1人は中学生。そして自分、ごく普通の髪型をしている大してモテない顔をした大学3年生である。

片足を立てポケットに手を入れてだらしなく立っていると、横から髪の長い女の子が飛び出した。「えっ、ちょっ!」咄嗟に女の子の手を握り、何とか自分の方に寄せることが出来た。

「何するんですか!こんなに短いのに長い信号待ってられないですよ!」

(たしかに長いな) と共感する自分に驚きながらも、その女の子に言った

「長いからって信号無視して車が来てる中渡ろうとする馬鹿がどこにいるんだよ…」

「ばかっていいましたね!ひどい!」

明るい茶色の髪した中学生ぐらいの風貌をした女の子が逆ギレをしながら言ってくる。

「君中学生でしょ?信号無視をしたらダメって先生に言われなかったか?」

「言われました…って中学生じゃなくて大学3年生なんですけど!?」

…驚いた。パッと見ただけだと中学生にしか見えない。長いまつ毛、華奢な体、オシャレし慣れてない服装。誰だだって間違えるだろう。

「今絶対そうは見えないって思ってますよね!こんなちっちゃい子が大学生なわけないって!」

図星をつかれた。なんて返せばいいか困っているところに追い打ちをかけてくる。

「それに!人を見た目で判断したらダメって先生に教わりませんでしたか?」

「ほら、青になったぞ。」

「逸らしましたね?まぁ、いいですよ。もう会うことは無いだろうし!」

女の子は走って行ってしまった。方角的に同じ大学だろうか?そんなことはどうだっていい。たまたま、信号で助けただけの女の子……

今日、君のいないこの場所で。

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