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コメ失礼します。 数少ないcpの短編ありがとうございます!!!!泣 良すぎてブクマまでさせて頂きました...!!!! お時間があればで構わないのでymoi×knmcの短編をもう少し下さらないでしょうか...!! 駄目だったら全然大丈夫です💦 改めてありがとうございました!!
ピアス開けたことないので想像とネットでの情報に頼っております!私は注射で泣きそうになるので多分一生あけられない!! なんかアレキサンドライト先生って誇張されすぎてどんな感じだったか忘れますよね
僕の瞳はぁッ!!アレキサンドライトッッッ!!!!!
っていうのをこれ書きながら思い出しました
あれ、こんな言い方だったっけ…?
文才なんかありません。
案の定駄文。駄文。
cpはどこかに記載してます。
主はにわかです。解釈違いがあると思います。
※ご本人様には関係ありません。
付き合ってる
『夢追さん!ほら!早く!!』
「無理!あたしには無理よ!?そんなの!」
今現在、自宅のライブハウスにて泊まりに来た剣持さんに迫られてます。
『えぇー、なんでですか、…..夢追さんにやって欲しいのに…』
ピアッサーを片手に拗ねた表情をする剣持さん。
そう、ピアッサーだ。
要するに、俺にピアスを開けてほしいと強請られているのだ。
「ん”ー、でもゆめおが剣持さんの体に風穴開けるって思うと…ちょっといやかも」
『いや言い方怖いな』
うーん、と唸りながら本音を口にすれば、言い方が怖いと顔を顰められる。いや流石に風穴は冗談みたいなものだけど。
『なんか重く考えすぎてません?片耳にピアスあけるだけですよ?』
「そうは言うけどねぇ…ピアス結構痛いよ?大丈夫なの?」
『…どのくらい痛いんです?』
「人によっては涙出る」
『っん”ー』
今度は剣持さんが唸る番だった。
まあ、耳たぶなら軟骨とかに比べれば痛みも軽いとは思うし、泣く人は少ないだろうけど。
『…….でも、それでも開けたいです』
かなり間を置いてそう言い切られれば、流石に少し悩んだ。
若干頭を抱えたが、当の本人は本気らしく、僕のベッドの上に座ったまま動こうとしない。僕がわかった、と言うまで動く気はないのだろう。
「…そもそも、なんで急にピアスなんて言い出したの?」
悩んだ末に、とりあえず事情を聞くことにした。
『だって、僕の周りしてる人多いんですよ。ろふまおとか、くろのわも…..夢追さんだってあけてるでしょう?』
「まぁ…」
『…それに…….』
そこまで言って剣持さんが言い淀んだ。顔をほんのり赤くしながら、口を開けたり閉じたりを繰り返している。大人しく待っていれば、やがて小さい声で言葉を紡いだ。
『…..こ、恋人とお揃いのピアスとか、憧れるじゃないですか…』
「え」
思わぬ答えに思考が停止して、無意識のうちに聞き返してしまう。
「今、なんて?なんて言ったの?」
『…おじさんになると耳まで遠くなるんですか』
「いやお兄さんって言いな?うん、まだ…まだお兄さんだ、うん…..」
『アラサー…』
「剣持さんだっていつかはこうなるかもしれないんだからね??」
軽口を挟みつつ、どうにかできないものかと思考をめぐらせる。
別に、ピアスを開けることに対して反対なわけではないのだ。お揃いのピアスだってしてみたい。ただ、自分が剣持さんにそういったことをするのが、なんだか変な気分になるというだけで。
「まあでも、学校の校則とか…」
『うちの高校そういうの緩いので大丈夫です。一応先生にも相談しました』
「親御さんとかには…」
『刀也の好きなようにしなさい、と』
「別にゆめおじゃな…」
『夢追さんがいいんです』
「…….」
もはや食い気味に言われて撃沈する。
いつもなら回る口が、今は全く仕事していない。
『そんな嫌そうな顔しなくても…』
「だって怖いじゃん!!ピアスとかさぁ!」
『いや開けんのは僕だよ』
剣持さんはムッとした表情をして、こうなったら、と制服のポケットを探りだす。
そうして、やがて小さい箱を取り出した。
「…なにそれ?」
『開けてみてください』
言われた通りに箱の蓋を外せば、中から1組のスタッドピアスが出てくる。先の方に1つだけ赤色の石が付いたシンプルなもの。
「…これ…..」
『お揃いのもの付けたくてわざわざ買ってきたんですよ』
「えぇ…そんなのさぁ…」
にこにこ、というような表情を浮かべる剣持さんに、内心動揺する。ここまでして俺に開けさせたいのかこの人。
『あと、ちなみになんですけど、』
『その赤いやつはアレキサンドライトです。流石に天然石ではないですけど。…夢追さんなら知ってますよね?』
うん、まあ、アレキサンドライトなら知ってるけど。五大宝石とかにも入ってたはずだし。確か…
「白熱光のとこだと今みたいな赤色になって、自然光だと緑色に変わる宝石…」
そこまで言って、はたと気づく。顔をあげて剣持さんを見れば、ふふん、とでも言いたげに語り出す。
『その通りです。昼間は僕の色、夜は夢追さんの色…..中々に粋でしょう? 』
そんなセリフを、勝ちを確信した表情で言われれば、もうこちらが折れるしかない。
「…ぁ”ーもう、わかったわかった!ゆめおの負け!」
『…!それじゃあ…』
「うん、ピアス開けたげる」
ぱぁっと顔を明るくした剣持さんが、ピアッサーを手渡してくる。
「あ、でもまず消毒しようね。炎症とかなったら大変だし」
『はい!』
手を洗ってから、除菌シートを手に取る。
「剣持さんは左右どっちに開けるの?」
『そういえば決めてなかったけど…..右にしようかな』
「お、なんか理由あるの?」
『適当です』
「適当かぁー、まあそのくらいがちょうどいいかもねぇ」
喋りながら剣持さんの右耳たぶを除菌シートで拭く。
『なんか注射される時みたいですね』
「間違ってないんじゃない?肌とか肉に針突き刺すとこは一緒だし」
『言い方がいちいち怖いんだよなこの人』
拭き終わったら手鏡を渡して、ピアッサーを剣持さんの右耳にあてる。
『あ、冷やしたりとかしないんですね?』
「冷やしちゃうと筋肉硬くなって貫通しにくくなるのよねー。それに冷やして麻痺させてるだけだから後から痛みはくるし、痒くなっちゃったりもするから」
『なるほど…』
「ここら辺で大丈夫そう?もっと数開けたいんだったら位置ずらさなきゃだけど」
『多分そこまで多く開けないので大丈夫です』
「おけぃ、じゃあいくね〜」
『え、ちょっと心のじゅん…』
バチンッ!
『ん”い”“っ!?』
『…っぁ”〜〜いったぃ』
「あ、ごめん。ついいつもの癖で」
『何の癖だよ、こえぇな』
耳を抑えたまま、涙目で睨まれる。
「…かわいー」
『はい?』
「あ、いや…なんでもないよ」
つい本音がこぼれてしまって慌てて訂正する。怪訝な顔はされたが、まあセーフだろう。
「それより鏡見てみて、綺麗に開いてる」
『あ、そうだ…うわ、凄い…ちゃんとできてる…..夢追さんヘタレだから中途半端にやってたらどうしようかと』
「いやそんな事しないよ?そっちの方が危ないし…ていうかヘタレってなんだ、ヘタレって」
『…..告白もキスも行為の誘いも全部僕が言わなかったら夢追さんからは一生しないつもりだった癖に?』
「………一旦この話置いとく?」
その話はぐうの音も出ないからやめて欲しい。
「…あ、ファーストピアス赤色だったんだ、ちょっと意外かも」
話を逸らすために、またピアスの話題をふる。
ルビーのように鮮やかな赤が剣持さんの耳できらりと光った。剣持さんのことだし、紫や青などの寒色系が似合うと思っていたが、これもこれで似合っている。
『意外ですか?貴方のイメージカラーですけど…』
「…..ほんと剣持さんってずるいよね」
『お好きでしょう?夢追さんは』
剣持さんはそう言ってくすりと笑った。
きっと俺はこの人からは離れられないんだろうな、と毎回会う度に思い知らされる。
『と、言うわけなので…』
剣持さんが机に置かれたままの小箱を手に取り差し出してくる。
『夢追さんはこれでも付けて、いつでも僕の存在を感じていてください』
あ、と思わず声が漏れた。
「知ってたんだ?恋人にピアス渡す意味」
『知ってますよ、馬鹿にしてるんですか?』
まあ剣持さん漫画とか本とか結構読むらしいし、知っててもおかしくはないか。
『…..夢追さんと僕って配信とかで絡み少ないじゃないですか。でも夢追さんは女の人とよくコラボしてるし、人脈も広いし…..正直言えば不安です。』
『なので大人しく僕に縛られてください。目移りしたらぶち殺します。』
「剣持さん…」
うん、なんか、最後だけ野蛮過ぎてすごい怖い。
でも、それ程までに愛してくれている。きっとそれに嘘はないって、信じてもいいって、これまでの経験から分かるから、余計に嬉しくなってしまう。僕はもう、とっくにこの人に絆されていた。
だからこそ、最後の一文に本気を感じて本当に怖い。
「目移りなんてする気もないよ、ゆめお剣持さん大好きだしね」
『僕は愛してますけどね』
「…それは媚びじゃ…」
『本心であれば媚びではないでしょう?何度でも言いますよ。愛してます、夢追さん』
「…ほんとそういうのだからね?あたしがそれに弱いって知ってるくせに…」
『…..夢追さんって攻めってより受けって言われた方がしっくりきますよね』
「二次創作において受けになること多いでしょ、僕ら」
『やめます?この話』
「そうねぇ…」
『で、つけてくれますよね?』
「うん、せっかく剣持さんがくれた物だしね。でも…」
ちらりと剣持さんの右耳のピアスを見遣って、目線を手元の小箱に戻し、静かに蓋を閉じた。
「まだ、つけない」
『…….ピアス気に入らなかったんですか?それともアクセサリーを贈るのはちょっと重いとか…』
「え?あ、いや!そういうのじゃないから!めちゃくちゃ嬉しいし気に入ってるから!だからそんな悲しそうな顔しないで剣持さん!!」
剣持さんの右隣に腰を下ろしてから、サラサラの紫髪を撫でた。
「別に気に入らないとかじゃなくて、ゆめおもピアス開けよっかなって」
『え?でももうピアスしてますよね?』
「ゆめおのピアス右耳なんだよね。お揃いって感じで嬉しいけど、左耳の方が並んだときに映えるじゃん?」
『あ…すいません、気が回らなくて。僕が左耳にすれば良かったですね』
「あ、いや、それはやめて欲しいかも…」
『?』
きょとん、とした顔をされたが、咳払いをしてまた口を開く。
「それにせっかくだから、2人で一緒につけたくない?」
『たしかに…』
「今開けたら同じくらいの時期にできるし」
そう提案すれば剣持さんの表情がどんどん明るくなる。
年相応の顔に微笑みながら、明日にでもピアッサーを買いに行くかと頭の中で計画を立てる。ついでにデートみたいなこと出来たらラッキーかも。
『…..あの、話まとまったところでひとついいですか?』
「なぁに?剣持さん」
『耳…耳がジンジンして…割と痛くて…..』
「あ」
「ほんっっと忘れててごめん!!剣持さん!!!今すぐ保冷剤とタオル持ってくるから!!!!」
『ぅ、あつぃ…これ触りたいな、』
「触っちゃダメだよ!?膿んじゃうことあるからね!?!?安静にしてな!?!?」
『っん”ー』
中々かっこよく締まらないなぁ、なんて頭の片隅で思いながら、足早に台所へ向かった。
『あ、ついでに言うんですけど、アレキサンドライトって六月の誕生石らしいですよ』
「セレクトのセンスまで完璧なの?」