異世界誘拐事件録

現代　アルタイル王国　スモーク山山頂墓地

現代では、メントの遺体を墓に還すため、クライス達、デジャヴはその作業に徹した

ギャバット「そぉら！」

ギャバットはザクッと勢いよく土をシャベルで汲む

カイラ「これで、やっと終わったんだね」

クライス「あぁ、やっとな」

エリー「早く手伝ってくださいよぉ！」

エリーはサボるクライス達に言う

ハンドル「ほぇぇ、つっかれたぁ…」

ハンドルは土を埋めていたシャベルを置き、背伸びをした

バキ！

突然の出来事だった

突如、メントの入った棺桶から手が突き破ってきた

クライスは即座に剣を抜き、構えた

バキバキと棺桶をメントが突き破って出てきた

メント？「私が生きていることに驚いてるようだな」

ハンドル「な、なんで…」

メント？「私の体得していた禁忌魔法に、蘇生術、というものがある」

メント？「死ぬ直前に全ての魔力をそこに込めることによって一度だけその数日後に見事蘇れる禁忌魔法だ」

クライス「ば、馬鹿な…！？」

メント？「ふははぁ！そしてこれで復讐の戦争をはじめることができる…！！」

クライス「おれが貴様を葬る…！」

メント？「雷魔法！ライデン！」

ギャバット「させるかぁ！ハンドル！」

ギャバットは鉄槌をメントに振るも、メントは傷一つつかない

ギャバット「化け物め…！」

ハンドル「水魔法！ショット！」

ハンドルはクロスボウガンを構え、矢の先に水魔法を込めた

ハンドルは矢を放つも跳ね返ってしまった

そしてドカン！と強度な雷がエリーに降り注いだ

エリー「強化魔法！」

エリーは体術を強化し、素早く雷をかわした

クライス「はぁ！」

ガキン！杖と剣の攻防戦が始まった

カイラ「お供する！」

カイラも剣を抜き、クライスと共に剣を杖にぶつける

メント？「氷結魔法　エイジ！」

その瞬間、クライス達はメントの氷結魔法によって氷漬けにされてしまった

メント？「貴様らでは私には勝てんよ、このまま氷ごと粉砕してやる！」

メント？「爆発魔法！」

凍り付いたクライス達に向かって爆発魔法を放とうとした次の瞬間

ロイス「火炎魔法　ボルケーノ」

ロイスがほうきに乗ってやってきた

氷は溶け、カイラ達は自由になった

メント？「ほう、火炎魔法で溶かすか」

クライス「ロイス！感謝する」

メント？「もういい、このまま終わりにしてやる」

メントは飛行魔法で空へと飛び立ち、杖をクライス達に向けた

メント？「最奥魔法　バッド！」

メントは杖に全魔力を込め始めた

ロイス「彼を止めないと！彼の魔力量だと王都、いや…この国が滅びる！」

クライス「魔力を溜めている状態で岩石魔法で体を覆っている！全員の最奥魔法で奴の奥義を食い止める！これしかない！」

クライス「総員！武器を奴に向けよ！」

全員「最奥魔法！ホワイトショット！」

そう叫ぶと、全員の武器が白く光り始める

メント？「これで…終わりだぁ！！！！」

メントの杖から黒いビームが放たれて、クライス達の武器からも白い光線が放たれた

二つのビームがぶつかり、その衝撃で空の雲が一斉になくなる

クライス「うおおおおお！！いけえええ！！！」

クライス達のビームがメントのビームを突き破り、メントに衝突した

メント？「馬鹿なぁ！！！！ぐわぁあああああ！！！！！！」

メントはビームにさらされ、身体ごと消滅した

クライス「やっと…終わった…のか…！」

カイラ「ええ、そのようですね…！」

クライス達は安堵し、肩を抱き合った