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そんな彼らが出会ったのはとある試合だった。互いにジムワイパー、ルールはエリアだったのだが
エリア中央で他のS+が絶望するレベルの1vs1を繰り広げ、カバーしようと入った者からやられている。
結局カイヤ側チームが延長戦で勝ったのだが、勝因は残り一分でリュウ・カイヤ両者のワイパーが破損したためである。
それから二人は【アマチュアの双王】として競いながらも互いに仲良くし、いつしかXP3000の領域に踏み込んだときだった。
ナワバトラーを路上観戦しているときだった。
「バイトぉ?なんで俺等が?」
あるとき、カイヤがリュウにバイトのチラシを持ってきた。クマサン商会というところのものだ。
「対人戦もいいけど…それ以外もたまには気分転換になるだろ?」
XP3000になったところでシーズンが変わってしまったので一旦休止期間にしていた。しかしふたりともバトルで生活費を賄っていた。カイヤはあまりオカネを使わないからいいが、リュウには妹_ヒカリがいる。彼女の進学費貯金と生活費はバトルなしだと両立できない。それに、リュウが目的に辿り着き、燃え尽き症候群になっていたのも休止の理由だ。
「まぁ…いってみるか。」
「ここか?」
リュウとカイヤはクマサン商会の前に立っていた。いかにも怪しい雰囲気が漂っていたが、ならハイカラジオで紹介しないだろうと入ってすぐの階段を降りていった。
[やあ……おや、驚いたね。【アマチュアの双王】の二人が何故ここへ?]
部屋に入ると…喋るオキモノがいた。
「「オキモノが喋った!?」」
二人とも喋る木製のオキモノ…もといクマサンに驚いてしまう。そりゃそうだ。無機物が喋ってるのだから。
[すまない、驚かせてしまったようだね。わたしはサ_______クマサンだ。一応この紹介のトップだ。]
まるで【クマサン】は本名ではないかのように言い直した。しかしリュウは気にすることなく
「早速バイト?をしたいんだが…条件とかあるのか?」
[いいや。この商会はくるもの拒まずだ。では研修……いや、君たちならマニュアルだけで大丈夫かな?]
などとクマサンは無茶を言い始める。しかしリュウはその言葉に笑みを浮かべる。
カイヤはすぐに理解した。これはリュウのスイッチが入ってしまったと。
「じゃあ行くぞカイヤ。」
リュウがそういった数分後、二人はヘリの中にいたのだった。