撮影後個人的に買い物へ行った帰りに駅の近くで新しいお店ができているのが見えて、気分転換に、とすこし寄ることにしたえと。
中に入ってみるとそこは焼き菓子やケーキなどスイーツがたくさん並んでいるのを見て目を光らせる。
せっかくなのでメンバーみんなにお土産をとシュークリームをメンバー分買っていくことにした。
購入してから急いでシェアハウスまで帰り、冷蔵庫にシュークリームを入れようと扉を開けるとそこには買ったシュークリームと同じ箱がぽつんと置いてある。
まさかと思いリビングにいたメンバーに聞いてみるとじゃぱぱが買ってきたものだと。
「ねえわたしもみんなにお土産で同じとこで買ってきたんだけど」
「新しくできてるなーって思ってさ。被るのは予想外だなあ」
「なに買った?」
「プリン」
「よかったセーフ、被ってないよ」
中々に種類はあったため、まあ被らないだろうとは思っていた。
「ちなみにえとさんなに買ったの!」
「シュークリームだよー。カスタードと生クリーム半々で買ったから味は早い者勝ちね 」
そう言うと甘党の ひろ と のあ がそそくさと冷蔵庫に向かっていった。
それを見た じゃぱぱ が付け加えるように
「ちなみにプリンも生クリームのってるやつと焼きプリンの2種類あるよー 」
と聞こえるように言うと2人は喜びと驚きが混ざったような声を上げて箱をがさがさと開けている音が聞こえてくる。
その夜 えと は自身の部屋で買ったばかりのプロジェクターを使い壁に映し出し、映画を見ていた。
ホラー系の映画で所々きゃー! という登場人物の叫び声が部屋に響く。
すると間もなく隣の部屋からいま聞いたような きゃー! という叫び声が微かに聞こえてくる。
まさかとおもい映画を1度止め、シェアハウスの決まり通り部屋のドアをノックする。
すると はいっていいよー と うり の声。
「どしたん」
そう聞いてくる うり が見ているPCの画面を覗き込むとやはり同じ映画を見ていた。
「いまわたしもその映画見ててさ、同じような音声聞こえてきたからもしかしてと思って」
「まじ?じゃあ一緒に見ようや、ついでに誰か誘おうぜ 」
「いいね、ホラーだし なおきりさん 来るかな」
「LINEしてみるわ」
LINEをするとすぐに連絡が返ってきたそうで、すぐに行く とのこと。
プロジェクターがあるえとの部屋にうりとふたりで待っていると。
すぐにコンコンとドアが叩かれる。
「なおきりでーす」
「どうぞー」
ドアがガチャりと開かれると両手いっぱいにお菓子や飲み物を持った なおきり が入ってきた。
「あ」
「あ、」
うり と えとが用意していたお菓子やジュースとほぼ同じようなラインナップのものを持ってきた なおきり。
「ねー、ほぼ一緒じゃん」
「いやだってなおきりさん持ってくるなんて思ってなかったもん」
「まいっか」
「早く見ようぜー」
なおきり が来たので最初から見直すことにした。まだ割と序盤だったため、設定を理解し直すのにも丁度いいところだった。
映画を見終わり、余韻や感想が落ち着いた頃に えと が口を開く。
「そいえば今日めっちゃメンバーと行動被ってたんだよね」
「例えば?」
「冷蔵庫のシュークリームとプリン見た?あれわたしとじゃっぴ別で買ってきてたんだよ 」
「あ、あれそうだったの?一緒に行ったんかと思ってたわ」
「うりと同じ映画も見てたしなおきりさん同じようなものもってくるし」
「今日はそういう日なんだよ」
「そうなのかなあ」
プロジェクターやお菓子のゴミなどを片付け、スマホを確認すると日付も変わりそうなくらいの時間だったためすぐに解散したえと達だった。
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